浅野いにお/デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 第9巻 | 弁護士宇都宮隆展の徒然日記

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くにたち法律事務所@吉祥寺 東京大学法学部卒 東京弁護士会所属(35489) レアルマドリー・ボクシング・小説・マンガ・音楽・アート・旅行・猫などが中心のブログです

おんたんがタイムトラベラーであることを検証するために、大葉君がマコトを連れておんたんの記憶の中にダイブしたエピソードの続きです
 
極めて重要なネタバレがあるので、未読の方はご注意を
 
 
 
 
 
「侵略者」の持ち込んだ道具を使って世直しに暴走する門出は、すっかり正義に酔ってしまい、もはやデスノートのライトのようになります
 
それに気がついたおんたんは、「あなたは私の絶対」とまで言ってくれている門出と口論になり、二人はこの上なく悲劇的な結末を迎えます
 
「侵略者」の提案に乗って、門出と出会う直前まで意識を戻すおんたん
 
それが「これまでの世界」の始まりだったのです
 
元々「侵略者」は、数か月観察した末に地球に対する干渉を見限っていたのですが、おんたんが世界を変えればそのこともどうなるかはわからないと述べていました
 
その警告どおりの結果となり、おんたんが門出のために変えた世界では、「侵略者」との戦争が始まってしまったわけです
 
過去における門出のキャラクターに違和感がありましたが、まさかこのパターンに落とし込んでくるとは思っていませんでした
 
ありがちと言ってしまえばありがちなのかもしれませんが、これまでの展開を踏まえれば意外性にあふれており、今度はおんたんが門出に「私はあなたの絶対なの」と言うところを含めて、個人的にはかなりグッときました
 
巻頭で絶望的展開をみせた「イソベやん」の方も、巻末においてどんでん返しからのさらなる切り返しで、「絶望的な状況から未来は変えられるのか」というテーマを描いています
 
物語が大きく大きく動いた本巻で、改めて続きがとても楽しみになりました