西の方角の 極楽浄土 にいらっしゃる 阿弥陀如来さまに対して、お薬師さまは東の方角にある 瑠璃光浄土(るりこうじょうど)に住んでいらっしゃいます。なので 雲龍院の本堂は西向きに建てられているのです。
瑠璃とは仏の世界の荘厳に使われる宝石のことで、仏の世界の宮殿は金、銀、瑠璃、水晶、貝、珊瑚、メノウなどの宝石でできているそうです。
瑠璃はエメラルドのような青緑色の光で、これは薬師如来さまが放つ光。東の空に陽が昇る時に 青緑色の澄んだ光を放つ その先にあるのが東方の[ 瑠璃光浄土 ] という事です。
想像しただけで ゾワゾワっと嬉しくなってしまいます。
秋の特別拝観中は 瑠璃光浄土をイメージして宝石をばら撒きたい気持ちでいっぱいですが 俗世の都合上 それは叶わず…。
そこで 令和2年 2月に (株)まるやま 安田 豊 様・田辺 賢一 様、 典雅きもの学院 生見 浩 様 が和装業界の発展と織物・友禅の技術継承を祈念して奉納して下さった [几帳 ]を飾らせていただきました。
時代劇などの豪華な衣装を手掛ける 京都の有名な 山口美術織物さんで作られた品で、[ 天恵日輪雲龍華文 ] と [ 天恵月煌雲龍文 ] の2基を置くと重厚な煌びやかさに お薬師さまも 大層ご満足なご様子です。
そして、お薬師さまカラーをイメージして特別朱印も出ております。
こちらは娘が紙や青墨を吟味して整えました。 娘目線の美しいお薬師さまの特別朱印は無くなり次第 終了致します。