平石貴樹さんの「松谷警部と三鷹の石(Double Takeout)」を読みました
松谷警部シリーズの第2作で、前作(2020-02-24)はアメフトに焦点を当てており、章立てもアメフトのゲームになぞらえているところがスタイリッシュでしたが、本作はカーリングを扱っており、章立てもカーリングのゲームになぞらえられていました
前作の英語タイトル「Unnecessary Roughness」はアメフト用語であると同時に、作品の内容もうまく反映されていたわけですが、本作の英語タイトル「Double Takeout」というカーリング用語も作品内容もうまく反映していて素晴らしいですね
男女関係のもつれから女性が三鷹で男性を刺殺して、その後八王子の自宅で首を吊ったと思われる事件が起こるのですが、その真相はなかなかうまくひねってあるものでした
前作のテイストから犯人の動機が割とすぐに想像できてしまい、そのため犯人もわかりやすかったところはありますが、前作でも好みだと感じた「聞き間違い」が本作でもうまく取り入れられており、非常に良かったです
また、上記の事件に先行する殺人事件において、なぜカーリングのストーンが凶器として用いられたのかについては感心させられました
困難は分割せよ!
というわけで、トータル的に十分満足しました
本シリーズは全部で4作あるとのことですが、すべて読んでみたいと思います
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