開業して早20数年、院長も私も年齢を重ねました。
かつて自分たちも若かった頃は、
スタッフにも若くてフレッシュであることを求めていましたが、
最近はそれほどスタッフの年齢は気にならなくなりました。
 
そういう訳で、今いるスタッフには経験豊富なベテラン社会人が多くなりました。
彼女たちの働きぶり、実に気持ちが良いのです。
院長や私の指示を正確にきちんと実行してくれますし、
スタッフ同士もフォローしあいながら診療がうまく回るように
動いてくれています。
 
怒ってばかりいたスタッフと何が違うのかな?と考えて思い当たったことは
今のスタッフたちに共通しているのは
これまでに指導的な立場に立ったり部下を持ったりした経験がある、
ということです。
 
きちんと教えたのにできない後輩や指示に従わない部下に手を焼いたこともあれば、
自分の指示とは違うことを部下がしたけれど意外とうまく行っちゃった、
というようなこともあったのではないでしょうか。
 
それぞれの経験を持った彼女たちが共通して口にすることは
「いろいろなやり方がありますよね」
ということです。
一つの目的を果たすのに、やり方はいろいろ。
だから、この職場でみんなが気持ちよく目的に向かえるやり方に
合わせましょう、という、とても柔らかな姿勢だと思います。
 
自分の経験をもとに価値観を固定化してしまうのではなく、
いろいろな経験をして「これもあり、あれもあり」の柔軟さを身につける
すてきな経験の積み方だと思いませんか。
 
 
少し前のことですが、ちょっとしたことで怒るムキームカムカスタッフがいました。
 
「決められた日にゴミを出さないハッ」「掃除の仕方がいい加減ハッ」と同僚のスタッフに怒り、
「不愉快な電話をかけてきたハッ」とセールスの電話に怒り、
「院内用のスリッパを脱ぎ散らかして帰るハッ」と患者さんに怒り、
等々・・・
そのうち日々の怒りが彼女の中でごちゃ混ぜになったのか、
何に対して怒っているのかももはや周囲には分からないまま、
いつでも誰に対してもムスッとした表情で接するようになり、
最後は「もう疲れました」と言って退職していきました。
怒りでいっぱいのストレスフルな日々に耐え続けた末の退職で
気の毒ではありますが、周囲の手助けではどうしようもない
「自滅」だったという印象が残りました。
 
とても真面目な人で、受付として細かいところまで気を配り、
丁寧に作業をし、診療がスムーズに進むよう様々な工夫をしてくれていた人でした。
 
他の人にも同じように振舞ってほしかったようです。
でも同じようにはしてくれない。
「なんでやらないの?」「どうして私だけがやってるの?」
そう言って彼女はいつも怒っていました。
 
でも他の人には、その人の人生で培われた考え方や経験があって
そこには自分が持っていない良さや優れたところがあるわけで、
一人一人がお互いの個性を尊重し合って動くことで職場や社会はうまく回ると思うのです。
医院の他のスタッフには、接遇のスキルやドクター・衛生士との連携のよさなど、
彼女には欠けていた長所がたくさんあって、それを活かして頑張ってくれていました。
そこに目を向けて自分を振り返ることが出来ていたら、
彼女自身も成長し気持ちよく働くことができていたことでしょう。
 
真面目な頑張り屋さんの彼女が、これからまた人生経験を積んで
他者を受け入れる柔らかさを身につけてくれることを願っています。

先日受付で患者さんからこんなお言葉をいただきました。

「先生の奥様があなたのような健康的地味な方で良かった。

先生に対する信頼がますます高まりました。」

 

『健康的地味』とはまた珍しい表現ですが、、、その患者さん曰く

「ドクターの奥様の中には、

エステで磨き上げて不自然にお肌がツヤツヤカナヘイきらきらしていたり、

首の周りや耳元の貴金属がやたらと眩しかったりダイヤモンド乙女のトキメキする方がいるけど、

こういうところに自分の払った治療費が使われると思うと少し複雑な気持ちになる」

ということでした。

 

ここまではっきりした言葉で聞いたのは初めてですが、

これは多くの患者さんの本音ではないかと感じました。

 

自由診療の治療費は各医院で自由に設定することが出来ます。

治療内容は患者さん毎に異なるオーダーメイドですから

他の医院や患者さんとの比較も難しく

その治療費が妥当な額なのか、不当に高額なのか、

患者さんには判断しにくいところでしょう。

 

そんな中、院長の身内が贅沢をしているのを目の当たりにしたら

複雑な気持ちになるのは当然の感情だと思います。

 

以前、ネイルの記事の中でも書きましたが、

私たちは一貫して

「患者さんのお手伝いをするために求められるものは、

治療のための清潔な環境と、患者さんの気持ちに寄り添う誠意です。」

をモットーとしてきました。

それに基づく身だしなみとして

ネイルを含め不要なアクセサリーは身につけない、

ユニフォームを清潔に保つ、

髪型・メイクは清潔で健康的に見えるように工夫する、等々

自らを含めスタッフにも徹底してきました。

 

今回それを『健康的地味』まじかるクラウンという、とてもユニークな言葉で表現していただいたのは

思いがけない喜びでしたし、スタッフに私たちの考えを伝えるインパクトの強い言葉として

これからどんどん使わせていただこうと思いましたカナヘイきらきら