巨人の星(雄飛編)第96話「水原監督と父一徹②-1」 | 野球侍SAKIのブログ

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ももクロの夢はモノノフの夢

オーロラ三人娘のセンター、橘ルミとの交際も
破局した飛雄馬は、自主トレに参加
しかしオフで鈍った体はコーチ陣の怒りを買い
そのうえ契約更改も保留のまま春季キャンプを迎える

 

飛雄馬は大リーグボールに絶対の自信を持ち
年俸倍額アップまでサインしない考えは変わらず
姉明子も心配するが耳を貸さない

 

そんな中父一徹は中日球団関係者に呼び出される
その席には、新監督の水原監督が来ており
なんと一徹に中日コーチ就任を要請するのだった

 


当然の事ながら飛雄馬と明子ねーちゃんの住む
マンションにも雪は同じように降っていた

 


親父が中日からコーチの依頼を受けてる事も知らず
飛雄馬は宮崎キャンプ行きの準備をしていた

 


「もう準備は終わったの?」
「ああ、後は羽田空港に向かうだけさ
飛行機代は自費だけどね・・・笑い泣き

 


「よーし、がんばるぞー!
川上監督を驚かせて、更に給料倍増だゲラゲラ

 


「本当にそう上手く行くかしら・・・・・汗
アンタだいたい、いい所でスッ転ぶからショボーン

 


『父ちゃん・・・野球から身を引いて今頃
なにしてるんだ・・・・』

 


だから中日からコーチ就任懇願されてるんだよ

 


「川上さんの申し出を断ったという事は、巨人に
特に思い入れがないと解釈していいと思いました
我々は打倒巨人のためには星さんの力が是非必要だと
考えたのです」

 


「あの無名の青雲高校を、準優勝にまで導いた手腕を
我々は決してマグレとは思っておりません」
「・・・・・・・・・」

 


「あ、即座に断る前に一応契約金の話も聞いて
いただけると幸いですが・・・・」

 


「契約金の話などどうでもいいっ!」

 


「え・・・ええっ!?
やっぱりダメですか、、、、、、、ゲッソリ

 


「ダメとは言っとらん!
水原監督に二、三お聞きしたい事があります」

 


「ほう、なんでしょうか?」

 


「ここの人たちは、わしの事を新聞で見て初めて知ったと
聞きましたが、アンタもやはりそうですかな?」

 


「・・・・・すみません・・・・・
しかし私はあなたに惚れたのです」

 


「わしは同性愛はノーサンキューですが真顔

 


「いや、あなたの男気に惚れたんですっ!
川上監督からの要請を断った事に」

 


「あなたと私は同じ時期巨人の一員でありながら一度も
顔を合わせた事はありませんでしたが、それぞれの
事情で巨人を追われた身である事」

 


「打倒巨人の目標の前にはこれはお互い共感できるはずですメラメラ
どうやら水原監督(アニメのね)は、一徹が巨人コーチ就任を
断ったのは、巨人を追いだした川上監督への仕打ちを
根に持っての事だと思ったらしい

 


ちなみにこの水原さんが巨人を追われた理由は
当時西鉄に日シリで惨敗し、球団社長から「俺の決めた
コーチを入閣させ、水原はそのコーチに従え」
と言われた事から
水原監督は辞任を表明、それは正力松太郎の説得で撤回したが
自分の決めたコーチ人事に不満を露わにした水原に
球団社長が激怒、記者会見で「水原君、謝りたまえ」
言われた「水原謝れ事件」が発端だった

 


「打倒巨人ですか・・・・・」

 


「そうです、しかし個人的な恨みではありません
それがプロ野球発展の道につながると信じているからです」

 


「そうは言うが、打倒巨人が1年や2年で達成できるとは
思いませんな、5年6年・・・いや10年かかるかも
しれませんぞ」

 


「構いません!
何年かかろうとその目標を達成する事が重要なんです」

 


「なんですと!?

 

「私は昭和17年に戦争に取られ、終戦後もシベリアに
抑留されて強制労働をさせられました・・・」

 


「零下30度の中、来る日も来る日もシベリア鉄道の
施設工事をやらされた・・・まさに地獄でしたよ」

 


「戦友たちは次々と倒れ、祖国帰国の夢も叶えられず
そのまま逝ってしまいました」

 


「私はツルハシをバットと思い必死で生き抜いた」

 


「そして4年の月日が流れ・・・」

 


「忘れもしません、昭和24年の7月の事でした」

 


「ついに私は、古巣の後楽園に戻る事ができました」

 


「戦前よりもファンが増え、大声援の中復員の挨拶」

 


『水原、ただいま帰ってまいりました!』

 


『ただいま・・・・・ううっ笑い泣き

 


「水原ぁぁぁっ、お帰りーーーーーっ!」

 


888888888888888拍手拍手拍手拍手

 


「実に7年ぶりの日本球界復帰でした」

 


「あのシベリア時代の苦しさを考えたら、打倒巨人の
苦しさなど物の数ではありませんよ」

 


「なるほど、よくわかりました」

 


「昨年のペナントレースをテールエンド(最下位)で
終った事を考えれば今は冬・・・」

 


「しかし春は必ず来ます!」

 


「その時目覚めた眠れるドラゴンズは、昇り竜と
なるでしょう!

 


「その眠れる竜を叩き起こす役割を星さん・・・
あなたにお願いしたいのです!」

 


「うむ・・・・」

 


「わかりました、大変な大役とは思いますが
この星一徹、お引き受けいたしましょう!」

あっさり引き受ける一徹親父

 


「ええっ目
ほ・・・本当ですかっっっっ!?」
当然中日関係者も驚く

 


「ただし、ひとつだけ条件があります!」

 


「条件?」
「まさか星投手だけは打たないでくれとか・・・」
「巨人戦だけはお休みしますとかじゃ、、、?」

 


「うむ、聞かせてもらいましょう」

 


「実は・・・・その条件と言うのは・・・・・」

巨人の星(雄飛編)第96話「水原監督と父一徹②-2」
につづく