乳児揺さぶられっ子症候群の無罪判決

前回、グレーゾーンについて書かせていただきましたが・・・

無銭飲食も、違法だし・・・

逆あおり運転をする10kmおじさんも、違法！

・・・と、テレビのコメンテーター弁護士は言いますが・・・

捕まらないのが実情です。

~~10kmおじさんは、有名になったので捕まるかもしれません~~

なぜ、捕まらないと思いますか？

それは、グレーゾーンだからです。

グレーな部分が、少しでもあるからです。

99.4％

この数値が、何だか分かりますか？

裁判での有罪判決が出る確率です。

1000人が起訴されたら・・・

994人が有罪となります。

つまり、ほぼ全員、有罪になるのです。

なぜ、こんなことになるかと申しますと・・・

100％、有罪になる人しか・・・

検察が起訴しないからです。

つまり、完全なるブラックの人しか・・・

起訴しないんです。

よって、グレーの人は起訴されないんです。

ちなみに、起訴率は、約50％ほどですので・・・

警察に捕まるほど、悪いことをした人の半数は・・・

有罪になりません。

犯罪者にはなりません。

ちなみに、起訴されたら、ほぼ100％有罪ですので・・・

無罪か、有罪かを判定しているのは・・・

実は、裁判官ではなく、検察となります。

裁判官は、判子を押すだけの上司。

つまり、飾りのようなものですね。

そんなお飾りが、たまに、いい仕事をしたりします！

皆さんは、祖母による、赤ちゃん揺さぶり虐待死事件をご存知でしょうか？

次女の自宅で生後2か月の孫を強く揺さぶり

脳に硬膜下血腫などの傷害を負わせたうえ、死亡させた

・・・として、傷害致死罪に問われた事件なのですが・・・

孫はベッドの上でお昼寝をしていただけです

・・・と、無罪を主張する祖母に対して、裁判官は・・・

強く揺さぶらなければ起こりえない傷害で・・・

それが可能だったのは祖母だけ！

抵抗できない乳児に強い衝撃を与えた非常に危険な行為だ！

被害児は首も据わっておらず、強い非難に値する！

・・・と、懲役5年6月の実刑判決を言い渡しました。

ニュースでは、この部分だけが報道されますので・・・

ひどい祖母もいたもんだ！

懲役5年6月？

甘い！甘い！~~死刑！死刑！~~と思ったものですが・・・

祖母（被告）には子供が３人います。

お孫さんは亡くなった赤ちゃんを含め、６人。

家族の仲はとても良く、皆がおばあちゃんを慕っています。

これまで娘さんたちを助けて育児を手伝ってきた祖母が・・・

まだ首も座っていないような赤ちゃんを強く揺さぶって・・・

死に至らしめる理由がどこにあるのか？

　

身長146センチ、体重40キロほどのとても華奢な祖母が・・・

赤ちゃんを強く揺さぶることなどできるのか？　

家族の話では、誰も祖母を疑っていないと言うではありませんか。

家族が虐待を疑っていないし、祖母もまた虐待をしていないと言っている。

なぜ、起訴された？

100％ブラックじゃないと、起訴しないのが日本の検察。

なぜ？

背後にいましたよ。

クソが！

クソ医師が！

クソ医師が・・・

赤ちゃんの頭部に・・・

三主徴（硬膜下血腫・網膜出血・脳浮腫）が揃っていて・・・

3メートル以上の高位落下事故や交通事故の証拠がなければ・・・

自白がなくてもSBS（乳児揺さぶられっ子症候群）／AHTである可能性が極めて高い

・・・との見解を出していたのです。

医者が、そう言うなら・・・

ブラック！ブラック！

乳児揺さぶられっ子症候群をした疑いのある奴は・・・

自白がなくても・・・

家族が、そんなことをする祖母じゃないと、いくら弁護しても・・・

起訴！

・・・ってことで、起訴されてしまいました。

裁判官は、有罪の判子を押すだけの人ですので・・・

一審では、当然、有罪となったのですが・・・

ここで、ちょっと待った～！

乳児揺さぶられっ子症候群に疑問を持つ人達が立ち上がったのです。

そして、弁護に立った勇気ある医師が・・・

我々脳神経外科専門医は・・・

あのCT写真の水平断を見ただけで・・・

これは本当に激しい揺さぶりによって生じた・・・

頭蓋内出血、硬膜下血腫なのかな

・・・という強い疑念がございます。

それはたくさんの症例を見てきた専門家としての・・・

知識と経験でそのように申し上げるのです。

決して教科書や論文だけで取ってきた知識ではございません！