いやぁぁぁ。
すいませんでした。
昨日ブログをおやすみしてしまいまして…
ここは素直に謝らせていただきます。
そして、ついでに言い訳を言わせていただきますと、昨日はぶっちゃけブログが書ける状態ではなかった。
マジで、酔っ払ってた。
今日も朝は正直気持ち悪かったもん。
私はお酒が強くはありません。
しかし、最近の後輩はそんな先輩にも容赦はないものなんですね。
飲ませる。注ぐ。
これを五回くらい…
そりゃ、ブログは書けないですよ。
大切なPC君が●●まみれですよ(-。-;)
『世界の終わりを、キミと…』
15.
「サチ~い。元気か?」
騒がしい声が聞こえると思ったら、エリたちがサチのお見舞いに来てくれた。
さっきまで静かだった病室がいっきにうるさくなった。
俺はまさに話すタイミングをエリに奪われてしまった。
「サプライズお見舞いでぇ~す」
エリたちはサチのベッドの周りに集まり、それぞれ持ってきたものを見せ合った。
お決まりの花や果物はもちろん彼女たちには期待していない。
持ってきたのはなぜか健康サンダルと大きなイルカの抱き枕。
そして、たくさんのお菓子と雑誌だった。
「サチ足悪いじゃん。健康サンダルはいて歩けば良くなるよ」
どうやらエリなりに頭を使ったらしい。
「ありがとう」
優しいサチは大切そうにそれらをベッドの脇に置いた。
サチは最初はエリとしか話しをしなかったのだが、そのうちエリを介してエリの友達とも仲良くなった。
俺はその光景を客観的に見ていて、気がついたことがいくつかあった。
まずひとつめがみんなの話がまとまっていなく、サチがいつも誰の話を聞いたらいいのか戸惑うこと。
エリ達の中ではそれが当たり前なので、なにも問題は無いらしいが、サチはみんなの話を必死に聞こうとしているのでその姿が少し、おもしろかった。
ふたつめは人数だった。
その日によって人数が増えたり減ったりする。
まあ、エリの友達だ。
学校に来たり、休んでいたりと決まっていないので、多くて七人くらいのときもあればエリと二人きりのときもある。
それ以外にも、嫌がっているサチを無理やりカラオケに連れて行ったり、授業中に乱入し、サチを外に連れ出そうとしたり、サチにとってスリリングなことがよく起こっていた。
本人たちとしては別に嫌がらせをするつもりは無いのでサチも本気では嫌がってはいない。
今まで、彼女たちにイジメられていて、人と接することを避けていたサチにとっていい思い出になっただろう。
今日もそんな日を思い出させるような光景だ。
「サチの好きなポッキー超買ってきたからね」
エリはごきげんでサイドボードの上にポッキーを並べた。
何を狂ったのか、ポッキーは全部で七箱あった。
いくらそのお菓子が好きとはいえ、七箱もあれば嫌いになってしまうだろう。
「あっ!後今日の分のノートね」
友達の一人がかばんからノートを取り出して言った。
学校を休んでいるサチのためにノートを取ってきてくれたらしい。
「聞いてよ。エリのやつ、ノートはアタシが取る~とか言って、こいつ寝てんの。マジ使えなぁ~い。その代わり、アタシが取ったからね。でも、アタシ字超汚いから読みずらいかも」
サチは大事そうにノートを受け取った。
しかし、こいつら一日に「超」って言葉を何回使うのだろう。
サチの部屋が個室でよかった。
大部屋だったらすぐに苦情が殺到するくらいエリ達の声は大きい。
「ってか聞いてサチ。今日の体育マジ辛かった。アレは死ぬね。一体アタシらの将来にマラソンがどう役立つっていうのよ!」
エリはどこから持ってきたのかパイプイスに座り、愚痴りだした。
「それよりもアタシ的には今日の中野だよ。おめーはサイボーグかっての!どんなけ黒板に書くのよ。付いていけないよ」
「ああ。確かに。アタシあんなに字書いたの生まれて初めてかも」
今思ったのだが、エリたちはかばんを持っていはいるが、誰一人としてかばんに物が入っている様子が無い。
何が入っているんだ?
