風流な、あまりに風流な・・・
デンバー観光第2弾。
いい写真がないので、うんと想像力を駆使して、下の情景を思い浮かべていただきたい。
【場所】 デンバーでは有名なDという日本食レストラン
【時間】 午後6時過ぎ~
今日でサマータイムが終わるという日だが、だいぶ暗くなってきた頃である。
【状況】 中年の日本人男性1人が、レストランの庭(日本庭園)に
設えられたテーブルで食事している。
注文を聞きに来たり、食事を運んでくれる店員はほとんどアメリカ人。
(たまに中国人らしき店員もいるが、当然会話は英語only)
【食事内容】 ビール、6つの小皿に盛られた種々のお惣菜、
日本酒、Unagi Teriyaki Donburi
【周囲】 庭園内で食事しているのは、当の日本人男性1人だけ。
時々、レストランの店内(日本の民芸居酒屋を基本に、アメリカのコロニアル時代の
タバーン(居酒屋)のテイストをちょっと織り込んだような雰囲気)で食事している
アメリカ人の客たちが、日本庭園内を散策し、感嘆の声をあげている。
(この日本人男性は完全に日本庭園の風景の一部(!)と化しており、
「見せ物」になっている?)
【庭園】 ところどころに灯籠やかがり火が設えてあり、立派な日本庭園。
しかし、その一角に高々とそびえる旗柱にはためくのは、星条旗!
また、庭園の隅っこには、なんと パオ(モンゴル式住居)!
ここだけは暗いけど下の写真で ↓
☆☆☆
これが、私のデンバーでの三日目の夕食の情景である。
うーん、こういうのを 風流 と言わずして何と言えばいいのだろう?!
(こういうミスマッチが実は日本という雑種文化の原点ではなかったっけ?)
肝心の食事の内容だが、
まあ、食べ物は 可もなく不可もなし、というところ。
(ただし、「うなぎ照り焼き丼」というのは、いわゆる「うなぎ丼」ではない。
ご飯はすし飯なので、いわば「うなぎの握り寿司」をばらして、量を10倍
ぐらいに増やし、丼に盛ったもの、を想像していただくとよい)
でも、ビールと日本酒の出し方には満足!
ビールは、陶器のマグで、内部に上薬が塗っていないもの(したがって
泡立ちがよくなる)で供されたし、
日本酒は、受け皿の上に載った升に一升瓶から、受け皿の上にあふれる
までなみなみと注がれる、という(近頃日本の居酒屋でもよく見かける)
本式の(?)注ぎ方!
ちなみに、この店、
日本食レストランの評価では全米5位に入ったこともあり、数々の雑誌で
激賞されているらしい。
しかも高級店ではなく、安いので(私が払ったのもチップを入れて30ドル
台だった)、ものすごくはやっている。
HPはこちら ↓
http://www.domorestaurant.com/
まあ、日本人がこのHPを見て想像して行ったら、失望するだろうが。。。
デンバーに行ってきました
おとといの深夜、デンバーでの学会から帰ってきました。
ヘトヘト。。。
コロラド州デンバーは、ロッキーマウンテン国立公園への入り口でもある高原都市
(標高約1600m)。ということで「少し」厚着をしていったのであるが・・・
デトロイト経由でデンバー空港に到着するや、
なんと 一面真っ白・・・・そう、雪なのである!!
機内でうつらうつらしている間に放送があったが、「到着が55分遅れる」というところ
は聞いていたものの、snowという単語は耳に入っていなかったので、ビックリ!
下はデンバー空港からのロッキー山脈の眺め。
(もちろんこれは帰りの時のもの。
到着時は一面真っ白で
ちらちら雪も降っていたので、
そもそも写真になりません)
そういうわけで波乱の幕開けではあったが、その後は天候も回復し、
(朝はかなり冷え込んだものの)日中は暖かく、シャーロッツビルに
いるのと変わらなかった。
今回は、デンバーにいる実質2日半の間、日中はほとんど学会に出ずっぱり
だったため、観光できたのは4時間ほど。
コロラド州の州会議事堂(右の写真)は、土日には
閉まっているので、中には入れず、
写真をとるだけで我慢。
したがって観光は、
かねてからお目当ての一つだった
デンバー美術館に集中することにする。
この美術館、今年の10月に開館100年を
迎えて全館改装(目をむくような建築!)
