M&Aで成長している企業とは | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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みなさま、こんにちは。

売れプロ12期生 木場大器です。

 

私は実務で毎月30社以上の企業と面談しています。

その中で連続M&Aで成長している企業の特徴について書かせていただきます。

 

最近は、TVのCMでも多くのM&A仲介会社を見かけ、

信用金庫も事業承継のCMを実施するようになり10年前に比べ認知度や抵抗感は減少しています。

 

現に、中小企業庁の中小企業白書でも10年前と比較した中小企業のM&Aに対するイメージの変化について確認したものがあります。

 

これを見ると、買収することについては33.9%で、売却(譲渡)することについても21.9%で「プラスのイメージになった」としており、いずれも「マイナスのイメージになった」を大きく上回り、M&Aに対するイメージが向上してきていることが分かります。

 

 

(出典:中小企業庁HP)

 

では、実際に成長戦略としてのM&Aで成功するには何が大事なのでしょうか。

実際に、私が実務で携わったM&Aで成長している譲受側企業の特徴を4つ、下記まとめてみました。

 

【M&Aで成長している企業の特徴】

1.戦略・ビジョンが明確

2.M&Aを積極的に実施する旨をM&A仲介会社などに幅広く公言

3.1社ですべて賄うつもりはない

4.PMIまで見据えた姿勢

 

上記特徴について1つずつ解説します。

 

1.戦略・ビジョンが明確

 M&Aをする目的が、譲受側の戦略・ビジョンと一致することが何より大事です。

診断士の試験では、一次試験、二次試験で頻出なほど欠かせないことで、M&Aを活用した企業成長にも同様です。

そのビジョンや戦略にあった成長戦略が大事です。その中で、よく言われているシナジー効果が高まるM&Aの類型が下記のとおりです。

 

⑴     「バリューチェーン」型M&A:ワンストップ体制の構築・競合回避

⑵     「異業種進出」型M&A:2つ目の事業柱構築・リスクヘッジ

⑶     「規模拡大」型M&A:同業買収で競争力強化・エリア進出も可能

⑷     「人材(資産)獲得」型M&A:人手不足解消・主要土地の確保

⑸     「地域コングロマリット」型M&A:本業周辺の強化

 

具体例では、九州N社様は社名への思い、明確な理念を掲げて⑶、⑷に取り組んでいます。

このように自社の戦略にあった、シナジー効果が高まるM&Aを検討することをお勧めします。

 

2.譲受側企業はM&Aを積極的に実施する旨をM&A仲介会社などに幅広く公言

 譲渡側企業にとってM&Aの際に何より大事なのが、「情報統制(秘密裏に動く)」です。
譲渡側企業がM&Aを考えているといった情報が多く出回ると、企業価値の棄損や従業員の離職など多くの損害リスクがございます。
そのため、譲渡側の企業はM&Aの実現に向けて秘密保持契約を締結し、秘密裏に動きます。

 

では、なぜ譲受側の企業は幅広く公言する必要があるか?

 

答えは2つです。

 

⑴     秘密裏に動いているからこそ譲渡したい企業は仲介会社などと専任契約を結ぶ

⑵     譲受をしたい旨を公言していると、多くの案件を紹介いただけるチャネルの獲得ができる

 

⑴については、専任契約、つまり「譲渡したい企業は1社のM&A仲介会社としか契約しない」ことが多く、この情報を持っているのは、この仲介会社のみになることが多い。

 また、情報が非常に大事なため、(2)については、譲受側企業は、受け身な姿勢ではなく、譲受したいという情報を積極的に開示することが大事です。足元、M&Aで成長している企業は有価証券報告書やHPにも公言していることが多くなってきています。
 

3.1社ですべて賄うつもりはない

 M&Aによる投資は、決して安価なものではありません。そのため、多くの企業が自社のニーズを100%満たす企業を見つけられない場合、実行に移せないケースが多いです。
しかし、成功している企業は、1社で全てを賄うのではなく、パズルを完成させるようなイメージで、2社や3社といった複数の企業とのM&Aを通じて、自社のニーズを満たす戦略を取ります。

 

4.PMIまで見据えた姿勢

 初めてM&Aをする会社にはよくあることだが、M&Aが目的になってしまっています。

あくまでM&Aはビジョン達成の手段であって、目的はしてはならない。成長している企業は、M&Aが本番だとPMI をしっかりと見据えてトップ面談や買収監査を見ています。

*PMI(Post Merger Integration:ピーエムアイ)とは、M&A成立後の「経営統合プロセス」のこと

 

PMIは非常に根気や体系化していく必要もあり最初は診断士や専門家に委託して、実施する必要があります(今回は長くなるため割愛させていただきます)。

 

これからM&Aを目にすることが多くなります。

新規事業所の開設費用とM&Aによるグループ化、新規事業を始めることとM&Aによるグループ化など、企業成長の一つの選択肢として間違いなく候補になると思います。

 

その際に、成功している企業を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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