ウィルソン・プロの思い出 | 羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

羽生結弦選手を敬愛しています。羽生さんを応援する素敵ブログ様方を日々の心の糧にしている、ソチ落ち主婦のブログです。(横浜在住)

今日も、昨日の続きです。


FaOI後半はウィルソン・プロ、そう思うだけで、昨日からワクワクです。


ちょっと懐かしくなったので、これまでのウィルソン・プロを振り返ってみますね。


振付師デヴィッド・ウィルソン氏(以下、デヴィッド)と羽生くんとの付き合いは、20125月に羽生くんがカナダのクリケットクラブに移籍してからですから、今年で丁度10年目です。


その10年の間にデヴィッドに振り付けてもらったプログラムはこれまで5つ。


①フリープログラム(FS)

『ノートルダム・ド・パリ』2012-2013シーズン


②フリープログラム

『ロミオ&ジュリエット』2013-2014、ソチ五輪シーズン


③エキシビションプログラム(EX)

『ノッテ・ステラータ』2016年〜


④ショープログラム→EXプログラム

『春よ、こい』2018年 FaOI後半公演〜


⑤ショープログラム

Crystal Memories2019FaOI


つまり、今年のプログラムは、「羽生結弦×ウィルソン」の6作目となります。


ご存知のように①と②は競技用のフリープログラムです。

2012年当時、4回転ジャンプを2種類跳べる選手は殆どいませんでした。それを、羽生くんは翌年のソチ五輪を見越して、FSでトーループとサルコウの2種類の4回転ジャンプを組み込む挑戦的なプログラム構成を選択していました。ジャンプだけでも大変な上、ウィルソン振付は、濃密なつなぎと正確なエッジワークを要求される超高難度スケーティングのプログラム。今の羽生くんからは信じられないことですが、当時17歳の羽生少年は要素をこなすだけで精一杯、それでも「もっとスケートが上手くなりたい」の一心で食らいついていったそうです。

初シーズン最後の大会2013年の世選FSでは、「(プログラムが)骨だけになってしまった」とデヴィッドに嘆かれたと聞きました。

羽生くんは満身創痍でSP9位、FSではジャンプを全て降りての総合4位と大奮闘だったのですけれど、振付の観点からは「ジャンプだけでは、ただの骨で美しくない」ということですね。


でも、デヴィッドは、振付師として厳しい反面、スケーターとしての羽生結弦個人を高く評価し見守ってくださっていて、とても人情深い面も見せてくださいました。


特にこのシーンは印象的です。

(私はソチ落ちですから、後から動画等で知ったのですが)、くだんの2013年世選での二人です。

↓machiday13さま、感謝してお借りします🙇‍♀️

↓ミケたん様、感謝してお借りします🙇‍♀️


満身創痍(インフルエンザ明け・左膝の故障・右足首捻挫)SP9位に沈んだ羽生くんを慰め、FSに向けて鼓舞してくれるデヴィッド。ソチ五輪の枠取りがかかった大事な大会で、プレッシャーに耐える羽生くんにとって、この時寄り添ってくれていたデヴィッドの励ましは大きな力となったことでしょう。

厳しくも優しい、素敵な"お師匠さん"だと思います。


そして迎えたオリンピックシーズン。勝負のFS『ロミオ&ジュリエット』の振り付けもデヴィッドが担当してくださいました。実はデヴィッド自身は、それまで何度も手掛けた王道曲なので気乗りがしなかったそうです。羽生くんはデヴィッドに手紙を書いて懇願しました。「初の五輪で思い入れのある『ロミオ&ジュリエット』を滑りたい。何でもするから力を貸して欲しい!」と。デヴィッドも、ユヅルの熱い思いに心を動かされ引き受けることにしたと、後に語っています。


羽生くんがウィルソン・プロでようやくノーミスの演技を見せられたのは、実に2シーズン越し、ソチ五輪直後の2014年世選でした。


ソチ五輪の翌シーズンからは、羽生くんは新しいチャレンジを求めて、振付師も変更しました。同じくクリケット所属だったシェイ=リーン・ボーンさんです。


でも2015年、『ノッテ・ステラータ』の振り付けを再びデヴィッドに依頼しました。サン=サーンスの作曲の「瀕死の白鳥」が元となるこの曲には、バレエ的で、より王道の、スケーティングの美しさを存分に活かした振り付けが求められたのでしょう。