されたばかり、
ということで全米で話題になっているところ
でもあり、まさにグッドタイミングであった。
このデンバー美術館、とにかく 圧巻! の一言に尽きる。
美術館全体は、北館とハミルトン館に別れており、
北館側の入り口(写真上左)は何の変哲もない感じだが、ハミルトン館側の入り口(写真上右)
は何とも「超モダン」というか、人をギョッとさせるような造形である。
この二つの建物を下の写真にある渡り廊下(巨大なほうきとちり取りの後ろ)がつないでいる。
(写真では全貌をお見せできないが、この建物、さまざまな立体を天上から投げ降ろして
いったら、あるものは上下逆さまに、あるものは横倒しになり、それらが積み重なってできた
ような感じ、というのが一番近い表現かな)
是非、下記のHPで建物の様子を見てみられることをオススメします。
http://expansion.denverartmuseum.org/
展示ももちろんすごい。
北館の方が6階まで、ハミルトン館の方が4階まで、それぞれ広大な展示室となっている
ので、全部まともに観ようと思ったら、丸1日あっても足りないぐらいだが、
一番のお目当てであった北館2階の「アメリカ・インディアン(ネイティヴ・アメリカン)美術」
のコレクションをまず堪能! このコレクションは全米一だそうで、実に見事なもの。
これ以外では、北館4階の「アジア美術」が大変オススメである。
インド、ネパールとチベット、東南アジア、中国、朝鮮、日本
とそれぞれの展示室が大変バランス良くまとめられており、
(所蔵品が多すぎないため)全部をこうやって一つの階で観ることができると、
それぞれの文化の違いが自然と浮き彫りになり、改めて目を見はらせる。
アジアの伝統美術を集めたこの階に、
宮島達男氏の「Floating time(浮遊する時間)」という、
コンピュータグラフィックスを駆使した日本の現代美術(床面にある青い画面(池)の上に
大小さまざまな数字(0~9)がいろいろなリズムで増減を繰り返しながら漂っていくもの)
がさりげなく置かれていたりするのも、心憎い演出である。
演出といえば、
各階のところどころに大きな窓があり、そこから
この美術館を取り巻く Cultural Complex (文化的複合体)と呼ばれるさまざまな建物
(先の州会議事堂、図書館、歴史博物館など)や、デンバー中心部の高層ビル、
ロッキーの山々などが見渡せ、それぞれの窓が自然の「絵画作品」になっているのも
楽しい。
下はその一例だが、窓がよごれているため、ちょっと見にくいかな。。。
日本だったら、絶対に窓をもっときれいに掃除するのになあ。。。
(ガラスの質の問題かもしれないが)
ここらあたりは、またまた
やっぱりアメリカ(雑!)やなあ。。。
という感じ。
SSSR大会 in Portland
さて、次の学会に行く前に、
ポートランドで参加したSSSR(Society for Scientific Study of Religion、「宗教の科学的研究」
のための国際学会)について、簡単な報告をしておこう。
(右の写真は、会場のホテルマリオット・ダウンタウンの入り口にいる私。
さて、この写真は発表前のものでしょうか?・・・それとも発表後のものでしょうか?・・・
それは読者のご想像におまかせします)
今回の大会テーマは、
プログラム表紙(左)にあるように、
Religion V Spirituality 宗教 対 スピリチュアリティ(霊性)
である。
このテーマは、言ってみれば、現在、世界中で流行りのもの。
