その前に
とある駅の近くでランチを探していたら
表の看板に
「さかなそば」
とあったのですよね
「さかなそば」。
なんとも惹かれる、いや、「さかな」も「そば」もめっちゃそのまんまなんだけど、出来上がりの想像がしにくい。
お店は、夜になるとお洒落なダイニングバーになる感じ。
昼のメニューが「やきそば」「さかなそば」の2種類しか無いのも、いっそ潔いというか、夜の「〆」の麺類を昼にも出してます、っていうの全然隠してない。
この時点で、「にしんそば」的な日本蕎麦はないだろな、と見当をつける。
迷わずその「さかなそば」を頼んで
出てきたのが、人生の中で久しぶりに
「その発想はなかったわ〜〜」というモノでした。
麺はアジアンチック。
もやし、トマト、豚肉、パクチー、ナッツ、醤油ベースに多分ナンプラーと唐辛子。
そこに、鰯のコンフィ。そして巨大な生レモン。
融合してんだかしてないんだか全然わかんない。
いやね、鰯だったらトマトベースのイタリア風…とか。
白身魚なら、塩とレモンと京野菜で創作和風系…とか。
「さかなそば」といわれたら、その程度の発想しかなかったものでね、
いやー、やられたわ。世の中広いわ。
ネーミングの妙も含めて、自分、まだまだだなーと思ったよ、うん(何の修行しとんねん)。
肝心のお味は。
…美味しかったですよ。
これで¥1100。
もう一度頼むかと言われたら
…
なんか、他人ちの名物家庭料理というか。
友達のオトーサン、しかも料理あんまりしない冴えないサラリーマンのおとんじゃなくて、
「若い頃は結構やんちゃして、改心してプロサーファーを本格的に目指すも挫折、イタリアンやバルを転々と修行して、結婚、パパになったのを機に地元で小さな店を出す。店は若い頃のやんちゃ仲間で賑わってる」
みたいなお父さんが、遊びにきた娘の友達に作ってあげそうな感じ。(←なんだそれは)
美味しかったのは美味しかったですよ。
ハマる人はハマりそうだ。
今度は夜に来よう。このセンス、酒のアテのいろんなお料理にはすっごく期待できそうだし。
軽〜く、自らに無い発想に刺激をうけて(「さかなそば」でね)
向かったジャコメッティ展の話は、次の記事でね。