太田龍子さまの「ホワイト・レジェンド」考 | 羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

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羽生結弦選手を敬愛しています。羽生さんを応援する素敵ブログ様方を日々の心の糧にしている、ソチ落ち主婦のブログです。(横浜在住)


太田龍子さまが、またまた素晴らしいエッセイをご投稿くださいました。


今回は、羽生くんが24時間テレビで披露してくれた「ホワイト・レジェンド」に対する太田さまの想いが綴られています。


実は、24時間TVの羽生くんの演技に対する、太田様のご感想をずっとお待ちしていました!

いつもながら宝石のように魅惑的な文章です。

その的確かつ流麗な言葉選びに、私はただただ心酔し、感嘆の溜息をつくばかり。ラブ

是非、皆さまにも全文を味わっていただきたいです。

冒頭部分のみ抜粋して、ご紹介させて頂きます。↓


 氷りていづる有明の月 羽生結弦のホワイト・レジェンド 2021


2021
8月、チャリティ番組のために羽生結弦が演じた「ホワイト・レジェンド」は総毛立つようだった。朝焼けの空のような衣装を纏い、人影のないリンクの中央で天を仰ぎ、愛撫するように氷にひれ伏した姿はまるで祭祀を司る巫女か神官だ。

 甘いチャイコフスキーの旋律に乗って滑り出した羽生の動きは、蹴りも、推し引きも感じさせず、まさに湖面を行く白鳥さながら。かなりの速さで滑っているはずなのに、揺蕩うようになめらかだ。水面に散る牡丹雪のようにふわりふわりとターンしてそのまま風に舞うような4回転トウループを回り、エアリーな着氷から高く伸ばしたフリーレッグをそのままにしてバックスパイラルへ。こんなエレメントのつなげ方はこれまでにあっただろうか。

 初めてホワイトレジェンドを拝見したのはソチオリンピックのエキシビションだったと思う。あの頃よりもさらに複雑な動きが、遥かになめらかに流れて行って、一つひとつの技を解説するアナウンスが少し邪魔にさえ感じられた。3-2-2回転のコンボをまるでワルツジャンプのように軽やかに跳び、狂おしい羽ばたきに似たステップから流麗なシットツイズル、そして発光しながら形を変えてゆく果てしなくゴージャスなスピン。

 拍手も歓声もなく、曲が終われば静謐が支配する無観客のリンクで、惜しげもなく披露された凄まじい滑り。羽生結弦にとってスケートは神聖なものなのだろう。競技であろうとショーであろうと、チャリティであろうと関係なく、常に進化し、最高でなければならないのだ。昨日よりも今日、今日よりも明日、日々上昇する理想を追いかけ、道も地図もない岩山に爪を立てて高みを目指す姿を垣間見たような気がした。

(後略)

私は、羽生くんの演技を観て感動するあまり、ただ恍惚としてしまい、周囲にその感動を伝えようにも上手く言葉で言い表せないこと、しばしばです。

太田様の文章は、あたかも美しい錦を織り上げるような緻密さと光沢があり、その言葉で羽生くんを語ってくださること、本当に嬉しい限りです。


合わせて、

秀様がTwitterにご投稿くださっている「ホワイト・レジェンド」の動画をご紹介させていただきます。

↓秀さま、感謝してお借りします、


特に、ハイライトは4Tからのこのムーブメント!↓

↓kacocoさま、感謝してお借りしますm(_ _)m



太田様の文章と動画、交互に鑑賞しますと、相乗効果で、羽生くんのプログラムの味わいが何倍にも深まる気がして、更に幸せです。照れラブラブ


叶うものなら、「花になれ」の感想も太田様の冴え渡る筆致で、是非、拝読したいですm(_ _)m



羽生くんが「ホワイト・レジェンド」を初めて演じたのは2010-2011シーズンのショートプログラムとしてでした。それから早や11年が経つわけですが、震災復興のチャリティーショー、ソチ五輪のエキシビション、24時間テレビetc.…11年の長きに渡って進化を繰り返し(更に今年は衣装も新調し)、毎回深い感動を届けてくださっています。羽生くん自身が「こんなにも大切なプログラムになるとは思わなかった」とも仰っていましたね。
これが、"大いなる宿命を背負ったプログラム"の証なのかもしれません。





どうか、今後とも折に触れ、再演の機会が訪れますよう、心から願うものです🙏


今日も羽生くんが元気で幸せでありますように!




記事や画像やTwitterは感謝してお借りしました。


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太田様の「マスカレイド」評をご紹介させていただいています↓