(「世界中」と言っても、もちろん自国内で「宗教」を科学的に研究するというようなことが
可能な諸国に限られるが・・・)
日本でも、
たとえば、最新号の『宗教研究』349号(日本宗教学会の学術誌)は
特集テーマが「生命・死・医療」だが、そこに載っている論文の中で
少なくとも5つの論文(私のものを含め)が
「スピリチュアリティ」あるいは人間の生死における「スピリチュアル」な次元について
それぞれの角度から論じている、と言ってよい。
しかし、今回のSSSR大会に参加して、
「宗教とスピリチュアリティ」に関連するさまざまな発表を聞いた後での
私の感想は、
「やはり、spiritualityというのは西洋の概念だ」
ということに尽きる。
もちろん、そのことは初めから知っていた、というか、
ある意味ではこの概念が日本の状況にはしっくりこない、という前提に
私は今回の発表("Sprituality" in contexts : Its different meanings in Japan
日本における「スピリチュアリティ」という語の異なった用法とその文脈について)
をしたのではあるが、
改めて、その前提を浮き彫りにする形になった、ということだ。
簡単に言うと、
「スピリチュアリティ」という、従来の「宗教」という枠にはまらないものを含んだ概念を
持ち出してきて「宗教」と対比させるということ、そのこと自体が、
キリスト教というガッチリ制度化された既成宗教が最近まで社会的に相当な力を
持ち続けてきた(そしてそれが今、揺らいでいる)西洋社会の産物だという、
当たり前のような話。
なので、「宗教 対 スピリチュアリティ」ということになると、
西洋の学者の発表は基本的にパターンが決まっていて、つまらない。
ほとんどが、「あなたは神を信じますか?」、「何かの宗教団体、教団に所属して
いますか?」、「教会の礼拝にどの程度参加しますか?」、「スピリチュアルなもの
は大切だと思いますか?」、「自分はスピリチュアルな人間だと思いますか?」
といったアンケートの統計データとと国別の比較などに基づいた研究。
こんなのは初めから結論が決まっていて、国によって主となる既成のキリスト教
の教派やその影響力に差はあるものの、基本線は、「制度化され、集団的な「宗教」
から、非制度的、個人的な「スピリチュアリティ」へ」ということにしかならない。
あるいは逆に、人々の「宗教的」行動のもっとミクロな面に着目すれば、既成宗教の
教派の中に所属する人たちも、もとの教義や教団の伝統的活動からははずれた
「スピリチュアル」な行動をとったり、そういうグループを作ったりすることもあるわけ
で、それからすれば、「宗教からスピリチュアリティへ」というのは単純な二分法は
実りがなく、もっとそれぞれの教団や個人のミクロな研究を進めるべし、ということ
になる。
こういう図式に、そもそも日本は当てはまらない。
1)「スピリチュアリティ」というものを「宗教」と対比する際の土台になる「既成宗教」
自体がとうの昔に空洞化してしまっている。
2)ある意味で、日本人が「宗教的」とは意識しない(今でもけっして完全にはすたれて
いない)日本の文化伝統そのものの中に、「スピリチュアル」なものがふんだんにある。
(「無宗教的宗教性」とか「日本教」とか呼ばれてきたもの)
3)「スピリチュアル」や「スピリチュアリティ」は外来語で、(一部の人々を除いては)
日本人が自他の人間性や行動を認知、形容する際の一般的な言葉には入らない。
からだ。
なのになぜ日本でも「スピリチュアリティ」なんて言葉が語られ、流行っている(?)
