されど空の青さを知る -2ページ目

されど空の青さを知る

井の中の蛙
大海を知らず
されど空の青さを知る

世間知らずって、悪いことばかりじゃない

空の青さを知るからこそ
叶う可能性を信じて

さようなら
言える人生などほとんど無い

突然訪れるのが別れで
人の長さを思い知る

それもひとつ

だって
選んだことだから

自分の人生を
わたしがコントロールするのは変じゃない

知恵を持たされた人間の迷いが
絶え間なくなだれ込む文明が

時にそうさせる
金木犀が香ったよ、とか
満月見えるよ、とか
生牡蠣の美味しい時期が来たことを

ただ伝えたくなるのはきっと当たり前のこと

何年も季節を過ごしたあなたなら
当たり前のこと

時は過ぎてゆく

振り返ることをせずに
ただ前を見ているつもりでも

こうして金木犀が鼻に届くから
立ち止まって振り向いてしまうよ

一年半が、気付けば経っていた


でもそこにもう、道は無くて
ホッとしている自分がいた
空が青すぎて

海が澄みすぎて

3度目の沖縄は新しい場所だった

この一年はなにか違っていた
物事の表裏なんて
いつもあったはずなのに
下らないと笑い飛ばせるはずなのに
何故傷つき胸を痛めるのか

長く生きてゆけば
鈍るはずの痛みすら
どうしてだろう、鋭く刺さった

孤独を乗り越えて
なにかを諦めて辿り着いた途端

言いようのない虚しさが身体中を覆い尽くす







もうひとつ、真夜中に目が醒めて記しておきたいこと

歳を経るごとに
物事を素直に信じられなくなってゆく

なにもかも馬鹿みたいに信じ切っていたから
裏切られたことにも気が付かなかった

そうして過ごして来られたのに
今わたしの目には分厚いメガネがかかっていて
それはどんどん厚くなって

この戸惑いすらも感じなくなる

そんな日が来てしまう



悔し涙が
こんな風に簡単に湧き出るなんて
知らなかった

その涙をなんとか隠すことが
こんな風に心臓を痛め付けるなんて
思わなかった

人は歳を取るごとに
漂う空気を読むようになり
結果、自分の心をえぐる

生きるのはとてもむつかしい

なんとなく見た恋愛ドラマ
 

昔の人が言ってた。
『恋愛は幸福を殺し、幸福は恋愛を殺す』
好きと幸せは両立しないってことかな

 
わたしの得てきた満足感は幸福だろうか
 
そうすればきっと何年もわたしは
幸福ではない
 
恋愛が身体を覆い尽くし
幸福を遠ざける
 
 
 

世界の終わりを聴いた

彼らより若かったわたしは
彼らの歳を追い越していた

憂鬱が身体中を覆い尽くしては
ため息の中にその終わりを見た

終わることと始まることは似ている

何かの希望を与えられたのとは少し違う

終わることを嘆く必要も
別れを哀しむ必要も
無いかのごとく錯覚させられた

悪く言えば自暴自棄のように
よく言えば楽観主義のように

人はいつだって憂鬱なのは
特別なことじゃない

熱くて乾いたロックが、今のわたしに丁度いい

この先どちらに転ぶとしても
時間が解決するでしょう

選べないということはすなわち
まだ決断の時では無いということ

どれほど時間がかかろうと
必ず答えは出るはずだから

急がず焦らず

私の心が気付くまで。

岐路に立つたび
苦しくなる、投げ出したくなる
正解を求めるから分からなくなる

わたしはどうすべきなのだろう
誰も教えてくれないし助けてくれない

誰のことも信じてはいけないのだと言い聞かせる

そうしたら本当に心が孤独になった

その孤独に耐えながら前に進むことは出来るだろうか


これまでたくさん諦めてきた私は

これまでたくさん逃げ出してきた私は

都合のいい理由ばかり並べて
いつも自分を正当化してきた

輝いている誰かが羨ましくて
その場所に立ちたくて

何のために立つのか
それは私がすべきことなのか

簡単なことも考えずに
見切り発車ばかりしてきた

目の前に敷かれたレールを辿りたくなくて
でもいつも上手くいくのは
レールに導かれていくときが多くて

戸惑いすら見てみないふりをした


今立ったこのレールはいつまで続くか

私自身がどこまでいけるか

試したい
今度ばかりは諦めずに

絶対音を上げずに

頑張ればいいことがある
頑張らないと何も始まらない

そして私をきっと強くする

誰の顔を思い浮かべる

誰の強さに憧れる