第10話 泣くな武藤!あれがドリームボールだ10-3 | 野球侍SAKIのブログ

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ももクロの夢はモノノフの夢

女性プロ野球選手第1号の水原勇気は、魔球ドリームボールで
最終回のツーアウトツーストライクから1球のみのリリーフで
各球団の主力選手を次々と三振に打ち取っていった
しかし肝心のドリームボールは、武藤に投じた1球のみで
他はドリームと見せかけたカーブやシュートだったため
世間からはドリームボールは"まやかし"だと非難を浴びる
一方ドリームボールの存在を信じる武藤も、ドリーム
存在せずという観点からカープを自由契約にされ
移籍先の球団を探し求めるのだが・・・

 


メッツはこの日から広島市民球場でのカープ戦
時間経過からするとすでに10月の終わり頃のはずなのだが
この年のシーズンはいつまで続くのだろう(苦笑)

 


プロ野球に女性は水原一人なので、当然水原専用の
ロッカーなどは存在せず
男子選手が全て着替え終った後に、水原は
独りで着替えニヒヒ

 


「おーい、水原ぁ!」
突然鉄五郎がロッカールームに乱入

 


「大変じゃ!ちょっと来てみい!!」
この時代はセクハラという言葉などはないのである(^o^;)

 


武藤がカープベンチに来ているらしい
「えっ!?武藤さんが」

 


古葉監督の前で土下座する武藤

 


「頼む、監督!わしを・・・わしをもう一度カープに
入れてくれ!!契約金なんかはいらない、水原と
対決させてくれればいいんだ」

 


「やめろ武藤、テスト受けさせてやったじゃないか
悪いが、うちにお前は必要ない・・・それだけだ( ̄_ ̄ i)」

 


「武藤のやつテストなんか受けたんか?」

 


ああ、しかしかすりもせず三振や
あんな酷いアッパースイングで当たるわけないわ(`∀´)

 


「ア・・・アッパースイングやと!?」

 


何故かアッパースイングという言葉に驚く水原と鉄五郎

 


武藤必死の懇願も通じるはずはなく、勿論断られる
「古葉さんっ、ドリームボールはあるんだ!
そしてあれを打てるのはわししかおらんのですえーん

 


「みんなドリームはないと騙されてるんだ・・・・
わしは・・・わしだけがそれをわかってるんだ、、、」

 


武藤の言葉に足を止める江夏
最初にドリームボールの存在を否定したのは江夏だが
武藤の必死の訴えが少し気になったようだ

 


「む・・・武藤さん・・・あの・・・・汗

 


みっ・・・みずはるぁぁぁぁぁぁぁぁぁっムキー

 


武藤の異様な気迫にビビる水原叫び



もはや完全に狂気の沙汰である滝汗

 


しかし結局トボトボ帰るしかない武藤

 


この試合も終盤までメッツが1点リード
水原登板のパターンである

 


"8時半の女"水原がついに登板

 


先発の火浦ももはやベンチの采配には文句も言わず
黙ってボールを水原に渡す

 


「来た・・・水原っ!」
バックネット裏に陣取る武藤
いくら当時の広島市民球場でも、そう簡単にバックネット裏の
席が手に入るとは思えんのだが、どさくさに紛れて
入り込んだか(^o^;)

 


最後のバッターは、またも鉄人衣笠

 


鉄五郎のサインにうなずく水原

 


注目の1球ビックリマーク

 


『今日もフォークに違いない!』

 


フォークと呼んだ衣笠は、「もらった!」とばかりに
バットを出す

 


「ドリームだ・・・・ドリームボールだ・・・」
念仏のように呟く武藤

 


衣笠三振!!

 


「バカな・・・ジャストミートのはずだったのに、、、あせる

 


ドリームボールじゃ~ビックリマーク
今の球こそドリームボールなんだよ~~!!

バックネット裏で絶叫する武藤

 


「む・・・武藤!あんなとこで見とったんか」

 


見たか・・・今のがドリームボールだ!
わしが三振した球だ!!

 


「ド・・・ドリームボールだって!?まさか・・・」
絶句する山井

 


「武藤のやつ完全に狂ってるな・・・今のただのフォークでしょ」
まだ武藤の言葉が信用できないカープベンチ

 


「いやぁ・・・まいった・・・フォークなんだけど
体勢崩したのか体が揺れてバットに当たらんかったよ」
悔しがる衣笠

 


「体が揺れたって、何言ってるんだよ?
俺には完璧なフォームにしか見えなかったが・・・・」

 


ええっ!?
でも、スイングの時確かに目線がブレたんだ・・・・・
ま、、、まさか本当にドリームボールだったのか

 


「あーあ、とうとうドリームボールだってバレちゃった(´・ω・`)」

 


「水原、お前俺にウソついたのか・・・・むかっ
憤る帯刀に「水原は悪うないんや」と水原を擁護する鉄五郎

 


「ドリームボール・・・本当にあったのかびっくり
驚きを隠せない古葉監督と江夏

 


「騙してスマン、しかし敵を騙すにはまず
味方からっちゅうやろ」

 