のか、ということが(ある意味)私の発表の出発点なのだが、
その「出発点までのところ」を語るだけでけっこう大変だ。。。
というわけもあって、私の発表はかなり時間不足。。。
原稿の3分の2ほどいったところで、「あと1分!」のカードを出され、かなりうろたえた
が、持ち前の(?)ずうずうしさで時間を可能な限り引き延ばし、後半部をだいぶカット
して、なんとか「途中で難破」は免れた、というところ。
もちろん原稿の量に問題があったのは確かだが、言いたいことを言おうとすると、
あれ以上どこを削るんだ(?)、というのも本音。。。
まあ、次はもっと「傾向と対策」を練ってから発表準備をしようと思う。
ちなみに、
会場で出会った日本人は(私以外に)3人。
日本から来ていたのは、四国遍路についてポスター発表したKさんのみ。
あとの二人は、オランダ・アムステルダムから来たNさん(韓国のペンテコスタリズム
について研究中)、オハイオ州立大学教授でアメリカ在住23年という経済学者の
Oさん(宗教のような利他的行動と経済との関係が研究テーマの一つらしい)。
アメリカ大陸横断してきた私も含め、ポートランドへの距離、ということだけ
からすると、日本が特に遠いというわけでもない。
(付記)
SSSRでの私の発表原稿をお読みになりたいという方は、
メールでその旨ご一報ください。添付ファイルでお送りします。
ポートランドより帰還
昨日の朝、ポートランドより帰還。
(ポートランドという都市は、全米で10カ所ぐらいあるそうで、正確にはオレゴン州ポートランド)
向こうでブログを更新するつもりだったが、接続の具合が今イチのせいか、
書いてもアメーバ上で保存できなかったりしたため、断念。。。
(お待ちいただいてた皆さん、ゴメンネ)
さて、まずはポートランドの様子から。
この町、人口53万とちょうどよい大きさで、町の中心部を大きな川(ウィラメット川)
が流れている、というのも私の好みだ。
交通は便利で、空港から町の中心部までは、マックス・ライトレールという電車
(市内では市電になる、下左の写真)が乗り入れており、これが市内のいろいろ
なところに延びているだけでなく、これとは別のストリートカー(市電、下右の写真)、
バスなどがみな相互に乗り入れ可能で、市内中心部はいくら乗ってもタダである。
私たちは、4ドルちょっとの1日乗車券(マックス・ストリートカー・バスが1日乗り放題)を買って
市内観光をしたのだが、乗るときにも降りるときにもチケットを見せる必要はないので、
中心部以外の有料区域でも、はっきり言えば 全部タダ乗り可能 である。
(それでも、観光客とは思えない人たちが、停留所でチケットを買っているのを見ると、
要するに、「市民を信頼して、本人の自由意志に任せている」のだと思う。
こういう精神は、オレゴン州で、いわゆる尊厳死法(医師による自殺幇助を認めるもの)
が施行されていることとも関係があるのかもしれない)
また、オレゴン州は消費税ゼロなので、「買い物天国」である。
(私たちにはあまり縁がないが・・・)
そして、何よりも、
食べ物がおいしい のは特筆できる!!
Higginsのノースウェスト料理、Fong Chongの飲茶、Bijou Cafeの朝食、
Widmer Brothers Gasthausのビール、
どれをとっても最高であった! → 体重が。。。
観光名所としては、(意外なことに)日本庭園が最高だった。
ワシントンパークの中にあるJapanese Garden 、
というからチャチなものを想像していたのだが、たいへん広く、庭も本格的で素晴らしかった。
(日曜日でもあり、ものすごい人気で、観光客、地元の人を問わず多くの人が訪れていた)
ここに入ると、アメリカにいるのを一瞬忘れてしまう。
あと、ポートランドには Powells という全米一の巨大書店があるのも、
本好きには嬉しいの一言。
http://www.powells.com/info/briefhistory.html ←この本屋の歴史
ここは、新本も古本も同じ棚にあり、まさに入るだけで壮観!!
