日米野球、カージナルスとの試合で先発した飛雄馬は
カージナルスに育てられた野球ロボットオズマと対決
一旦は、バット放し戦法で大リーグボール1号を
破られたものの
2打席目では、オズマのバット投げ戦法を見抜いた
飛雄馬がオズマをセカンドフライに打ち取り
オズマにはなんとか勝利する
しかしその対決の精神的疲労で飛雄馬は倒れ
入院する事になった
その入院先の病院にオズマが現れ
「お前も野球ロボットだ」と言われてしまう
和やかな企画のはずの、飛雄馬とオズマの対談が
いきなりオズマの発言でぶち壊しになり
慌てる雑誌記者
「お前は親父に、おれは球団によってこしらえられた
野球ロボットなんだよ」
「ち・・・違うっ!俺は巨人の選手だった父の意思を
受け継いで野球をやってるんだ
別に作られたわけじゃないっっっ」
「違わないな
俺もお前も、ただ野球をやるためだけに作られたロボットだ
血の代わりに体の中にガソリンが流れてるんだ」
「しかしお前の親父はろくでなしだよ
俺は球団に買われて野球やってるんだが、それはビジネスだ」
「だがお前の親父は、自分の夢のために息子の自由を
奪って野球奴隷にし、いまやロボット化だ
狂ってるとしか言いようがない」
「き・・・貴様ぁ
俺の事はいいが、父ちゃんの悪口だけは許せんっっ」
「父ちゃんを尊敬こそすれ、憎んだ事はないっっっっ」
思わずウソを言ってしまう飛雄馬
野垂れ死にするしかない
体にされてしまったからな」
「俺は夜空に輝くでっかい星になりたいから野球を
やってるんだ!
お前にとやかく言われる筋合いはない」
「そうインプットされてるだけだろ
俺に言わせりゃそれは立派な野球ロボットだぜ
お前は気付いてないだけさ」
「ち・・・違うっ!
お前はロボットでも、俺は根本的にお前とは違う」
「Q1、俺には青春がない
開けても暮れても野球しかない、ただ毎日野球
やるだけの生活だ
お前には、青春と言うものがあるのか?」
「そ・・・そんなの人それぞれの受け止め方じゃないか
俺も毎日野球漬けだが・・・それが
俺にとっての青春だ、少なくとも俺はそう思ってる」
「Q2、俺には彼女がいない!童貞だ!!
お前には彼女がいるか?
童貞じゃないのか?何人の女と経験した?」
「・・・・い・・・いないし、いた事もないっっっ
エッチも経験なしだ・・・(クソッ)」
「あえていうなら・・・や・・・野球が恋人かな・・・」
早くも苦しくなる飛雄馬
「・・・ほ・・・本は読まない・・・・
エロ本は恥ずかしくて買えない、、、、」
「Q4、俺には野球つながり以外の友達はひとりもいない
お前は野球つながり以外の友達はいるか?」
「牧場・・・(いや、あいつは疫病神で友達じゃないか)
い・・・いないが・・・野球関係だけの友達で十分だ、、、」
「Q5、俺は野球以外で夢というものがないが
お前には野球以外で夢はあるか?」
「これでわかっただろう
今言った事の全ての答えがイエスでない限り
本当の青春ではないんだ!」
「お前は野球が青春だと言ったが、世の中の
選択肢は他にも腐るほどあるはずだ
それがないとなると・・・」
「攻走守、この三つの性能だけのロボットと
同じじゃないのか
俺と同じさ、よう兄弟」
「うっ・・・うるさい!
もうそんな話聞きたくないっっっっっ」
とっとと消えろーーーーっ」
「え・・いや、あの・・・星君?
これじゃあ、ただの修羅場で終わっちゃうし・・・」
「いいとも、消えてやるが
最後にもうひとつだけお前に言っておく」
「俺たち野球ロボットは、100%の勝利以外必要ない
よって、どっちの性能が上かはっきりするまで
戦いは終わらないのだ、死ぬまでな・・・」
うるさいうるさい
聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない
あーあーあーあーあーーーーーーーっ
帰れ帰れ帰れ帰れ帰れーーーーーーーーっっっ」
「お前がアメリカ人だった事に感謝するぜ
二度とそのクサい面見なくて済むからな」
「うわぁぁぁぁぁぁっ、帰れ帰れはよ帰れ―っ
アムトラックではよ帰れーーーー」
ちなみにアムトラックとは、アメリカの国鉄的な電車
「帰ってやるがヒューマ・ホシ
お前は俺に借りがある事をわすれるな」
「あ。。。。ども、しつれーしまーーーす、、、」
気まずい記者
「くっそーーーーっ、俺はロボットなんかじゃない
ロボットなんかじゃないんだぁぁぁぁぁーーー」
巨人の星(雄飛編)第90話「ロボット対人形②-1」
につづく