岡村島 | URAROUTEブログ

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地理的にマニアックな場所を訪ねるページです。鉄道・酷道・険道・県境・飛地・果て・日本一(初・唯一)、無くなる前訪問など。時事ネタが理想的ですが、過去に訪れた所を記録的に残すことで精一杯であること、ご了承ください。

引き続きの外出自粛生活は地図を眺めながらの妄想旅行、今までの旅行の写真を見て旅した気分になったり、地図を作ったりして自分なりに楽しんでいます。結局家の中でも旅行になってしまいます…。

 

【2018年 広島旅行】

12月30日() 《1日目》 瀬野スカイレールサービス市内観光・基町高層アパート

12月31日() 《2日目》 可部線

1月1日() 《3日目》 三江線・厳島神社

1月2日(火) 《4日目》 安芸灘とびしま海道御手洗岡村島

1月3日(水)  《5日目》 帰路

 

CMロケ地の御手洗を訪れた後はこの旅行最大の見せ場となる岡村島へ。

まあ今回の広島の旅は寝坊しなければ汗すべてが見せ場だったと自負得意げしているんですが(笑)、その中でも特に…

岡村島は、本州広島県と陸続きでありながら四国の愛媛県今治市に属している県境マニア垂涎の島。離島架橋の中で、他県につながっていて所属する県市町村につながっていない島はおそらく日本でこの島だけかと思われます。

 

明石鳴門ルート(大鳴門橋)と瀬戸大橋は徒歩不可なので、しまなみ海道と併せ"徒歩で本州から四国へ行ける"2ルートのうちの一つ。陸続きの井島(石島)、瓢箪島、大槌島と併せると5アクセスのうちの一つとなっています。(四国本土へはしまなみ海道のみ。)

 

ということで、平羅橋を渡った先、平羅島より"中の瀬戸大橋と、その先にあるのが6つ目の中ノ島。そして知らぬ間に安芸灘オレンジラインという愛称に変わっているようですが、標識や案内は見当たらず…。確かに2つの島には柑橘系の実がなっていて、愛媛側の主張が強く感じられる愛称。

 

とびしま海道とオレンジライン重複区間と自分なりに見なし、とうとうやってきました。本州と四国の境目の橋。

 

まずは海上の県境にて、生まれて初めての愛媛県入りを果たしました恋の矢 本四連絡橋はどれも高速道路で高規格なものですが、普通の橋で本州から四国へ渡れることが不思議です。

 

車道側にも手作り系フォントによる広島・愛媛県境表記がラブ さらに互いのテリトリーが目に見える引き直したセンターラインの濃淡具合もgoodグッド!

 

初となる愛媛県の土地への第一歩あし

 

この岡村大橋は"農道"に属するそうで、たいてい国道・県道でない県境に標識がないことが多いですが、本四の境目という珍しさからか立派な県境表記が。

 

愛媛入りしてから約15分ほどで岡村島への海沿いの集落に到着。

 

今治市関前支所でかつての関前村役場。県境標識にも記してあった関前という地名は今治市に合併する前に属していた村の名前。東にある小大下島・大下島とその近辺にある無人島を擁していたそうです。

 

ここに止まっている車は…当たり前ですが広島県に陸続きでありながら、愛媛ナンバーオレンジ

 

本州から30km、4時間15分。終点岡村島のフェリー乗り場に到着しました。岡村島からは四国本土今治市、小大下島・大下島への航路があり。ちょうどフェリーの出発時間のようで、船を眺めていたら従業員の人の視線が"はてなマークはてなマークはてなマーク" 空気、読めました、

 

いや、乗りません、と答えると…

あぁそうですよね。と無言のうなづきで返され、フェリーを見送りました。これに乗って四国本土まで行きたい気持ちと広島の宿泊先へ陸続きで帰れる安心感が50/50…

 

今治まで行けたら安芸灘とびしま海道(いや、安芸灘オレンジライン)&"仮"第四瀬戸大橋ルートの完成なんですが、旅行は完ぺきを求めなくてもいい得意げ

 