ということで、
学会報告はまた後ほど。
(追記)
あ、そうそう、ここまで(西に)来たんだから、是非太平洋を見て帰ろうと
思っていたのだが、願いかなわず。
グレイラインという会社がやっているオレゴンコーストへのバスツアーが、
ポートランドから出ているので(日帰り・9時間)、それに乗ろうと思っていたところ、
なんと運の悪いことに、
10月21日の土曜日(私が学会で発表した日)を最後に、この観光バスのシーズンが
終わっちゃったのです。
学会発表がもう一日早いか、あるいは観光バスのシーズン終了がもう一日遅ければ
良かったのに。。。
明日から大遠征
私にとっての今期の「学会シーズン」に突入する。
明日から21日までポートランドであるSociety for
Scientific Study of Religion(直訳すると、「宗教
の科学的研究学会」)という国際学会、翌週に
デンバーでのAmerican Society for Bioethics and
Humanities(アメリカ生命倫理学会・26日~29日)
と続く。
その次は11月にワシントンDCであるAmerican Academy of Religion(アメリカ宗教学会)だが、
これはシャーロッツビルから近いので、車や電車で通うことも可能だ。
しかし、
ポートランドとデンバーは遠~~~~~~~い。
(前者はほぼアメリカ大陸横断!)。
これがほんとに国内旅行か(!)という感じである。
つくづく、アメリカは広いなあ・・・・・という月並みな言葉を吐きたくなる。
ちなみに、明日の旅程は、
シャーロッツビル空港 11:00発 → アトランタ空港 12:37着
(ここで乗り継ぎ)
アトランタ空港 15:15発 → ポートランド空港 17:26着 である。
(シャーロッツビルとアトランタは同じアメリカ東部時間で時差なしなので、アトランタまでは
正味1時間半ほどだが、アトランタとポートランドでは3時間の時差があるので、乗り継いだ
後は、実質は5時間ちょっと乗っていることになる)
ポートランドには女房と二人で観光も兼ねて行くので、日程には余裕がある。
(学会が終わってから丸2日間、観光できる)。
誰に聞いても、「ポートランドはきれいで、いい街だよ。食べ物もおいしいし!」と言うので、
たいへん楽しみだ。
ただ、ポートランドでは(これが主目的だが)自分の研究発表があるので、
ちと不安もある。。。
なにせ、
・英語で学会発表するのは生まれて初めて
・学会発表でパワーポイントを使うのも生まれて初めて
という 初めてづくし なのである。。。
もともと、パワーポイントは大嫌いで(哲学・思想系の学会ではパワーポイントの使用率は
高くない)、「あんなもん、一生使わないぞ!」と堅く心に決めていたのあるが、
下手な英語で、聴衆に発表内容をできるだけ理解してもらおうと思ったら、
こういう補助手段は活用した方がいい、ということで、禁をやぶることに。。。
まあ、がんばって来ますわ。
あ、そうそう、
写真の説明を忘れてました(^^;)
上の写真は、こちらに来るときにワシントンDCからシャーロッツビルまで乗ってきた
プロペラ機である。
この飛行機、飛行音(ゴオ~~~~~~~ン)も揺れもすごく、
乗っている間の不安度はピカイチである!
今回、アトランタへの往復にはまた、これに乗らないといけない、、、というのは
ちょっとウンザリ。
まあ、無事でありさえすればよし、
ということで、学会と観光ともども楽しんできま~す。
ノートパソコンは持って行くので、
向こうでもブログ更新予定です。 お楽しみに!
