馬術大会の最高峰と言われるCHIOアーヘン2024が6月28日から7月7日にかけて開催されました。
CHIOアーヘンって何?
CHIOは"Concours Hippique International Officiel”の略でFEIによって管理されています。
このCHIOアーヘンはなんと100年の歴史がる由緒正しい馬術大会。
障害馬術、馬場馬術、ドライビング、イベンティングのエリートだけが参加を許される大会。
大会というよりはお祭りといっても過言ではありません。
世界中の馬術ファンがこの大会を観戦するためにドイツ・アーヘンに集まります。
この大会で一番の目玉はロレックス・グランドスラム。
ロレックス・グランドスラムにについてはこちらのサイトで丁寧に説明されています。
CHIOアーヘンの事は障害馬術を始めた頃にドレッサージュの馬友さんから聞いていて一度は生で観戦してみたい障害馬術の大会でした。
なんとその大会がclipmyhorseで生中継されたのです。
残念ながら私は旅行中で生中継は見れませんでした。
(同じEU圏にいたのにね。)
帰国後にゆっくり録画を見させて頂きました。
障害馬術ファンの方だけでなく沢山の方にこの感動をお届けしたいと思います。
まず馬場の広さに驚かされます。
グランドスラムは2走行+ジャンプオフなのですがこの広い馬場を2ラウンドという事は技術だけでなくスタミナも要求されます。
最高峰の大会という事あって馬場内にいるカメラマンの数が尋常ではありません。
そしてモダン馬術大会らしくドローンが飛んでいました。
馬場が広いおかげで馬達のパワーとスピードがいつも以上あるようでして試合中は何度も”WHOO”が聞こえてきました。
アイルランド代表キアン・オコナー選手が登場すると彼の馬が後肢を第1障害までずっと蹴り上げていて会場は笑いに包まれたのですがこれは馬術をする身にしか理解できない微笑ましいと思える光景です。
ジャンプオフに辿り着けたのは
ドイツ代表のアンドレ選手、リチャード選手、スイス代表マーティン選手、アメリカ代表マクレーン選手の4人馬。
第1人走者はマクレーンで41.02秒クリアー
第2走者はマーティン選手。障害を一つ落としてしまいます
第3走者はアンドレ選手。出だしのタイムはマクレーンよりも1.5秒遅くこのままではマクレーンが勝ち切るかと思った矢先最後のラインをフルギャロップして障害を飛び越えてなんと39.77秒でクリアー。
この瞬間のマクレーンをカメラは見逃しませんでした。
持っていたヘルメットを落として残念な表情と共にアンドレの素晴らしい走行に感嘆していました。
最後の走者はマクレーンの良き友人でもあるリチャード選手。
入場直前にマクレーンが何やらアドバイスをしていました。
アンドレ選手よりも速いタイムで障害を次々と飛び越えつつ最後の障害を飛び越えてリチャードが優勝かと思ったら最後の最後で障害を落としてしまいこの瞬間にアンドレ選手の優勝が決定!
優勝がわかった途端アンドレ選手のとった行動は、
愛馬のチャカリアに沢山のキスをして感謝の気持ちを愛馬に表していました。
キスをされている間のチャカリアはお口をモゴモゴしていました。(馬がモグモグしているのは嬉しい証拠)
私が試合を観戦していて一番感動する時はライダーが馬と一つになった時。
そしてライダー、グルーム含めチーム一同が馬に感謝している瞬間です。
馬術は馬がいてこそ成り立つスポーツ。
それを一流のライダー達は忘れません。
そして馬達も自分が一流の馬であること、大切にされている事、自分の仕事に誇りを持っているのです。
ライバル同士であるライダーがお互いの勝利を喜んでいる瞬間も感動します。
一流のスポーツ選手は人の成功を素直に喜びます。
この試合でもジャンプオフに辿り着いた4選手がお互いに抱き合って喜びを分かち合っていました。
一流の選手は品行も一流なんですね。
感動は伝わったでしょうか?
障害馬術ファンだけでなく色々な人達み観て欲しいと思った大会でした。
これは絶対生で観戦したい!と思ったら
2025年の最終日のチケットはすでに完売していました