新川直司さんの「四月は君の嘘」を第1巻から最終の第11巻まで読みました
主人公の公生は、幼い頃に母から厳しくピアノをたたき込まれて「ヒューマン・メトロノーム」としてコンクールで優勝を重ねるも、母の病死をきっかけに自分のピアノの音を失ってしまった中学生の男の子
もう2年ほどまともにピアノを弾いていなかったところに、幼なじみの女の子である椿を通じて、同じ中学のヴァイオリニストの女の子かをりと知り合います
かをりは、椿に対して、公生や椿の親しい友達であるサッカー部の男の子を紹介してほしいとお願いしていたのですが、3人で会って1人外れた感じの雰囲気になるのは寂しいからと、椿が主人公も紹介の場に誘ったわけです
それからかをりの音楽に対する姿勢にひっぱられるようにして、次第に回復・成長していく公生
しかし・・・
というストーリーで、「三月のライオン」(タイトルもどこか似てる)や「ピアノの森」やドラマの「ロングバケーション」を連想させるようなマンガです
正直ベタなのですが、やはり王道の流れには抗いがたいところがあり、最後もわかっていながらグッと来ます
本作は読み終わるとすぐに第1巻を読み返したくなる構造をもっているのですが、そうするとかをりの当初の言動に込められていた意味合いが引き立ってきて(意味合いの中身は全く異なりますが、「その女アレックス」(2015-01-17)を読んだときみたいな感じ)、さらにグッと来ました
これまで気づかずにスルーしていましたが、素晴らしいマンガで、「発見」できてよかったです
最後に、主人公たちの通っている中学が「墨谷中」なのは、やはり「キャプテン」由来なのでしょうか?
ストーリー的には共通点はないので、単なる偶然かもしれませんが、意味なく気になりました