新川直司/さよなら私のクラマー | 弁護士宇都宮隆展の徒然日記

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くにたち法律事務所@吉祥寺 東京大学法学部卒 東京弁護士会所属(35489) レアルマドリー・ボクシング・小説・マンガ・音楽・アート・旅行・猫などが中心のブログです

新川直司さんの「さよなら私のクラマー」を第1巻から最終巻の第14巻まで読みました

 

新川さんの作品では、以前「四月は君の嘘」がすごく良かったので、本作も前からすごく気になっていました

 

本作は恩田さんという女子中学生を主人公にした「さよならフットボール」という作品の続編にあたるらしいのですが、まずは恩田さんではなく別の女子中学生たちが強豪高校ではない無名高校に進学するところからのスタートになります

 

その後は埼玉県の高校女子サッカー部を舞台にした群像劇になるのですが、ちょっとキャラクターが多くなりすぎて、個人的にはそれぞれの人物についてそれほどのめり込めませんでした

 

あえていえば、マネージャーからプレイヤーになった選手は目立ちましたが、「楓パープル」の主人公であった流川楓を続編「スラムダンク」で食ってしまうくらい目立った桜木花道のようなキャラクターが誕生していればもっとよかったですね

 

他方で、飛び交う用語がマニアックすぎるところはあるものの、試合のシーンはかなり迫力があります

 

特に、興蓮館高校との一戦は、スコア的にはいわゆる「バカ試合」なのですが、作中ではそのように感じさせることは一切なく、来栖選手のスコーピオンキックや恩田選手のPKなど見せ場満載でした

 

しかし、「スラムダンク」の山王戦のようにその試合で描きたいことを描き切ってしまったのか、それ以降は盛り上がらないまま中途半端な感じで終了してしまいました

 

せっかく合宿もあったのなら、練習試合を1日3試合やって36戦全勝みたいなエピソードがあってもよかったのになあ(←「キャプテン」丸井時代のエピソードです)

 

タイトル回収がなかったのも非常に残念でした

 

そのように欠点もあるのですが、女子サッカーという分野を描くことについての強い熱意が感じられて、トータルとしては十分満足できました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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