ワイナリー初見参
スカイライン・ドライブの帰りは、フロントロイヤルから国道66号線を東に、
ワシントンDCの手前で国道29号線に入り、それをひたすら南下して
シャーロッツビルに。
その途中でワイナリーを見つけたので入ってみた。
カリフォルニアワインのように輸出されていないので、有名ではないが、
ヴァージニア州にはワイナリーが多い。
こっちに来るとき、「ワイナリーめぐり」は楽しみにしていたものの一つであったが、
これまで一度も訪れていなかった。
(多くのワイナリーは、山道をかなり入ったような場所にあるので、
道に慣れていないと行きにくいというのが大きな要因)
ところがこのワイナリー(Prince Michel)、
国道のすぐ脇にあったので、さっそく初体験。
発酵・貯蔵過程をパネルで説明している
ガイドコースを足早に(こんなのはどこでも基本的
に同じだもん)ぐるっと回ると、
さあ、待ってました! 試飲コーナー
(写真下)。
テイスティング用紙をくれ、12~13種類のワインの
中から好きなものを試飲して、そこに感想を書き込ん
でいけばよい。
こういうのも初めてなので、隣の人が書き込んでいる
用紙を横目でチラッと見たりしながら、
drinkable(まあ飲める、程度) やら
good aroma(良いアロマ) やら
if cooler, maybe better(もっと冷えてた方がよかっただろう) など、
さもわかったように(?)書き込んでいく。
結局、4種類(白1、赤3)試飲してみたが、
一番気に入った
Symbius2003 という赤
(メルロー40%、カベルネフラン33%、
カベルネソーヴィニョン27%)
を1本買って帰る。
次回は、家主さんのオススメだった
Afton Mountainのワイナリーに行ってみよう
と思う。
スカイライン・ドライブ
来週にある学会発表の準備がほぼ終わったので、
誰に聞いても「是非!」と薦められていた、スカイライン・ドライブの紅葉を見に行ってきた。
紅葉にはちょっと早かったが(来週、再来週続けて学会で遠出するので仕方なし・・・)、
アメリカ東部では人気の高いシェナンドーア国立公園の風景を楽しんだ。
シャーロッツビルから国道64号線を西に、
隣町のウェインズボロの手前にあるRockfish Gap
というスカイラインの南側の入り口で15ドルの入園料
(7日間有効)を払って、国立公園に入る。
ここから、フロントロイヤルにある北側の入り口まで、
なんと105マイル(約170キロ)にわたって、
ブルーリッジ山脈(アパラチア山脈の一部分)の
上を通るこの観光道路を走り抜けるのだ。
くねくね道を延々と走りながら、
途中いたるところある、いろいろな名前のついた
Overlook(展望台)に車を止め、そこから
の風景を楽しむことができる(上の写真)。
写真では、このドライブの素晴らしさを表現でき
ないのが残念だが、日本と違って道路脇に
ガードレールがないため、
景色を見るときに邪魔にならないのがいい。
(危険な箇所には、下の写真の左下の部分にあるように、石垣が積まれている)
途中、何カ所もの展望台に寄り(朝早く出たので、車が多くなかったのは幸いだった)、ピクニック
場で持って行ったおにぎりを食べ、計4時間半ぐらいで、フロントロイヤルに着く。
最初の料金所のところで、右のようなガイドマップを
もらったのだが、(クリックして大きくしてください)
丸で囲って矢印をしておいた
神社のようなマーク
なんだかわかりますか?
(最初、「これは何なんだろう?」と、女房と二人で
ずーっと考えていたが、よく見ると、地図にマークの
説明が載っていた・・・)
これは、ピクニック用のグラウンド
のマークなんです。
(ピクニック用のテーブルを真横から見たときの形!)
あやうく、
「これは日本の神社のマークに似ているが、なにか
宗教的な施設か?」
などと他の観光客に聞いてしまうところでした(^^;)
グローナー先生との食事
昨日(10月10日)は、私たち夫婦の15回目の結婚記念日であった。
なんでも、15回目は 水晶婚式 というのだそうだ。
金婚式と銀婚式ぐらいしか知らなかったが、ウェブで調べてみたところ、
一応、1回目から15回目まではすべて(それ以降は5年ごとに)
○○婚という名前があるらしい。
→ 詳しく知りたい方はこちら。
http://www.jp-guide.net/manner/ka/weddinganniv.html
偶然だが、ヴァージニア大学の仏教学者(中国と日本の中世仏教が専門)で
宗教学科長でもあるPaul Groner先生がディナーに誘ってくださったので、
夫婦で出かけた。
グローナー先生は、京都の日文研に1年間おられたこともあり、
日本語はペラペラである。
連れていってもらったのは、South Streetにあるbrewery(自家製ビアホール)。
ビールももちろんおいしかったが、ここのナチョスは絶品(ただし量はハンパ
じゃない・・・・)だった。
ちなみに、火曜日はすべてのビールが2ドル50セント(!)である。
さて、その後、
「ジェラートのいい店があるけど食べないか?」と誘われて行ったのが
下のお店(Splendora's Gelato Cafe)
ジェラートが
何種類あるか、数えられますか?
