されど空の青さを知る -5ページ目
今年最後の旅は仙台だった
夜に炉端で
美味しい料理に舌鼓
寒くて冷たい仙台の夜
私の生まれ育った場所は
山陰の松島と呼ばれる綺麗な海
でもやっぱり
あの海が1番好きだ
浦富の、静かで控えめな
でもパワーがみなぎるあの海で
私は育った
金沢は雪が降り始めた
今年初の雪は
私の住む街でもなく
私の生まれた町でもなく
仕事で出かけた北陸の地で舞った
どこにいても変わらないものを発見するのが
私にとっての旅だと気付く
それはあなたへの気持ちであり
自分の生き方であり
総じて言うと
あなたに逢いたい
九州が突然近くなった今年の後半
仕事を通じて知ることが出来た
素晴らしい景色
この地をゆっくり堪能することにした
佐賀の山にはニホンミツバチがいたし
幼い頃からの夢
ムツゴロウだってゆっくり見れたし
何より好きな食べ物
牡蠣を美味しく思いっきり食べられたし
そんな28歳の思い出を、私は忘れない
たくさん巡ったこの一年
私が肌で感じた
日本各地の空気を
そして私を支えるこの強くて透き通る
感謝の気持ちを
札幌は熱い
私がこよなく愛する、サッポロビールの本場である
一度は来たかった
美味しいなあ
クラシック
また飲みに行きたい
そして探偵はバーにいるのロケ地を訪ねる
とても満たされた旅だった
一人旅はこうも奥が深く
感傷に浸りながらも
逢いたい人を思いっきり感じることが出来る
広島で恩師との再会
同じように考え
同じように感じる人間が世の中にはいる
私は彼女の道を尊敬するし
応援するし
幸せを望む
物事を急いでも、何も良いことはないのだ
急がば回れ
その心の余裕が
ふたりの距離をきっと縮めてくれるだろう
広島は紅葉がピークで
寒くなる前の秋の空気が
私を心地よくさせた
ビルボード東京で
甘い声を聴いた
my first kiss
広島の宮島は初めてだった
誰かと旅をすることが少し苦手だったのも
これでもう卒業
同じ場所を見て
同じように誰かを想い
いつもと違う場所で時を過ごすこと
それが旅のひとつの醍醐味だと気付く
一度きりの人生を
どう泳ぐかなんて
私が、決めればいいよね
松山の港から
広島へ渡る
あの日から
約10年
私を待つ人に会いに行った
松山で私は
フェリーを待ちながら
孤独と不安に包まれた
船の上で
まるで奇跡みたいに
朝方の虹を見たことを憶えている
時の流れを感じながら
10年の中で起きた出会いと別れが
私を形成したことに感謝する
10年後の私は
晴れた空を見て一句詠めるほどに
期待に胸がいっぱいで
同じように
広島の地へと波間を抜ける
早朝、羽田から高松へ飛ぶ
その機内では
空がきらきら輝いていて
ふかふかの雲が眼下に広がる
私の未来はきっと
同じようにきらきらしている
初めて佐賀県に行った
呼子のイカを食べた後
車を走らせて止めた
どこかの佐賀の海を忘れない
その日、列島には台風が迫っていて
晴れた空に
強い風だけが音を鳴らした
外では砂が舞う
長く止めた車の中で
その砂をずっと見ていた
遠くこの地で
遠く東京を思う
だって日が落ちる時間すら
体内時計を狂わせる
小さな日本列島が
時に果てしなく広く感じる

