地の球の生活の
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >> 老犬が見つめる先には
軽トラックの轍しかなかった
轍にある微かな水溜まりが
風に煽られてユラユラと揺れていた
そしてそれが映し出す秋の青空だけが
佇む一匹の老犬を優しく包み込んでいた
クィーンクィーンと鼻を鳴らして
待ちわびるように
いつまでも老犬は鳴いていた
いつまでも老犬は鳴いていた
蒼い静寂に
空間を見つめる瞳
呼吸を繰り返しては何色かを探る
手を伸ばしては
それを握りしめようとする
静かに瞳を閉じて
全てを0にしてみたら
その感触の先にそれがある
朝食前の寒い部屋では
布団からでるのがつらい
妻の寝息が布団越しからスースーと
聞こえる
射し込む朝日の眩しさに目を細めて
あぁ、もう10時なんだなって
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