そう、上が20種類、下が16種類で、
合計 36種類!
グローナー先生のオススメは、
Splendora's Samplers といって
パレットの上に好きなジェラートを
8種類選んで載せ、(時々絵の具を
混ぜるようにしながら)いろんな味を
楽しむ、というもの。
さっそくそれを選び、下のパレットを
3人で攻撃開始!
あまりにおいしそうで、すぐに攻撃に移ったため(^^;)、
「攻撃前」の写真 がないのは残念だが、
右の写真が、「攻撃○分後」 にあわてて撮った
ものである。
味は 最高 だった!
私たちは特に甘党ではないので、
もしグローナー先生が誘ってくださらなかったら、
この店には入ることなく1年間が終わったに違いない。
という
結婚記念日の夜 でした。
ずさんなお役所仕事
さて、上の左右の写真で違っているところは?
(写真をクリックして、大きくしてから見てくださいね)
下線を引いておいたのでおわかりだろうが、そう、日付だけである。
左がSocial Security Numberをもらうために、Social Security Officeに出向いて
申請した(9月12日)後、すぐに送られてきた手紙である。
そこにあるように、「2週間以内にSocial Security Cardを郵送するので、もし2週間以内にそれを
受け取らなかった場合には、電話か手紙、あるいはOfficeに出向いてそれを知らせてくれ」、
ということであった。
しかし、2週間経ち、3週間経っても、Cardは送られてこない・・・・・・・・
(電話も手紙も大変不安なので)事務所にもう一度出向き、左の手紙を出して、
「これを受け取ってもう3週間以上経ってるけど、未だにカードが届かない!」と文句を言った。
「ふふん」と言いながら、役人(役人の愛想が悪いのは万国共通か)が調べ始める。
以下、C=役人。
C 「パスポートとDS-2019は?」
私 「はい、これです」(この前も出したけどねえ・・・)
C 「この住所は確かにあなたが住んでいるところか?」
私 「イエス」
C 「アパートとかではないのか?」
私 「ノー」
役人は、コンピュータに向かいながら、何やらいろいろ入力している。
C 「OK、2週間以内に郵送します」
と言って渡してくれたのが、右の手紙。
持って行った手紙(左)の日付を昨日(10月6日)に変えただけのシロモノである。
私 「私は3週間以上前にここに来て申請し、同じ手紙をもらったんだぞ!
一体何が問題だったのか説明してくれ!」
C 「わからない(I have no idea.)。たぶん、郵便屋が配達しなかったんでしょう」
というようなわけである。
そんなに郵便が信用できない国なのなら、こんなに大事なカードは、
郵便でなど送るなよ!
と言いたかったが、ぐっとこらえる。。。
これから2週間待って、また届かなかったら・・・・・
このSocial Security Card というもの、けっこういろんなところで必要なものなので
(これがないと州の運転免許の試験も受けに行けない)、
一日でも早くほしいのであるが。
しかし、(噂には聞いていたが)アメリカのお役所仕事はずさんだよねえ。。。
郵便と言えば、もう一つ。
実家の両親に宛てて書いたもの。
(実物を模して書き直しています)
これがなんと、郵便局で出した翌日に、
シャーロッツビルのわが家に配達されて
きたのである!!
何が起こったのかわからず、とにかく
郵便局へ。
封筒を局員に見せたところ、原因はすぐに判明した。
コンピュータで受取人の住所を読み取る際、左側の「差出人」の住所(つまり私たちの家)
を誤って読み取ってしまったのだろう、ということだ。
この封筒は、実践倫理研究所の封筒だ。私のオフィスの机の引き出しに大量にあったので、
封筒を買う金をケチって、持ち帰り、それを使ったのだが、これが 災いのもと 。。。
実践倫理研究所の住所が左上に印刷してあるため、女房は自分の住所をその下に
書いたのであるが、それが下過ぎたので、「受取人の住所」として読み取られてしまった
ようだ。
まあ、理屈はわかる。
しかし・・・・・
封筒にJAPAN と書いてあるだろ??