ジャンプは、たった2本だけ。それでも、濃密なステップ、複雑なスピンやツイヅル等々、多彩な技が息を飲むような優美さで実施され、全く観客を飽きさせない。「ハイドロブレーディング」や「ディレイドアクセル」は、さながら大白鳥が翼を広げて飛び立つよう、…ハッと目を瞠るような魅惑に満ち溢れています。観客は、「スケートの美」を存分に味わい、深い満足感のため息とともに、一幕が終わるそんなプログラムです。

↓ふうせん様、感謝してお借りします🙇‍♀️



デヴィッド・ウィルソンの美意識は競技プロよりむしろエキシビプロでより真価を発揮なさるのではと、私は感じてしまいました。


『ノッテ・ステラータ』は、完璧を求めるデヴィッドの高い要求に、進化した羽生くんが120%応えられるようになった結果、創り出せた奇跡と言えるかもしれませんね。

この時、羽生くんとデヴィッドが同じポジションに居るというか、二人の天才が共同作業で紡ぎ出した至高の芸術作品を目にしているのだ、という感想をもったのです。


それまでの羽生くんは、「ショーナンバーだってバンバン4回転ジャンプも跳んじゃうよ!」というイメージがあったのですが、これ以降は良い意味で肩の力が抜けたというか、余裕ができたというか、ショープログラムでは、ジャンプの本数や難度ではなく、スケーティングによる音楽との融和を、より。重視して行くようになったと感じられます。


そして、羽生くんの『ノッテ・ステラータ』は平昌五輪のエキシビションでも、大喝采を浴びました。


更には、王道曲でなくてもウィルソン振付は素晴らしい。


2018年6月、FaOIでの『春よ、こい』です。


羽生くんのスケーティングはもはや緩急自在。清塚信也さんの揺らぎのあるピアノ演奏との共演でも、究極の音ハメで融合し、曲の世界感を全身で表現してくださっていました。私は静岡公演(エコパアリーナ)に観に行きましたが、すっかり魅入られてしまいました。究極の低空ハイドロにも度肝を抜かれたのですが、何より『ノッテ・ステラータ』同様、まるで一つの舞台を見終えたような満足感に包まれたのです。照れ


この時のデヴィッドのコメントがTwitterに投稿されていました。素敵なエピソードでしたので、ご紹介させていただます。



↑このコメントからは、二人がリスペクトし合い、プログラムを通して更に進化していく、そんな素敵な関係が感じられました。

↓miyabiさま、感謝してお借りします🙇‍♀️


2018年に誕生した『春よ、こい』はFaOIの後も長くEXプロとして滑り続けられています。

とりわけ、2月の北京五輪のエキシビションで大反響を巻き起こしたニュースは記憶に新しいですね。




さて、2019年FaOIはToshIさんとのコラボ曲『マスカレイド』と『Crystal Memories』でした。

『Crystal Memories』がウィルソン振付、『マスカレイド』がシェイリーン振付と、ショー用とは信じられないほど豪華な布陣でした。ラブ

↓miruruさま、感謝してお借りします🙇‍♀️



この初披露は、FaOI幕張2日目でした。

デヴィッドも観覧していて、あの感動的な場面が訪れたのです。

↓yuzuさぽ様、感謝してお借りします🙇‍♀️


さあ、果たして、今年の6回めのタッグでは、どんなに素晴らしい世界を見せてくださるのでしょうか。

いよいよ明後日からFaOI神戸です。

今、まさにワクワクが止まらない状態なのです。


↓aiaさま、感謝してお借りします🙇‍♀️

↓はる様、感謝してお借りします🙇‍♀️






今日も羽生くんを全力応援!ᕦ(ò_óˇ)ᕤ


羽生くんが痛みなく滑れていますように!

羽生くんが笑ってくださっていますように!

羽生くんの幸せを心から願い、祈ります🙏



画像やTwitterや記事や動画は感謝してお借りしました。


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