謎の歓喜神社 | 「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」

「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」

潜在意識の働きで、あなたは「スーパーなあなた」になるのです。そのための素材・方法も実はあなたの手元にすでに多くあります。ここでは、あなたがそれを見出し、活用するお手伝いをいたします。胎児(あなた)は、胎児(あなた)の夢により進化します。

懐中温泉です、

 

白浜に来た翌日、結は海沿いの明るさから少し

離れて、「歓喜神社」と書かれた小さな案内板に

導かれていきました。

 

 

バス停名は「阪田」。

 

観光パンフレットの大きな写真にはほとんど載らない

場所です。

 

坂田山へ登る道で 「阪田神社」という本名がある

ことを知ります。

 

国道から一本内側の道に入り、民家のあいだを

抜けていくと、やがて小さな丘へ向かう坂が

現れます。

 

そこが阪田山で、「歓喜神社」の正式な名は

「阪田神社」と説明されていました。

 

案内板によると、この場所には今から1300年

以上前、地元の人々が「万物の根源である神」

を祀る祭壇を置いていたものの、大津波で

地中に埋もれてしまったと伝えられています。

 

昭和30年の発掘調査で、その祭壇が再び

掘り出され、調査の結果「社殿形式になる

直前のヒモロギ形式の祭祀遺跡」であることが

分かった

 

そう記されていました。

 

「ヒモロギ形式。」

 

結は、有馬や道後で見てきた「神社の境内」

とは別の、もっと素朴で原始的な祀りの

かたちを思い浮かべます。

 

御神体は「陰」と「陽」 

 

超古代の磐座に触れます。

 

石段を上り、鳥居をくぐると、小さな社殿の奥に、

岩を囲むような空間がありました。

 

説明板には、「阪田山祭祀遺跡」として、

この岩が御神体であることが示されて

います。

 

岩の表面には、人の手によって刻まれた

男女の性器(陰と陽)のレリーフがあり、

約1300年以上前から、ここで子孫繁栄や

安産を願う祭祀が行われていたと考えられること。


「古代人が、母子ともに無事に生まれ、

育つことを願って、“生命の源”そのものの

形を岩に刻んだ。」

 

結は、説明板の言葉をなぞりながら、

その岩を遠くから見つめました。

 

有馬の山の社でも、道後の小さな祠でも、

「安産」「子授け」の札は見てきましたが、

ここまで露骨に“形”として刻まれた御神体を

見るのははじめてです。

 

「歓喜神社」という通称は、ここに祀られて

いる伊邪那岐命・伊邪那美命の物語から

来ています。

 

古事記に登場する、日本を産んだ男神と女神。

 

彼らが交わり“歓喜”したことによって、

国土と人々が生まれた、と語られていること。

 

その「歓喜」を、子孫繁栄と夫婦和合への

祈りとして読み替え、この社に新しい名前

として与えた——それが「歓喜神社」です。

 

白浜美術館を抜けて

 

世界中の「歓喜仏」と並ぶ場所

 

歓喜神社の鳥居の手前には「白浜美術館」

の入口があり、拝観順路は「まず美術館を

見てから神社へ」となっていました。

 

館内では、阪田山の祭祀遺跡にちなみ、

 

ヒンドゥー教の男女神の結合像

チベット密教の歓喜仏

世界各地の生殖器崇拝に関する像

 

などが約120点展示されており、

「性と生の象徴」をテーマにした小さな

ミュージアムになっています。

 

結は、少し居心地の悪さを覚えながらも、

ガラスケースの中に並ぶ像を眺めました。

 

「どこの文化圏でも、“子どもが生まれる”

ことは、神に祈らずにはいられなかった

出来事なのだ。」

 

有馬では豊臣秀吉の湯殿、道後では

天皇の行幸に象徴される「権力の身体」が

目立っていました。

 

白浜の阪田山では、それとは違う

「名もなき母たち・父たちの身体」が、

岩のレリーフと世界の歓喜仏の像を通して

静かに並んでいます。

 

謎と違和感が湧きます。

 

 「秘宝館」なのか、古代祭祀なのか

 

歓喜神社は、その御神体の露骨さから、

「ちょっとアダルトな神社」「珍スポット」と

して紹介されることも少なくありません。

 

境内には、男女の性器を模した「おさすり石」が

置かれ、男性は女性の像を、女性は男性

の像を撫でると子宝や夫婦円満のご利益が

あるとされています。

 

売店には御守や飴などのオリジナルグッズが

並び、「秘宝館的」と感じる来訪者もいます。


結も、最初はその「観光的な演出」に戸惑いを

覚えました。

 

「本当にここは、1300年前の祭祀遺跡なのか。

 

ただの“R18系のテーマパーク”なのか。」

 
 
ご精読ありがとうございました。
 
懐中温泉