今頃ですが、24日(土)の特番の感想を少し。
「完成密着」と銘打っただけあって、本当に盛り沢山、ファンにとって垂涎のお宝番組でしたね❣️
私は、配信、テレビ録画と、何度も観ました。(家族のオリンピック観戦の間をかいくぐるようにして、チャンネル権を確保しました)
で、観る度に、番組最後の「マスカレイド」に対する羽生くんのコメントに、物凄く心打たれたのです。
「このプログラムを今やるということにも、けっこう色々深い意味があって、
こういうコロナの状況とか、自分が今まで感じてきたこととか、特に先シーズン、今シーズンと感じてきた孤独感とか、自分の仮面みたいなものを表現したいなと。
皆さんの中にも多分、仮面はあって、それがあるからこそ生きていけるし、必要不可欠なものであって、
今はもうちょっと大切に、この子(プログラム)と共に生きていく感じがします。
羽生くんは、もう仮面を否定する(叩き割る)必要はない、共存できる、共存するということを選んでいます。
羽生くんにとっての"仮面"とは、自分を偽るものではなく、自分を守ってくれる心の盾なのですね。
では、私達それぞれにとっての"仮面"とは?
…とても含蓄が深い言葉だと思いました。
少し前なのですが、小説家の太田龍子さんが羽生くんのドリーム・オン・アイスの「マスカレイド」に関して、素晴らしいエッセイを発表してくださいました。
「羽生結弦ドキュメント〜素顔と本音〜」に絡めて思い出し、改めて拝読して、太田さんのご慧眼に感服した次第です。
太田龍子さんの文章は、ご存知の方も多いと思いますが、改めてご紹介させていただきます。
↓一部を抜粋させていただきます。
2021/07/18 02:21
ドリーム・オン・アイス2021で羽生結弦が演じた「マスカレイド」はフィギュアスケートの範疇を超えた鮮烈なパフォーマンスで観る者を圧倒した。2年前の初演も見事だったけれど、あの時を凌駕する魔力を放って、まるで疾走するブラックホールのように観客の視線も、ハートも、言葉も一瞬にして吸い寄せ、違う次元へと持ち去ってしまった。
音を呼吸し、リズムと一体化し、曲も、光も、その場のすべてを自ら紡ぎ出しているかのような絶対的な存在感。開放を夢見つつ鎖を断ち切れない者の苦悩、憎悪、執着、焦燥、戸惑い、etc が氷上で鬩ぎ合い、沸騰し、中空を赤と黒に染めていく。
羽生の「マスカレイド」は開き切ったばかりの牡丹が嵐にさらされているような、危うく、妖しく、猛々しい姿がたまらなく印象的だ。
(中略)
羽生の煽情的でありながら気品を失わないマスカレイドは、嵐に揉まれ、身をしなわせながらも折れない勁さが人を惹きつける風吹牡丹さながらで魅了された。花弁の色は黒鉄を熔かした炎のような黒紅だろうか。
ここまでエモーショナルで耽美な表現は、それこそ牡丹の花のように瑕疵の無い美しさと、感覚の先を行く技術力、そして自信が揃わなければ破綻してしまうだろう。羽生の「マスカレイド」は一瞬たりとも目を離すことを許さず、客席も、その場に居合わせない歌い手も、電波の果ての時空を共にしない観客までも引きずり込み、否応なくセッションに参加させてしまうような空恐ろしい支配力を放った。演技は公演ごとにに少しずつ違って、感ずるままに変化させていく様は即興詩人のよう。トリプルアクセルはかつてないほど高くて速く、天を指して羽ばたくようなディレイドアクセルといい、熔けるように形を変えるスピンといい、見たこともない斬新な創造物だ。これだけのエレメントを自在にアレンジしながら、初回から最終公演まで危なげなく滑りこなしてしまった羽生のエネルギーと制御力に驚嘆する。コロナ禍の下での孤独な鍛錬はどれほど彼を強くしたのだろうか。見ている我々は彼の世界に巻き込まれ、魂を抜かれ、エネルギーをい吸い取られてしまったようだ。
以上は一部抜粋ですが、全文同意です❣️
太田龍子さんは古典芸能や日本文化に造詣が深い方で、これまでも羽生くんのプログラムに関して、いくつも素晴らしい考察を発表してくださっています。
🔔お知らせ🔔#羽生結弦 ドキュメント“素顔と本音”
— TBSフィギュアスケート (@TBS_figure) 2021年7月24日
~ #ドリームオンアイス 2021~
ご覧になれなかった地域の皆さん
やっと情報解禁できます😭
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一部権利の都合上、地上波と異なる部分があります。ご了承ください🙏
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いくつか画像が紹介されているニュースも!
今日も羽生くんが元気に練習できますように!
画像は感謝してお借りしました。