次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」とは | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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みなさま、こんにちは。
売れプロ12期生の猪狩隆典(いがりたかのり)です。
 
 今回も再エネ分野から、注目を集めている最新技術についてご紹介させていただきます。


 現在、普及している太陽電池の多くは、「シリコン系太陽電池」と呼ばれる発電層がシリコンでできたものが主流となっています。耐久性に優れ、高変換効率(照射された太陽光のエネルギーを電力に変換できる割合)が高いという特徴があります。しかし、柔軟に曲げることができず、設備自体の重みもあり設置場所が限られるため、日本国内では新たに設置できる適地が年々少なくなってきています。日本国内における再エネ拡大の鍵となる太陽光発電拡大においては、今後いかに設置場所を確保するかが課題のひとつとなっています。


 こうした課題を解決する技術として脚光を浴びているのが、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」です。基盤への塗布や印刷により作製可能であり低コスト化が見込まれること、フレキシブルで軽量なため設置困難だった場所にも設置できることが特徴として挙げられます。さらに、主な原料であるヨウ素は、日本の生産量が世界シェアの約3割を占めており、他国に頼らず安定して確保できるメリットもあります。


 一方、寿命が短く耐久性が低いこと、大面積化が難しいこと、変換効率は開発途上であることなど課題もありますが、日々研究開発が進められており、近頃は実用化に向けた実証実験も数多く行われています。


 ペロブスカイト太陽電池の実用化が実現した際は、ビルの壁面や耐荷重が小さい工場の屋根に設置すること、IoTデバイスなど比較的小型な機器類に貼ることなど、様々な用途や目的に応じた利用拡大が期待されています。今後、太陽光発電はより身近で、生活に欠かせない存在となることが想像されます。


 直近では今後のFIT(固定価格買取制度)において、ペロブスカイト太陽電池を通常の太陽光発電よりも優遇された買取価格にするとの報道もあり、国としても再エネ拡大の切り札として強力に支援していく方針であることが見えています。


 前々回お伝えしたように、出力抑制の問題など再エネ拡大には課題も多くありますが、様々な施策の組み合わせによって着実に前進していくことでしょう。再エネ業界においては、このように新しい技術、施策が次々と生まれています。電力という非常に重要なものであり、身近に関わってくる話題かと思いますので、是非、こうした動向にも関心をお持ちいただければと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 

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