懐中温泉です、
あなたはフラクタルという言葉を聞いたことがありますか。
「いえ、ありませーん。」
「ないです。」
「聞いたことはあるけど、なんだっけ。」
「カオスだったかな。」
日常会話ではあまり出てこないかもしれませんね。
天気の話のようには使いにくいと思います。
「なんとなくフラクタル」
どこかで聞いたようなタイトルにしたのは、
私自身、
大は小に宿る
一事が万事
こうしたことをよく考えるので、それはこの
フラクタルとかなり重なるのでは、とふと思い
いたったからです。
あらためて、フラクタルとはなにか
フラクタルは、自己相似性を持つ複雑なパターン
を示す数学的概念で、自然界の多くの構造に
見られる
そういうものです。
数学的概念なんですね。
とすれば、自然界に多く見られるのも納得が
いきます。
数学は普遍を数字で示すものなので。
大は小を兼ねる
もそうですが、小に宿る大とは互いに似ている。
世の中の多くのことがらがそうであると思います。
人間にしてもそうで、
人間は1人では生きていけない
この点で似ているというか共通しています。
そこから始まって、人間は互いに共通する部分
およびよく似ている部分の方が違う部分より多い。
そしてこれはまた、DNA遺伝子のレベルでも言える
でしょう。
人間同士だと、違う塩基というのはほんの一握り
であるとされています。
種族でもそうで、現生人類であるホモ・サピエンスと
ネアンデルタール人とは、直接の親子の関係とは
言いがたいが、従弟または姉妹くらいの違いしか
ないそうです。
このDNA遺伝子というのは、実際、生命がこの
地球に登場したときにはすでにあったというので、
いったいどうやってこの奇跡が起きたのか。
事実、奇跡としか言いようのない確率でできた
ものとされています。
ここにもフラクタルがある。
であればそのようなフラクタルな存在である人間が
つくる社会もまた小はDNAとなんらかの相似性を
示すのではないか。
そのようにも考えられます。
だから、私は社会的DNAという概念を着想しました。
これは私のみの着想ではなく、社会とDNAとをむすび
つけることもまた１つのフラクタル現象とも言える
でしょう。
とくに社会的DNAの視覚化ということで、私は系譜
を用いています。
家系図
系譜
系譜は家にとどまらず、広く社会に見られるもの
です。
だから、ここでもフラクタルが見られるのではないか。
家系図においても、個々の家族の関係が繰り返し
現れるパターンとして、フラクタル的な特徴を持つ
可能性がある
そんな具合に考えています。
まず一般的にはどう理解されているでしょうか。
フラクタル理論は、ベノア・マンデルブローによって
1970年代に提唱されました。
彼は、海岸線の長さの問題を通じて、自然界の形が
どのスケールで見ても同じパターンを示すことを
発見しました。
1970年以降、カオス理論などとも関連して社会科学にも
応用されてきており、家系図でも適用されてきていると
言えるでしょう。
家族形態や社会構造の多様性を理解するために、
進化シミュレーションや数理モデルを用いた研究も
進んでいます。
これらのモデルは、家族単位での労働、収穫逓減、
富の分配などの要素を考慮に入れ、家族形態が環境要因や
社会構造とどのように関連しているかを調べています。
私が今手がけている人類全体の家系図を描く際には、
これらの理論を参考にしながら、家族間の関係のパターン
や繰り返しを分析することで、フラクタル現象を見出す
ことができるかもしれません。
家系図の各レベルで同じような関係性のパターンが見られる
場合、それはフラクタル的な自己相似性を示していると
言えるでしょう。
おそらくそれは地域社会または国家のレベルを貫くもの
として見られると予想されます。
また、時代をも超えるでしょう。
このような研究は、人類学や社会学の分野で新たな理解を
もたらす可能性があるようです。
あなたの身の回りにもこのフラクタルを見出せるかも
しれません。
ふり返ってみてください。
