新川直司さんの「盤上のオリオン」第1巻を読みました
これまでの作品では、「四月は君の嘘」がすごくよくて、「さよなら私のクラマー」はまあまあ、「アトワイトゲーム」は消化不良という感じでした
今回のテーマは将棋
震災で両親を失った夕飛は将棋好きな祖父に育てられ、奨励会へ
祖父のためにプロになろうとしていた夕飛でしたが、祖父が亡くなってしまったことからスランプに陥り、奨励会にもいかなくなってしまいます
そんな彼の前に現れたのが天才将棋少女
という設定です
「四月は君の嘘」をそのまま将棋に置き換えた感じでしょうか
ただ、囲碁と違って、将棋は競技人口比では説明がつかないくらい男女差が激しいゲームなので、いくらスランプ中とはいえ奨励会の会員が、将棋漬けになっているわけでもない少女に瞬殺されるというのはちょっと受け入れがたいですね
また、タイトルがちょっと「坂道のアポロン」に似すぎています
この点は、今週からジャンプで始まった「願いのアストロ」が「彼方のアストラ」に似ていたことも気になりました
こういうのは、作者よりも編集者が手を抜いているように感じてしまいます
「アトワイトゲーム」がまあまあの展開をみせていたのに、まるで打ち切りのような終わり方をしたのは、作者が本作を描きたくなったからなのかもしれません
ただ、将棋を通じた成長物語は「3月のライオン」が描き尽くしている気もしますので、けっこう展開が難しそうですね