少し前のことですが、ちょっとしたことで怒る
スタッフがいました。
「決められた日にゴミを出さない
」「掃除の仕方がいい加減
」と同僚のスタッフに怒り、
「不愉快な電話をかけてきた
」とセールスの電話に怒り、
「院内用のスリッパを脱ぎ散らかして帰る
」と患者さんに怒り、
等々・・・
そのうち日々の怒りが彼女の中でごちゃ混ぜになったのか、
何に対して怒っているのかももはや周囲には分からないまま、
いつでも誰に対してもムスッとした表情で接するようになり、
最後は「もう疲れました」と言って退職していきました。
怒りでいっぱいのストレスフルな日々に耐え続けた末の退職で
気の毒ではありますが、周囲の手助けではどうしようもない
「自滅」だったという印象が残りました。
とても真面目な人で、受付として細かいところまで気を配り、
丁寧に作業をし、診療がスムーズに進むよう様々な工夫をしてくれていた人でした。
他の人にも同じように振舞ってほしかったようです。
でも同じようにはしてくれない。
「なんでやらないの?」「どうして私だけがやってるの?」
そう言って彼女はいつも怒っていました。
でも他の人には、その人の人生で培われた考え方や経験があって
そこには自分が持っていない良さや優れたところがあるわけで、
一人一人がお互いの個性を尊重し合って動くことで職場や社会はうまく回ると思うのです。
医院の他のスタッフには、接遇のスキルやドクター・衛生士との連携のよさなど、
彼女には欠けていた長所がたくさんあって、それを活かして頑張ってくれていました。
そこに目を向けて自分を振り返ることが出来ていたら、
彼女自身も成長し気持ちよく働くことができていたことでしょう。
真面目な頑張り屋さんの彼女が、これからまた人生経験を積んで
他者を受け入れる柔らかさを身につけてくれることを願っています。