痛みのトラウマが、姿勢や体に与える深い影響
うつせみ相談室のこんどうみつこです。
体の不調や痛みの原因をたどっていくと、単なる身体的な問題ではなく、心の奥にある“記憶”や“体験”に結びついていることがあります。
先日、肩や首のコリを取るためのインナーマッスルをスイッチオンするエクササイズをしていた最中、ある場面がよみがえりました。
痛みに耐えていた場面――体の“奥”が抜けて、表面だけで頑張っていた感覚
今日はそんな「痛みのトラウマ」と「インナーマッスルのスイッチオフ」の関係について、少しお話ししてみたいと思います。
痛みを我慢していると、体はどうなるの?
痛みというのは、体にとって“危険信号”です。
でも、私たちは時にそのサインを無視して、無理をして耐えたり、気づかないふりをしたりして過ごしてしまいますね。
でも、長く痛みを我慢していると、体はこう反応します:
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深い筋肉(インナーマッスル)の活動が抑えられる
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表面の筋肉(アウターマッスル)が代わりに頑張り始める
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効率の悪い姿勢や動きに“クセ”として固定されてしまう
これは、単なる「筋力バランスの問題」ではありません。
痛みや恐怖の記憶が、神経の働きを変えてしまっているのです。
「恐怖回避モデル」に見る、痛みと心のつながり
慢性痛の研究でも、以下のような悪循環が明らかにされています:
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痛みの経験
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「また痛くなるかも」という不安や恐怖
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無意識の回避行動(かばう・固める)
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インナーマッスルの働きが抑制される
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表面の筋肉で固める・支える → 疲れる・痛くなる
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さらに痛みに敏感になる(過敏化)
こうした悪循環の中で、本来“自然に働く”はずの体の支え(コアの力)がオフになることがあるのです。
表面の筋肉で「がんばりすぎる体」になる
インナーマッスルが働かない代わりに、体はアウターマッスルで支えようとします。
それが続くと、こんな症状が出やすくなります:
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肩や首が常にこっている
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背中や腰が張って疲れやすい
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呼吸が浅い・リラックスできない
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姿勢を保つのがつらい
「力を入れていないと、崩れそうな感覚」
それは、体の“深い支え”が抜けてしまっているサインかもしれません。
体は記憶している。だからこそ、優しく戻していける
体には、「過去の痛みの記憶」が残っていることがあります。
でも同時に、体には「回復しようとする力」も、ちゃんと備わっています。
最初のステップは、
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痛みや不調の背景に我慢や恐怖があったかもしれないと気づくこと
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自分に対して「そんなふうにがんばっていたんだね」と優しい気持ちをもつこと
そこから、少しずつインナーマッスルのスイッチを入れ直していくことで、
体と心の安心感が、じわじわと戻ってくるでしょう。
おわりに:姿勢や痛みに、“心の歴史”のあらわれることがある
「姿勢が悪いのは意志が弱いから」
「痛みを我慢するのが大人だ」
そんな思い込みの中で、私たちはずっと体に無理をさせてきたかもしれません。
でも本当は、“支え”を失った体が、必死にがんばってくれていたんです。
もしあなたが今、
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長年の痛みや緊張に悩んでいる
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姿勢を保つのが苦しい
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深く息が吸えない
そんな感覚があるなら、一度ご自身の体と心を、ゆっくり見つめてみると何か発見があるかもしれません。
あなたの中の“スイッチ”が、もう一度やさしくオンになるように―
そのお手伝いができたらうれしいです。
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