2019年9月のNHKインタビュー | 羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

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羽生結弦選手を敬愛しています。羽生さんを応援する素敵ブログ様方を日々の心の糧にしている、ソチ落ち主婦のブログです。(横浜在住)


昨夜、予告させていただいた「2019年NHK杯パンフレット」内の、羽生くんインタビュー書き起こしです。

掲載は2019年11月の大会パンフレットですが、インタビューそのものは試合期間突入前の9月に収録されたものです。

インタビュー内容がそのまま、"羽生くんとNHK杯の歴史"を物語るようです。
また、本格的なシーズン突入を前にした羽生くんの「想い」を知る上で、良い資料になるのではないかと思いましたので、ご紹介させていただきます。
m(_ _)m
では、どうぞ❣️



「記憶とともに今を歩く」ショート
フリーは「音を感じるままに」


20102011シーズンのNHK杯でシニアグランプリシリーズデビューを飾った羽生結弦。

3年ぶり6度目となる今大会を前に、4回転ジャンプへの思いやプログラムの見どころなどを語ってもらった。








4回転ジャンプの意義


▷シニアのグランプリシリーズデビューとなった201010月のNHK杯では、フリースケーティングで自身初となる4回転トゥループを成功させて、4位入賞を果たしました。羽生選手はその当時15歳でしたが、4回転ジャンプに取り組む意義をどのように考えていたのでしょうか?


羽生「4回転ジャンプの習得は当時、シニアのトップスケーターになるために欠かせない課題でした。今考えると自分の気持ちの中でかなり難しいジャンプだと固定観念があったように思います。ただ当時は1種類の4回転ジャンプで十分でした」


▷4回転トゥループを練習し始めてから試合で使えるまでに要した時間はどれくらいでしたか?


羽生「最初に跳べたのは初めてNHK杯に出た4月で、アイスショーの練習をしている時でした。ですから、試合でいれられるようになるまでには半年くらいかかったと思います。」


▷成功した時はどんな気持ちでしたか?


羽生「振り返ってみると、当時は4回転トゥループへの気持ちが強すぎて、練習も4回転トゥループばかりでしたね。ですから、10年のNHK杯では最初の4回転トゥループだけで力尽きていました。でも、ものすごく気持ちよく着氷できて嬉しかったことが記憶に残っています。」


▷前回のNHK杯出場は1611月でした。会場は今回と同じ真駒内セキスイハイムアイスアリーナで、羽生選手は見事に優勝を飾っています。そのシーズンは「観客とのコネクト」をテーマの一つに挙げていましたね。


羽生「『コネクト』について思い返すと、どうしてもそのシーズンの最後に感じていた『コネクト』と比較してしまいます。(※ヘルシンキの世界選手権でショート5位から逆転優勝)。ですから16年年のNHK杯は、まだまだ出来ることがたくさんあったなと思います。」


▷ショートプログラムは「Let's Go Crazy」、フリーは「Hope  Legacy」に乗って滑りました。


羽生「ショートプログラムでは、シリーズ初戦のカナダで着た白い衣装から薄紫色のものに替えたりしていて、緊張しながらジャージを脱いだのをとても印象深く覚えています。ただ演技としてはもっともっとやらなくちゃと思っていました。」



「特別」と語るNHK杯とは?


▷過去に出場したNHK杯では、20152016シーズンに世界最高得点をマークするなど、思い出は色々あると思います。NHK杯で一番印象に残っているエピソードを教えて下さい。


羽生「やはり15年のNHK杯は特別ですね。あの時のNHK杯から、試合でのコントロールの仕方や自分のピークの作り方などを学ぶようになって、だんだんとできるようになったと思っています。もちろん、オリンピック連覇を達成した182月の平昌オリンピックは最高の思い出ですが、15年のNHK杯はそれと同じくらいの達成感と幸福感に包まれていました。」



▷昨シーズンは右足首の負傷に苦しみました。試合に出たくても出られない時の葛藤や、大会出場への渇望を、ファンと共有できる範囲で聞かせていただけますか?


