初めての愛車

私が初めて買った愛車
ランボルギーニ・カウンタック
ディーラーオプションで 消しゴム機能を付けました
ええ
世代ですからね
*
昨年の秋 実家に帰省の折 持ち帰りました
自身でもすっかり忘れていたものです
昔 使っていた机の引き出しの奥から・・・
いいえ
普段 両親が多くの時間を過ごしているであろう居間の
明るい窓際の飾り棚 蘭の鉢や写真立ての間
比較的 目につく場所になぜか置かれていたのです
それにしてもと
「 どうして これが ここに ? 」
と 問うてみるも
父も母も なぜだか無反応でした
*
室内を見ても 確かにそれほど変わった風でも無く ただ時が過ぎているような
かなりくたびれたテーブルクロスの柄も 古い記憶に残っているもので
老いた父母の つつましく 穏やかに流れる時間を想いました
けれども それは
ただ単に 変わり映え無く 貧しく
暮らしているということだけでは無いことも
充分 承知している積もりです
「 これ 持って帰ってもいいかな ? 」
「 それはあんたのでしょ 」
と
母
ただでさえ
どうも落ち着かなくなってしまった実家で
こんなものを見つけてしまったりすると
なんだかなんとも切ないような
そんな気分にさせられてしまったのでした・・・
*
今のところ
最初に買ったこの一台が 最高級車です(笑)
「 つぶやきの音符 」 薬師丸ひろ子
他愛も無い、ちきゅうさいごの日。

ちきゅうさいごの日の夢をみた
それは 一瞬にして全てが消滅してしまうような結末では無く
海岸線が次第に海に飲み込まれ 酸素が 陽射しが だんだん薄くなっていく
何もかもが少しずつ壊れていくような そんな静かな最後だった
「 海の様子を見てくる 」 そう言って いつもの海岸へと向かった
浜では 台風の日の野次馬のように 自転車の高校生が数人ふざけ合っている
こんな時に こんな風景 まあ そんなものなのかな・・・
「 あぶないぞ ! 」 と誰かが叫び
大波に入り江の入口の大きな岩が崩れ落ちた
家に戻って すっかり変わってしまった浜辺の様子を皆に告げた
なぜだか そこには田舎に住んでいるはずの親や 嫁いでしまった妹まで居るようだ
親しい人にも電話を掛けたけれど すれ違いでうまく繋がらない
こちらの端末の着信履歴にも何件も記録が残っている
不思議とメールはしなかった 最後の声が聴きたかったのだろうか
街の機能も少しずつ壊れてゆく
それは静かな森の中を歩くような 不思議と穏やかな時間
けれど あまりにも穏やかすぎる時間が この世への未練を掻き立てる
壊れかけた家並も 彷徨う見知らぬ人々も 目に映る全てが愛しく感じた
そしてそれは じんわりと 恐怖と不安へと変わってゆく
「 苦しい思いをするのなら、この前病院でクスリをもらっとくんだった・・・ 」
と誰ともなしにこぼすと
「 今 ここで決断したっていいんだ 」
その 強い口調は父親だっただろうか
それには 誰も 何も 答えなかった
食糧は冷蔵庫を覗くと週末まで十分持ちそうだった 玉子もひとパック分 並んでいる
ただ 電気や水道もいつ止まるかわからないので
残ったお米をまとめて炊いてしまおうかと相談したりして
けど 食欲は湧かない
それから スーパーへと車で出掛けた
人影は少ないけれど 誰もいない訳でもない
なぜだか 母親とふたり がらんとした駐車場の車の中に座っている
疲れた 肩が痛い と呟く母に
「 家に帰ったら揉んでやるよ 」
と答えると
「 ここで揉んでほしい 」
と言う
すると
ちょうど その時
待っていた電話の着信番号が車内のくらがりで光った
なんとなく気まずく感じて 電話機を手に取ると
「 ちょっと 電話してくる 」
そう母に告げて 車のドアを開けた
車から十分過ぎる距離をとって
「 もしもし・・・」
話し掛けたところで 電話が切れて 目が覚めた・・・
他愛も無い ちきゅうさいごの日が終わって
また 一日が始まった
*
小学生の頃 ジュブナイルSF の類をよく読んでいた
その中の一冊に 福島正実の『 ちきゅうさいごの日 』 というタイトルがあった
・・・と 記憶していたのだが 改めて調べてみると記憶違いだったようで
『 地球のほろびる時 』 が正しいのかも知れない
確か こちらのエンディングは 破滅した地球を宇宙船で脱出して
新しく降り立った惑星で ひとりが意を決して宇宙服を脱ぐと
「 酸素だ! 」 と歓喜する・・・というものだったように記憶している
様々な分野で 昔 SFに描かれていたものが現実化し 場合によってはそれを凌駕し
けれど 残念ながら 未だ恒星間飛行を可能とする船は無く 移住先の星も見つからない
少なくともそれまでは この星を大事にしていかなきゃなりません^^
日本沈没を見て 1999年第7の月 恐怖の大王が・・・ と育った世代
その年に 自分は何歳で あと何年の・・・ そんな計算をしませんでしたか ? (笑)
もう その年もすっかり過ぎ去ってしまいましたけど^^
「 Twilight Zone 」 Buddy Morrow
※ あの頃、多感な時期を過ごした方ならきっとこの曲を聴くと・・・
ほら ! うしろに !

