巨人の星(雄飛編)第81話「破竹の九連勝①」 | 野球侍SAKIのブログ

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ももクロの夢はモノノフの夢

オールスターでは不振を極め、良いとこなしの花形
だがそれには、打倒大リーグボールに向けた
鉄球と鉄バットの地獄の特訓があったのだ

 

そうとは知らぬ飛雄馬は、テレビで花形に同情の
コメントまで語った

 

それに激怒した一徹
「何故見かけのカッコ良さだけに気を取られ、その
裏にある花形の恐ろしさに気付かんのだ飛雄馬」

 

その一徹の予感通り、花形の打倒大リーグボールの
打法が刻一刻と完成に近づいていた

 


というわけで、今回は巨人の星雄飛編
「破竹の九連勝」の解説をしていきます

 


甲子園球場では、阪神大洋戦が行われていた

 


バッターボックスには、5番ファーストの花形

 


一方大洋の先発は、この年(昭和43年)14勝6敗で
最高勝率7割の島田源太郎

 


花形、3球ど真ん中を全くタイミング合わず
結局無様な空振り三振に倒れた

 


この花形の不振ぶりに虎党から容赦ないヤジが飛ぶ

 


一方こちらは、神宮のサンケイ巨人戦
巨人が5点リードで、マウンド上は飛雄馬

 


バッターは、デーブ・ロバーツ
この年本塁打40本、たびたび王選手の本塁打王阻止に
挑むも敗れたかわいそうな外国人助っ人だ

 


ロバーツのバットに大リーグボール1号炸裂

 


ロバーツ、ピーゴロに倒れる

 


「オ~ノ~、コンナ悪魔ノボール
ドーヤッテ打テトイウノデース。。。。えーん

 


飛雄馬の大リーグボール1号は今や
『悪魔の魔球』として、各球団から恐れられる
存在になったらしい

 


さて、場面は再び甲子園
打席には大リーグボール最初の餌食となった左門

 


こちらは大リーグボール禍にも関係なく
それ以外では好調をキープ
すでにルーキーながら大洋の四番に抜擢されていた

 


この打席も当たり前のようにヒットを放って出塁

 


「花形君、えらくやつれましたなぁゲッソリ

 


「・・・・・・・・真顔
無言の花形

 


『ばってん、花形君は所詮ええとこのお坊ちゃん
だったですたいね・・・
大リーグボールひとつに委縮して調子ば落すとは
ニヤリ
おっ、そんな事より阪神のマウンド村山さんだ

 


『大リーグボールくらいで悩んで不調になれる花形君ば
羨ましかとです・・・わしにはそんな余裕なかとですよ
弟や妹ば食わさねばならんです』

 


左門、なんと二塁盗塁
やる気満々ですなぁ

 


花形が打倒大リーグボールに向けて、命がけの猛特訓を
してる事も知らず、自画自賛の左門w

 


次打者のヒットで左門、必死のホーム突入により
大洋が1点を先制した

 


花形に向けてドヤ顔左門ウインク

 


またまた神宮に戻ってサンケイ巨人
先発飛雄馬は5回までノーヒットピッチング!

 


しかもここまで大リーグボールは、ロバーツに対する
1球のみで、他は大リーグボールの影に怯え
ただの"軽い"速球ですら打ちあぐんでいた

 


この第81話は、何度も神宮と甲子園に場面が切り替わる(笑)
昭和50年代にたびたびやってた「二元中継」みたいな回
当時「強制ザッピング中継」と呼んでいたけどね

 


ボールを呼び込んでバットが振り遅れる今の花形を見て
誰かわからん声がバカボンのパパの解説者
花形を「鵜のマネをするカラス」と酷評する

 


勿論これは、大リーグボール打倒のためにやってる事
なのだが、当然解説者もファンも知るよしはない

 


花形の見るに堪えない不振ぶりについに藤本監督立ち上がる

 


「代打、児玉!」

 


ついに花形、代打を出されてしまう

 


この様子をテレビで見た花形父
これまで大きな心で息子を見守っていたがついに限界か

 


ベンチに引き下がる花形に藤本監督が声をかける
「別にお前への信頼がなくなったわけやないけどな・・・
このまま終わったらお前、ただのボンボンやった言われて
終わりやで・・・」

 


「は・・・はい・・・汗
花形、監督にさえ例の特訓の事は隠していたため
返す言葉が出せない・・・

 


更にその花形に追い打ちがかかる
「花形君、お父さんから電話だ電話

 


重い足取りで電話口に向かう花形
ラジオからは、何故か神宮の巨人戦中継が
(球団職員巨人ファンかw)
いや、それ以前に試合中私的な電話取り次いでもらえる事に
驚く(今は禁止されてるはずだ)

 


「満!なんという醜態ですむかっ
案の定花形父からの苦言だった

 


「花形家の人間がやる事ではありませんよ!」
息子に敬語かよ!

 


『うちの新商品、ミツルハナガタ2000が
代打を出される人間の名前とは、情けないですムキー
事情を知らない花形父、言いたい放題

 


「ま・・・まさか、売れ行きが落ちたんですか?」

 


「売れ行きの事を言ってるのではありませんよ!」

 


ハナガタと名が付くものは、常に一番
一流でなければならん
と言っているのです」

 


これにはさすがの花形も反論せずにはいられなかった
「お・・・お父さん、ちょっと待っててもらえますか?」

 


部屋に鍵をかけて、誰にも聞かれないように警戒する

 


「お父さん、ミツル・ハナガタ2000
どんどん生産してください!」

 


「ん?どういう事です!?」

 


「ミツル・ハナガタ2000は
大リーグボール1号を打ち崩した男の名前になるからです!
それもごく近い将来に」

 


「なんだって!?
そ・・・それはガチで言っているのですか」汗

 


「お父さん・・・僕を誰だと思ってるんです
天下の花形満ですよ!」

 


「う・・・うむ・・・わかった、信じよう
しかしなんで今全然打てないのです?」

 


「覆面車ですよ」

 


「新車を発表前の走行テストで、カバーをかけ
デザインも性能も産業スパイにわからないようにする
それと同じです」

 


「真の実力を隠し、発表と同時にそれを発揮
ライバル社に絶望感を与える
それが今の僕なんです!」

 


電話後、花形
ラジオの巨人戦中継のスイッチを再び入れる
どうやら飛雄馬は7回までノーヒットノーラン
9連勝も確実のようだ

 


『今のうちにせいぜい調子ぶっこいていたまえ星君!
やがて訪れる絶望感のために・・・ニヤリキラキラ
密かに闘志を燃やす花形だった

巨人の星(雄飛編)第81話「破竹の九連勝②」
につづく