こんにちは。
売りたい商品を戦略的に売る！
接客ストーリー・プロデューサーの加藤千華子です。
私は今、
小売店向けの接客販売指導をメインに活動しています。
1スタッフさんに対して指導するときは、
「売る」という言葉はあまり使いません。
「売る」＝押し売り
というイメージが強く、
拒否感を持つ若いスタッフさんが多いからです。
しかし、
肩書きやこのブログの発信には
あえて「売る」という言葉を使うようにしています。
これには同業者の知人・友人から賛否両論あったのですが、
強い思いがあり、
「売れる」ではなく、
「売る」を使っているんです。
それは、
とあるベテラン美容部員さんの言葉がきっかけでした。
私が化粧品会社でトレーナーになって最初の年末。
修行のため、とある薬局の化粧品コーナーに数日入店した時のことです。
トレーナーと言っても、
販売歴1年ほど。
素人に毛が生えたような状態です。
入店したお店は取引先様の中でも特に売上の良い店舗で、
メーカーから派遣されている美容部員も、皆販売力のある優秀な方だと聞いていました。
特に、
年末の主力商品である高額スキンケアキットの販売数が、
他店と比較して多かったんです。
それで、
売れる秘訣を聞こうと、
何気なくベテラン美容部員さんに聞いたんです。
「◯◯キット、こちらのお店ではよく売れていますね」と。
その時に言われた言葉が、
私の中で未だに深く刻まれています。
「売れてるんじゃなくて、私たちが売ってるの。
勝手に売れたら苦労しないよ」
(これだから本社の子は…)
と、呆れていたと思います。
まさに、
雷に打たれたようでした。
私自身、
短い期間ではありましたが、
毎日化粧品売場で接客をしていました。
でも、
売るという感覚って、全くなかったんです。
商品を紹介して、
お客さまが気に入れば買ってくれるし、
商品がイマイチなら買ってもらえない。
売れる・売れないが、
自分の力でコントロールできるなんて、
考えたことがなかったんです。
それは、
化粧品という商材が、
専門知識や技術を必要とするものなのもあると思います。
上手に説明する、メイクする
正しい知識を伝える
ということに必死で、
その先まで考えられなかったんですよね。
なので、
ど素人の私は、
売れるという受身的な考えしか、
持っていなかったのです。
実際、
販売の仕事はそんなに甘いものではありませんよね。
お客さまが欲しいものだけ売っていたら、
在庫は偏り、
売れない商品は永遠に売れません。
そして、お店を維持するのも厳しくなってしまうでしょう。
新規コスメブランドの立ち上げから携わり、
出店や撤退を多く経験してきて、
きれいごとだけではやっていけないことも、
痛いほど思い知らされてきました。
だからこそ、
「売れる」なんて甘い気持ちじゃ、
今の時代、やっていけないと思うんです。
勝手に売れる商品なんて、
そんなにたくさんありません。
販売員の力で、
お客さまが買うつもりのなかった商品を欲しくさせる、
プラスアルファの商品を売る
ということをやっていかないと、
お店が潰れてしまうかもしれない。
そこまでの危機感を持っているからこそ、
強い意思で「売る」というスタンスを
大切にしたいなと思っています。
顧客様がたくさんいる素晴らしいお店が、
新しいブランドに押されて泣く泣く退店させられてしまった経験は、
一度や二度ではありません。
思いだけでは、どうにもならないんです。
売上を上げて利益を出さなくては、お店を維持できないですよね。
現実的に、お店を守っていかねばなりません。
だからこそ、
戦略的に売る力が必要だと、
私は思います。
そして、
「売る」ことも上手にできれば、
お客さまもスタッフも、
どちらも幸せになることを、
皆さんと同じように、私も知っています。
売れるではなく、
私たちの意思で商品を売る。
その結果、お客さまを幸せにする。
そんなことが誰でもできるようになれば、
こんなに素晴らしいことはないですよね？
それを実現するのが、
私が提案する接客ストーリーです。