澤江ポンプさんの「パンダ探偵社」を読みました
澤江さんの作品は初めてで、「このマンガがすごい!2020」オトコ編9位にランキングされていたことがきっかけで手に取りました
人間が次第に全く別の動物に変身してしまうという病気(特発的多発性染色体変容)が存在する世界で、パンダになりかけている男性が主人公です
主人公は、病気のせいで教職をクビになったところを、変身病がらみの事件を扱う探偵をしている高校の先輩に拾われます
先輩には変身病を巡る悲しい過去があるのですが、変身病患者の調査や捕獲などの事件処理はいつもクールにこなしています
しかし、優しい主人公はなかなか割り切ることができずに、その結果いつも傷つくことになります
本作は、ほのぼのとした絵柄でけっこう意外性のあることを描いてくるのが持ち味なのですが、それが最高に発揮されているのが第4話
ギガンテウスオオツノシカに変身する直前の男性が、文字通り「人が変わったように」なってしまったときの恐怖が淡々と描かれます
それに接した主人公の中に生まれた「自分のものではない感情」や戸惑いも良かった
十分満足しましたし、第2巻も読んでみようと思います
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