野田市木野崎飛地 | URAROUTEブログ

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地理的にマニアックな場所を訪ねるページです。鉄道・酷道・険道・県境・飛地・果て・日本一(初・唯一)、無くなる前訪問など。時事ネタが理想的ですが、過去に訪れた所を記録的に残すことで精一杯であること、ご了承ください。

夏真っ盛りですが、地道に更新してきたいと思います。

 

絶好の行楽シーズンである5月は、プラチナウィークでかなり出費がかさんだので近場へ。場所は野田市(千葉)と守谷市(茨城)の県境。

 

 

野田市木野崎地図
ここの気になるところは千葉県の土地が利根川を越えて茨城側に張り出しています。利根川で分断され飛び地化した地域は独自の町名はなく(※) 野田市木野崎の延長、利根川に点在するこのような事例は以前の 熊谷市妻沼小島取手市小堀 (一部取手市取手)、太田市南前小屋 と同様、旧河道がそのまま県境になっているんだと思いますが、

 

 

この川で隔てられた飛地から"本家"(利根川西の野田市側)木野崎へ行くには茨城県道3号の飯沼川、さらに芽吹大橋で利根川を越え約9kmほど迂回しなければなりません。その地域と、前に利根川で分断されている千葉・茨城県道46号 の茨城側末端もついでに見に行ってきましたニコニコ

 


野田牛久線 TX沿い

今回は折りたたみ自転車の出番自転車 前回の出番は去年の5月、多々良沼へ行ったっきりですが汗


さて、つくばエクスプレス(以下TX)に乗って茨城県の守谷下車。TX沿いの千葉県道46号を利根川に向かって走ります。この県道46号(野田牛久線)はTXに沿う高規格なバイパスと旧道とが守谷付近でかなり複雑に交じり合っていますが、どんなに本数があっても利根川に架橋されていないので千葉側へ渡ることができません。なのに野田へ行けるかのようなウソ標識あり目


茨城県道46 58
その標識を辿り、県道46BPは県道58との交点で終了。ここからはおそらく常総へ至る58号と46号の重複区間と思われますが、56号を常総方面へ向かうと守谷市野木崎で再び46号の単独区間が現れます。先ほどの"野田"の文字も県道46号を表す標識もない単独区間との分岐点。

 


茨城県道46号

 

分岐を曲がったところ、県道っぽくない道に現れた県道の標識目 前に訪れた千葉県道46号の千葉県側末端 にはなかったので予想外でした。。。


茨城県道46号 末端ヘキサ
県道46号を利根川を目前というところにも標識あり。この横には明治守谷工場。


茨城県道46号 末端

千葉県側と同様、形式的に県道に指定した半端さを感じさせる茨城県道46号の茨城側末端(終点)。現在は千葉県へ渡ることができませんが、千葉県側TX柏たなか駅付近に守谷駅付近と同様のバイパスがつくられているので将来はTXの利根川橋梁に沿って延伸され、そうしたらこの道も県道から除外されてしまうかもしれません。


利根川・鬼怒川合流点(左岸)

このあとは利根川に沿いを北西に走ります。その途中にある"利根川合流点"。「"鬼怒川と"」という肝心のワードが抜けています汗


茨城県道58号 滝下橋付近

行く予定無かったんですが、あれを見たら合流点に行きたくなってしまいました。そこへ行くには茨城県道58号。鬼怒川下流最後の橋、滝下橋を越えて、そのあと再び南へ下がりますあせる


利根川と鬼怒川の堤防接合部

田んぼの広がる直線の道を走り、末端には牧場あり。利根川の堤防(左)と鬼怒川堤防(右)が繋がる地点。


利根川・鬼怒川合流点(利根川左岸、鬼怒川右岸)

その堤防から合流地点までさらに道が続いています。合流地点はまだまだ先のようですが測量の便宜か、ここが鬼怒川の起点になっているようです。


利根川鬼怒川合流点(利根川側)

さらに先へ進むには植物が生い茂っていてるので普通の靴で行けるここが最後の地点、利根川側からみたところで奥にはTXの橋が見えます。


野田市木野崎左岸

そして…。いよいよ茨城側に張り出した野田市木野崎の利根川の飛地「以下、木野崎(飛)」へ向かいます。スマホのGPSと周囲の道から推測するとおそらくこのあたりが県境。


野田市木野崎左岸調節池

県境の先、堤防上のサイクリングロードが突如ここで終了。堤防を下りて迂回します。ここには調節地があって氾濫時、越流堤といって水を調整するためこの先堤防が若干低くなっています。木野崎(飛)にある目ぼしいものの一つじっ


野田市木野崎河口から100km

他に特徴的なものとして、銚子の河口から100km地点がここ木野崎(飛)だったり。。。


野田市木野崎

ここが千葉県野田市木野崎である証拠となる"ここは木野崎"の表記。ほかに不法投棄禁止の警告板が野田警察署だったりで、この地が千葉県であることを示すものはこの2点のみでした。


野田市木野崎 千葉茨城県境

木野崎(飛)を出たところ。木野崎に入るところの写真からもわかるように人家が一軒もないことがわかりました。けど千葉県側へ行くのに不便な飛地には荒地でも更地でもなく水田が広がっていて農家の人たちがきちんと管理している土地であることがわかりました。


菅生調節池地図

最後にこの土地の地図を表記したもの。ここ一帯は菅生調節地と呼ばれていることがわかりました。菅生とはこの先上流にある菅生沼のことと現在の常総市南西部にかつて存在した菅生村のこと。鬼怒川、利根川さらに菅生沼の下流、飯沼川と3つの川に囲まれた洪水の影響を受けやすい地域であることは察しがつきますが、その際のここ一帯が調節地なるようです。もし河川が氾濫したら…。ここ一帯で営む農家の人たちの水田が犠牲になってしまうということになります。。。

 

この土地を調べるにあたり、木野崎、利根川、飛び地、西岸、左岸(←左右は上流から見たものだと今回初めて知りました)など様々なワードを駆使しましたが、最終的に辿りついたここ木野崎飛び地一帯は"柳耕地(※)"と呼ばれていることがわかりました。調べれば調べるほどここで営む人たちは忠実に千葉の人なのか?毎日大きく迂回して来ているのか?突き詰めるとキリがないので、

 

 

とりあえず自身の管轄である利根川に分断された野田市木野崎の飛地を訪れ、ここに何があるのか。人家は無かったという結果で終了とさせてもらいますあせる

 


芽吹大橋 県境

あとは帰路の適当な写真を。千葉・茨城県道3号芽吹大橋を渡って千葉県側へ。


愛宕駅

TX線の守谷から東武アーバンパークラインの愛宕駅までのサイクリング。柏止まりの列車が多い中、タイミングよく船橋直通に乗ることができましたチョキ