フェリー乗り場の道路標識。とびしま・オレンジも本州とも呉とも記載されず、また"島名"と"地域名"が一致しないため、地元の人しかわからない豊町(大崎下島の東、三分の二)豊浜(大崎下島の西三分の一・豊島)への表記のみでした。

 

岡村島上陸から自然発生していた愛媛県道177号はこのフェリー乗り場からさらに右(東)、旧関前村の小大下島、大下島へと断続的に続いています。

 

岡村島から四国本土今治への直線距離は最短約7km。ここに架橋すれば第四瀬戸大橋となるわけですが、7kmの途中に島はないため、費用と効果を考えると、この先のルートは大崎上島経由か旧関前、小大下島・大下島を経て大三島からしまなみ海道へ接続、来島海峡を経由して四国本土へのルートが現実的なようです。

 

こことは別に候補として山口県柳井市から周防大島・怒和島等に架橋し松山市へ至る国道437号線海上国道ルートも本四連絡橋の構想に挙げられそうですが、中国地方最大の人口を擁する広島市を経由しないためか現実的ではなく架橋構想もないようです。

 

あとは宿泊先の広島へ。自転車で戻る余力がないことを見越し汗フェリーで戻る計画。岡村島からは愛媛繋がりのため広島繋がりの豊町(大崎下島)へ戻ります。フェリー出航まであと24分あせる

 

岡村島から大崎下島のフェリーのりばが見え、あのフェリーだ爆  笑と思ったんですが、ここでハプニングが発生あせる

 

ここから見えた港は…

 

フェリーのりばできっぷを買おうとしたところ、ここは小長港大崎上島行き。本州竹原行きは大長港から出港とのこと。畳んでいたのを再び伸ばし急いでその大長港へ向かいます。

 

出航まであと7分。とにかく大人1人と自転車と告げると"自転車はイケン手"の一言…

 

ライトも無いしあの距離をと考えると…全身の力が抜け落胆叫び 苦し紛れに…"畳めるんですが"と告げると"ほんならえー"。と。

 

よかった…ニコニコ音譜

 

ホっとひと安心してから気づいたこと。今日はいつの時代かと思う、きっぷうりばと待合室がかなり昭和目汗

 

乗船許可が下り気分は高揚音譜 暗闇の中、ツりそうな足で30km走ることを考えると、この高速船が神々しく見えますキラキラ

 

高速船の中の様子。自分を含め3人の乗船でした。

 

自転車を折り畳んで端っこに収納。本州へ向け出港ビックリマーク

 

県境の岡村大橋をくぐり…

 

途中、大崎上島の各港に止まります。港に近づくにつれ見えてくる明かりがあたたかく、何とも言えないノスタルジックなひととき。

 

この日1月2日は月が1年のうち最大となるスーパームーンの日。こんな偶然の日に瀬戸内の島々をひときわ明るく照らす神秘的なナイトクルージングに目が輝きっぱなしでした目乙女のトキメキ

 

贅沢な時間を過ごし、無事竹原港に到着。この静寂さが結構好きです。ここから竹原駅へは約1.3km。

 

竹原駅からは最新の227系。距離感がわからず竹原から広島までは電車で1時間50分もかかるそう。広駅で乗り換え閑散とした車内にぽつり夜の車窓を楽しみながら8時50分ごろ広島に到着しました。

 

最終日は覚悟のUターンラッシュ。上り広島始発のぞみ自由席を狙って1時間前から並び、荷物置き場にできる車両後方の席を確保できました。車両後方荷物置き場は2020年5月20日から予約制になってしまい、どんなに並んでもこんな取り方ができなくなってしまいますが…。

 

今回ますます感じた瀬戸内の島々とそれを結ぶフェリーの繋がりが面白い。今度自転車を持ってくるときは暖かい時期にその土地の名産を味わいながら、結局一人旅だと難しいですけど…。

 

(2017年12月30日~2018年1月3日)