水原のドリームボールの効果を最大限に発揮するため
あえてドリームボールはないと世間に思わせる作戦だったと
メッツナインに説明する鉄五郎

 


「しかしドリームボールの存在がバレた以上相手も
打倒ドリームボールに動き出すんじゃあ・・・」
心配する帯刀

 


「そんときにはまたカーブやシュートで誤魔化したら
ええんや!」

 


「水原、今まで辛い思いさせてスマンかった
しかしこうする事がお前を生かす最善策やったんや」

 


翌日のスポーツ紙の一面はドリームボールの存在を
デカデカと書きたてた

 


「これで球団史上はじめて2位浮上じゃー合格」と
矛盾満開な発言をするオーナー
火浦が入団した年にメッツは優勝したと思うが・・・( ̄_ ̄ i)

 


見たかヴォケーヾ(。`Д´。)ノ
ドリームボールはあったんじゃー!!

 


どこでもいい、わしをチームに入れてくれ~!

 


わしだけじゃ・・・わしだけがあの球を打てるんじゃ
ドリームボール打倒に燃える武藤
果たして武藤を受け入れる球団は出てくるのだろうか

 


第11話  魔球がゆれた!はばたけ勇気11-1につづく

 

 

さて、アニメの舞台となった1978年と言うと

この年の日本シリーズ第7戦、1時間19分にも及ぶ阪急

上田監督の猛抗議を語らないわけにはいかない

 

この年まで3年連続日本一を成し遂げた上田阪急はまさに

無敵と言ってよかった

 

しかしこの年は速球王の山口高志が腰痛で欠場

エースの山田も不調のまま日本シリーズを迎えた

それでも当時前後期制のパリーグでは完全優勝

今井雄太郎の完全試合もこの年だった

 

一方セ・リーグの覇者は、巨人とのし烈な優勝争いを制して

初優勝した広岡ヤクルト

若松、大杉、マニエルの強力クリーンアップと、松岡弘、

安田猛、王選手に756号を打たれた鈴木康二朗の先発

3本柱に、梶間健一、倉田誠、井原慎一郎のリリーフ陣と

王者阪急に引けを取らない戦力だった

 

第7戦まで3勝3敗とタイで迎えた第7戦に事件は起きた

1-0とヤクルトリードで迎えた6回裏、一死ランナー無しから

ヤクルト四番大杉勝男の当たり

 

打った瞬間は低い弾道に見えたが、これが「月に向かって打て」

のごとく、レフトポール際にグングン伸びた

 

ぶっちゃけ打球がどこに飛んだのか、当時テレビで観てても

全然わからんし、カメラも打球を見失った感じ(・Θ・;)

※ちなみにこの年はヤクルトの本拠地神宮が大学野球のため

使えず、ヤクルトのホームは後楽園に差し替えられた

 

レフト線審(当時はそういうのがいた)の富沢はこれを

ホームランと判定

マウンド上で呆然とする阪急先発足立

 

これに対して阪急上田監督が「ファールじゃないかむかっ」と

抗議に出た

 

これが長い長い中断の始まりだった

阪急上田監督は、選手を全てベンチに戻し強硬姿勢を取った

 

そもそも、「ポールの下(約50~60cm)を外側(ファール地域)を

通ってスタンドに入った」と主張する阪急側に対し

線審富沢は「ポールの"上"をフェアゾーン通過で入った」

食い違う主張をしていたのだ

 

今よく見ると打球は、ポールの上は通過しておらず、フェアか

ファールは別にして阪急側の主張が正しいようだ

まあぶっちゃけ富沢線審は、打球を見失ったのだと思う(^▽^;)

 

その根拠は、当時の後楽園のレフト側は強烈な西日が

当たっていたのだ

富沢線審は、モロにその西日の方向を見ている

 

また当時後楽園のポールには、企業の広告の文字が入っていて

 

もしあの弾道で、フェアゾーンを巻いて入ったならこの看板の

ワの部分か、金網に当たっていたはずだ

 

更に、ホームラン判定の直後のヤクルトベンチでは

ヤクルト先発の松岡がはっきり「あれポールの外だよね」

という仕草をしていたのだ(苦笑)

 

上田監督は「ホームランと言うなら仕方ないが、試合再開するなら

あのヘタクソな審判を代えろ」と要求

 

最後はコミッショナーと、阪急球団代表が説得という前代未聞の

情況になり、結局1時間19分の中断の後試合は再開されたが

阪急はそのまま4-0で敗れ、4連覇の夢が断たれ

上田監督も辞任という結果になってしまった

 

まあ今のルールだと上田監督は退場処分なんだろうけど

審判団は何故かその判断はせず

実は富沢線審も打球見てなかった事を暗に認めていた

のかもしれない・・・

 

ちなみに2004年の中日と西武の日本シリーズの第一戦では

タッチプレーを巡って49分間の中断

なんとこの時は、審判がミスを認めて判定が覆ってしまった(゜д゜;)

上田監督はこれを見てどう思っただろうニヤニヤ