羽生「昨年は、苦しい気持ちがもちろんありました。怪我の原因は物や人ではないですし、その苦しみを押し付けて逃げられるわけではないですから。それに、僕はその前の20172018シーズンも怪我をしてNHK杯には出場することもできませんでした。その時もとても苦しんでいたので、「またか」と、自分自身に落胆する気持ちも強くありました。ただ、怪我をしてからのことについて言えば、でき得ることは全うできたのではないかなと思っています」



4回転アクセルの手応え


▷今シーズンは、ショートプログラムとフリースケーティングの両方とも昨シーズンと同じ曲に再挑戦ということになります。それぞれ、今年ならではの見どころを教えてくださいますか?


羽生「ショートプログラムの『Otonal』では、過去を見つめ返して、懐かしみながら、その記憶とともに今を歩いていくということを表現できればなと思っています。ピアノの哀愁漂う音を、一つ一つ感じていただけるような演技をしたいです。」


▷フリースケーティングの曲 は「Origin」ですね。


羽生「フリーでは僕自身が音を感じるままに滑っています。ですから、力強さや曲自体を表現できたらなと思っています。両方とも昨シーズンと同じですが、昨年、怪我で滑ることができなかった時期もあったので、これを完成させたいという気持ちが強くあり、今シーズンも滑ることにしました。完成させられるよう頑張ります。」



▷現時点(9月)で、4回転アクセルにはどれぐらい練習で取り組めていますでしょうか?


羽生「まだプログラムに入れられるような段階ではないのですが、練習は続けています。壁はまだありますが、少しずつ、進化はしているのかなという実感もあります。」


▷3年ぶり6度目のNHK札幌の抱負を聞かせて下さい。


羽生「全力で、一生懸命に演技します。そのために、それまでの期間、しっかりできることを積み重ねていきます。」


▷最後に、ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。


羽生「たくさんの応援、本当にありがとうございます。皆さんの前で、NHK杯で思いっ切り滑る事ができるように、最後の最後まで全力で取り組んでいきます。これからも宜しくお願いします。」



以上です。

羽生くんの言葉を書き起こしてみて一つ気付いたことがあります。 
それは必ず「滑る」と表現するところ。私などは、「演じる」という言葉を使ってしまうのですが、羽生くんはあくまでスケーティングなんだよと言うかのように(または無意識に)、動詞としてより具体的かつ主体的な「滑る」を選ぶのですね。
「プログラムを演じる」ではなく「曲を滑る」。
その事に気付いたとき、「僕は俳優じゃないよ、スケーターだよ、分かってる?」って、羽生くんに言われているような気がして、ハッとさせられました。

ほんの小さな"気づき"のお話でした。


今年も11月のNHK杯に向けて、9月にインタビューがあるかもしれませんね。
羽生くんはずっと変わらず120%の力を出そうとする頑張り屋さんですから、きっと同じ質問を受けたら、同じ答えになる気がします。
掲載は11月になるわけですから、9月の時点でのマル秘情報も明かすはずですね。
いったいどんな新SPなんでしょう?
2019年のNHK杯をどんな風に述懐するのかしら?などなど、興味は尽きません。
2019年のインタビューを読み返しながら、2021年の羽生くんの受け答えまで、あれこれと空想して楽しんでいます。照れ

今年のNHK杯のチケットに関しては9月中旬に発表されるらしいです。果たして、無観客試か有観客か…まだまだ予断を許しません。
出場選手の安全が何より大事ですが、
もし有観客ならば、チケットは大激戦必至ですね。
もう作戦も何もなくて、ひたすら当たって砕けろ!最後まで諦めません!玉砕覚悟です。
ちゃんと引き際は心得ているけれど、それでもパンフレットだけは手に入れてるぞー!と密かに決意しています。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ



今日も羽生くんが健康で、新プログラムの練習に励んでいらっしゃいますように!




画像は感謝してお借りしました。

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