こんな…失礼だがサチとは違う世界にいるような子たちがサチと楽しそうに話をしている様子はおもしろい。
「サチ。歩けるんだっけ?」
エリがサチに聞いた。
「大丈夫よ。車椅子も飽きてきたところだから」
『おいおい…無理するなよ』
俺は冷や冷やして言った。
それはサチが車椅子なしで歩こうとしていたからだ。
サチの足は骨折とまではいっていないが、歩くのは困難なはずだ。
『無理するなって…車椅子使えよ』
「(大丈夫。ゆっくり歩くから)」
サチは俺を安心する言葉をいい、エリにつかまりながら歩いた。
その足はフラフラしていたが、歩けない程ではないように見えた。
エリはしっかりとサチの手を取り、ゆっくり歩いていく。
その足には健康サンダルが納まっていた。
「私、屋上初めて行くわ」
サチは嬉しそうだった。
屋上へは当然だがエレベーターで行く。
エレベーターの中にはイスが置いてあり、サチはそこに座った。
屋上に着くとすごい景色が出迎えてくれた。
地上11階建てなので家を見下ろす感じだ。
天気も良いので遠くまで見れる。
「サチ」
みんなが景色に夢中になって騒いでいるとき、エリがサチに話しかけた。
「なに?」
「サチが何でこんなに強いのかアタシ考えてみたんだよ」
エリはそう言って風で流れていく雲を見ていた。
俺は何で突然エリがそんなことを言い出したのか不思議に思っていた。
「アタシはさ、中学校のときイジメられてて、そんな自分が嫌でいつかみんなを見返してやろうって思ってた。でも、その答えがサチをイジメることになった。そんなんじゃアタシはちっとも変わってないじゃん」
エリはフェンスを強く握った。
「エリは強いわよ」
エリの話を聞いてサチが言った。
俺はサチがどんな言葉をエリに伝えるのか気になった。
「エリは私に無いものをたくさん持っている。エリは私のほうが強いって言ったけれど、私から見ればエリの方が強いわ」
「サチにそう言ってもらえるとうれしいよ」
エリは本当に嬉しそうだった。
「私がこうしていられるのはきっとあのお陰よ」
サチはそう言って雲を指した。
「あれって…雲?」
「私はお昼のとき、ずっと雲を見ていたの。雲を見ていると気持ちが落ち着くのよ」
「へぇ~」
俺も雲を見た。
サチがずっと自分の中の弱い気持ちと戦うのを助けてくれた雲を。
その後、病室に戻ったサチにエリがある提案をした。
「アタシやりたかったんだ」
そう言ってエリはマジックでサチの足のギブスにメッセージを書き始めた。
“早く元気なってまた遊ぼうね。エリ”
エリに続いてみんな書き始めたので、サチのギブスは一気に賑やかになった。
散々病室をかき回した後、エリたちは帰って行った。
嵐が去ったようだ。
「神田さん。包帯替えますね」
看護士がエリたちが入れ違いで病室に入ってきた。
サチは一日に一回包帯を替える。
最初に比べれば赤みがだいぶひいている。
良くなってきた証拠だ。
「今の子たちは神田さんのお友達かしら?」
「ええ…すいません。うるさかったですよね」
サチは申し訳なさそうに言った。
「いいえ。元気があって羨ましいくらいよ」
看護士は驚くべき速さで包帯を巻いていく。
その様を見ながらサチは言った。
「(哲朗。カナさんのこと聞いてあげるわ)」
『なに?』
一瞬サチが何を言ったのか分からなかったが、それから少しして、サチが突拍子も無いことを言ったのを理解し、俺は慌ててしまった。
『ばか!何言ってんだよ。いいよ。余計なことするなよ』
「あの、すいません」
サチは聞いていない。
「長谷川…カナさんの病室ってどこですか?」
聞いてしまった。
「長谷川さんのお知り合い?」
「ええちょっと」
サチは嘘をついた。
しかし、そんなことを知らない看護士はサチの言葉を信じた。
「長谷川さんは709号室よ。この時間ならきっと病室にいるわ」
看護士は丁寧に教えてくれた。
『何言ってんだよ!サチ』
俺は看護士が病室を出たのを確認してサチに言った。
「(今からカナさんのところへ行きましょう)」
なんなんだ?
サチのこの行動力は…
『行かないからな』
俺は駄々をこねる子供のように言った。
昔のサチからは想像付かないような行動力で俺が付いていけなくなる。
「(大丈夫よ。哲朗の姿は見えないから)」
『そうは言っても俺には全部見えるんですけど…』
俺がそう言い終らぬうちにサチは車椅子でカナの病室を目指していた。
俺ももちろん付いていかざるをえない。
はい。
今日&15章はここで終わりです。
感動の再開はまた次回。
それではみなさまのお酒にはご注意を。
バイバInBan。