ついに完成した大リーグボール2号消える魔球
テストで打席に立った川上監督を三球三振に打ち取り
その場で飛雄馬は一軍昇格
一方行方をくらませた姉明子は、一徹オズマに
消える魔球のヒントを与えてしまう
そして行われた巨人中日戦、猛威を振るうオズマに
いよいよ川上監督は飛雄馬をリリーフに立たせた
消える魔球の情報は知っていたものの、それはオズマの
予想をはるかに上回り、オズマは打席で怯えだす
そして二塁ベース上でこれを見ていた江藤は
消える魔球の存在をはっきり認識したのだった
「ボールが消える・・・・・」
このショッキングな魔球の出現に球場全体は異様な
雰囲気に包まれた
「全国の野球ファンの皆さんっ!
消える魔球ですっ、星投手は消える魔球という
ミラクルボールを投げているのですっっっ」
すでに弟妹たちから大リーグボール2号は消える魔球と
知らされていた左門だが、実際にそれを目の当たりにして
ショックが隠せなかった
一方ガソリンスタンドから逃亡した明子ねーちゃんの
耳にもこの情報は入った
『恐るべき消える魔球にさすがのオズマも戦意喪失
なすすべもありませんっ!』
ついに見えないスイングが見えない魔球に敗れ去った
ドヤ顔の飛雄馬
「あ・・・あそこまで完璧に消えるとは!
わしらの推測では半透明くらいだと思っていたのに、、、」
「ぐわぁぁぁぁぁぁっ、ア・・・悪魔ダ
ひゅーま・ほしハ人間ヲヤメテルッッッッ
アンナ恐ロシイ球ハあんびりーばぼーダッッッ」
「オズマ三振した後打席で喚いております」
「そりゃそうでしょう、、、、私も頭が変になりそうです」
「やったのう星・・・・・やっと笑いおったわいあのバカ!
しかしほんとうにようやった!」
さすがの一徹も涙ぐむ
『飛雄馬、よくぞやったな!
見事わしを飛び越えて行きおったわい』
「次の打者が打席に入れんだろうが!
とっととベンチに帰らんか、この大バカ者がっ」
「ぼ・・・ぼすっ・・・・みーハモウダメダ、、、
気ガ狂イソウダァァァァァァ、、、、」
容易く狂うなっ!
まだお前にやらせる策があるっ!!」
出た名台詞
「シ・・・シカシアンナ黒魔術ミタイナ魔球ニ
策ナンテアルノカ?」
続く木俣も打席には入るが、すでに戦意喪失
消える魔球に怯えまくっていた
2球目は、なんかシュート回転の外角球だが
ヤケクソでバットを振って空振り
「ああ、こりゃダメですな・・・・・
消える魔球を意識しすぎて自分のバッティングが出来てない
決め球を意識させて、打者を翻弄する好投手の
常套手段にハマってますよ」
「星君、キミ・・・エライ息子を育てたもんだな、、、、
あんな球投げられたらもうどうしようもないぞ」
「なんの!
育てたものに簡単に負けるわけには行きませんわい
あんな球の化けの皮はすぐに剥いで見せますわい」
「よくやった星っ!
理論的には消えて当然とわかっていても、見事に消えた
これであの一徹のやつも一泡吹いただろう
わしは満足だ」
「勝利の気分と言われても・・・・・
だいたいあの親父がそう簡単に引き下がるとも思えんし」
「や・・・やはりちょっとやそっとで参る
父ちゃんではなかったか・・・・」
「ふっふっふっふ、飛雄馬よ
ここまではよくやったと褒めてやろう
だがまだまだ貴様のような青二才に参ったなど
せんわい」
「父ちゃん、いや星コーチ・・・・・
俺はうれしいぜ、いつまでも強敵として立ちはだかる
アンタはむしろ望むところだ!」
一打打席や二打席で
打てるほど甘っちょろい球
じゃないって事だ」