懐中温泉です、
あなたとともに近未来社会に来ています。
昨日までの世界から、巨大で目に見えない、
五感では知覚できないタイムマシンで、不意に、
やってきてしまいました。
不意に、というのは世界の誰もが予測し得ない
形で、です。
近未来ですので、ある程度の予測や予想はあった。
昨日までの世界とは共通する部分も多く、似ている。
だが、深い霧の中にある。
心象風景として、ですが。
あらゆるレベルで迷走が続いている。
うかつには動けない。
それでもその霧がようやく晴れてきたようです。
霧が晴れてきて気づくのは、私たちは、最前線に
あるということです。
前線というのは、最も敵陣に近く、敵と直接交戦する
戦線のことを指します。
第一線ともいいますね。
よく天気予報などで、前線が発達、などというのは、
異なった気団の境界面が地表と交わってできる線
です。
天気図でいろいろ線が動いていき、天気予報士が
その解説をしたりします。
あれで空気の団体、気団がぶつかっている。
気団、空気の団体なので広がりがあり、数十キロ
メートルから数百キロメートルの幅をもって長く伸びる
ことになります。
両極にある気団の温度の違いが移動の仕方を決める
というので、温暖前線・寒冷前線などのネーミングが
なされています。
かつての天気予報は当たらないということでむしろ
定評がありましたが、最近はかなり精度を高めている
ようです。
それは、人工衛星から地球上の大気の動きをよく
捉えるようになっていること。
そして、コンピューターの計算処理能力および過去の
データのストック活用が進んでいること。
これらのためです。
言ってみれば、テクノロジー・科学技術の進展で
天気予報の正確さが高まり、その捕捉範囲が
広がっているのです。
そして、同じようなことが、近未来社会では個人の
レベルから社会のレベルまで、ありとあらゆる面で
起きている。
そう考えて良いでしょう。
総力戦なのです。
総力戦の最前線にあなたはいる。
総力戦というのは、近代の産物です。
その国や団体の蔵しているあらゆる面の能力を
すべて注ぎ込んで行う戦い。
20世紀ですと、国家総力戦というので、国レベル
で行われていました。
第一次世界大戦とか第二次世界大戦とかですね。
しかし、どうやら今私たちがおこなっている総力線は
次元が違うようです。
あるいは次元を超えている。
なにしろ、タイムマシンで、昨日までの世界から
この近未来社会に来る、という段階で、すでに
時間という4つめの次元を用いている。
少なくとも3次元は超えている。
だから敵が目に見えない。
細菌やウィルスというのはたぶん氷山の一角で、
しかもかろうじて電子顕微鏡で見えるだけ。
ところが、私たちのいる最前線は、それぞれの
最前線ということになるようです。
1人1人がなんらかの最前線にある。
あなたはあなたの最前線にあるのです。
総力戦の。
たぶん細胞レベルから。
いや、さらに細かく、遺伝子レベルから。
また、価値観も次第に大きく変わって社会のあり方も
大きな転回を見せてくる。
さらには、先の科学技術、とくにAI（人工知能）などに
代表されるテクノロジーは、おそらく人類との融合を
深めているので、生命進化レベルも含む。
戦いの概念も大きく変わっていきそうです。
案外平凡な言い方になってしまいますが、
自分との戦い
なのかもしれません。
過去の自分との。
過去の自分との戦い。
あなたは総力戦で、あなたの最前線にあるのです。
あらゆるレベルで。
気づいて下さい。