AIR MAIL とも書いてあるだろ??(実物は、当然郵便局の「AIR MAIL」
というスタンプも押してある)
それをなんでうちに配達するのよ??
郵便物仕分け人(?)だって、実際配達する人だって、ちょっと見れば「おかしい?」
って気づくはずだよねえ・・・
まあ、あまりカッカすると血圧が上がるだけだし、
とにかく「1年間の辛抱」ということで。。。
方程式の解はいくつ?
左の写真はシャーロッツビル市営ののFree Trolley、
つまりタダで乗れるバス。
このバス、ダウンタウンから大学(ただしメインキャンパス)
までの往復には便利である。
わが家からダウンタウンまでは歩いて7~8分なので、
「なんだ、車なしでも大学に行けるやん」、
・・・・・・・というのは甘い。
なぜなら、私のオフィスのある実践倫理研究所は、大学のメインキャンパスからずっと離れていて、
その間はバスも何も通じていないのだ。
歩いて歩けない距離ではない(たぶん30~40分)が、途中でアムトラック(鉄道)の高架下をくぐら
ねばならず、ここは道が細い(ぎりぎり中型車がすれ違える程度の道幅で、当然歩道などはない)
上に両方から車がバンバン来るので、歩いて通るのは至難の業・・・だ。
大学のメインキャンパスの方にもいろいろ用事はある。
研究会とか講演会とかはみなメインキャンパスの方の建物であるし、
宗教学科、医学部、図書館、本屋といった私の仕事に不可欠の施設や、
(時々ピアノを弾きに行く)音楽学部の建物もみなそっちにあるのだ。
また、学生街なので、近くに昼ご飯を食べる安いレストランもいっぱい
ある。
それに対し、研究所の周りには歩いて行けるようなレストランやスーパーもないので、
一旦研究所に行ってしまうと、車がないとどこにも行けない、というのが大変不便である。
ちなみに、車で家から研究所まではおよそ15分、大学のメインキャンパスまでは10分である。
(小さな町なので、車で20分以内でほとんどの場所に行ける)
また、買い物などは、ダウンタウンで済ませられるごく一部(郵便局・銀行・一部の雑貨)を除き、
基本的に車でしか行けない。
わが家に車が2台あれば、もちろん何の問題もないが、残念ながら1台しかない。
という条件で、たとえば
・私は13時から14時まで医学部(メインキャンパス)で講演会がある。
・最低3時間ぐらいは研究所のオフィスで仕事をしたい。
・女房は16時から18時まで日本補習教室の用事で出かける。
・Hスーパーと、Fスーパーで買い物をする必要がある。
というような一日があった場合、
車を二人でどのように使い分けるか?・・・・・を考えるのはけっこう大変である。
(たぶん数学的に表現できるのだと思うが、あまりにも解が多すぎる)
たとえば、私と女房のどちらかがが車を一日中使うとすると、上記の解は比較的簡単
に出る。車を使う方が買い物をする、ということは決まってしまうからだ。
ただし、私が車をずっと使うとすると、女房は日本補習教室への行き帰りは、誰かの車に
一緒に乗せてもらう必要があるが、それがいつも可能とは限らない。
女房の方が車を使った場合、私が研究所とメインキャンパスの間をどのように
行き来するかという難問が出てくる(これも研究所長のChildress先生がメインキャンパスの
方に講義に行く時に便乗させてもらう手はあるが、時間がよほどうまく合わないと難しい)。
というわけなので、一日の途中で車を使う方をスイッチする、ということにすると、
・私が研究所に朝行くか、それとも講演会が終わってから行くか
・買い物をどちらがするか
・車の運転者をスイッチする場所をどこにするか(家・大学のメインキャンパス・
ダウンタウンの3カ所が可能)
ということを決めなければいけないので、
単純に可能性だけ考えると、10通り以上(!)の解が出てくるのである。
コンピュータに条件を入力したら、第一候補から第三候補までのプランがさっと
出てくる、というようにはならないものか。。。