担当者:なゆ
Q1. この資料のデータでは2019年までしかなかったのですが、現在の営業利益はどのようになっていますか?
A.1 サンリオエンターテイメントの2023年3月期の決算は、最終利益が11億6900万円と大幅黒字転換を達成しました。行動制限がなく全期間を通常営業できたことに加え、様々な施策が奏功し、大幅に伸長した客数が売上高を押し上げたとのことです。
Q2. 来場者数が5年間で半減してしまった理由として、SPLの館長が感じたことや、お土産、スタッフ教育が主な原因ですか?
A2. はい。そのように考えられています。
Q3. SPLに対して館長が感じたこととしてたくさんの改善するべき点が挙げられていましたがこの頃はなぜこれほど接客など徹底されていなかったのでしょうか。
A3. 小巻氏の著書の中で、ベテラン社員がその理由について「私が入社したときは、コンセプトがガチガチで、世界観が崩れてしまうから違うコスチュームで隣のアトラクションに行ってはいけない、話をしてはいけないという決まりがあった」と語っています。上からの指示でコミュニケーションが分断されているため助け合うという発想が出てこなかったそうです。
Q4. 2-1-1コミュニケーションが足りないため起こる問題にはどんなものか具体的にありますか。
A4. 例えば館内のいろいろなところに手書きのサインが貼ってあったのですが、かわいくしようという努力は感じられるもののフォントと色使いがバラバラでした。これは部署を超えた連携ができていないことから起こる問題と言えます。
Q5. 以前のサンリオのフードは具体的にどのようなものがあったのですか。
A5. 黒字化を達成する前の2013年時点でのメニューを紹介します。レストランで提供されているものとしてはカレーやお弁当、マグカップケーキ、スイーツプレートなどがありました。食べ歩きできるのものとしては、ホットサンド、ワッフル、シナモンロール、焼きドーナツ、クリームサンド、クリーム大福などがありました。
Q6. サンリオピューロランドの従業員の質を高めたとありましたが、アルバイトの時給や待遇についてどんな特徴があるか知りたいです。
A6. 現在募集されているアルバイトの時給は職種により1150~1240円です。
Q7. カチューシャがここ数年で爆発的にヒットした理由は、売り場の工夫以外にも何かあるのでしょうか。
A7. SNSの普及により、来場したお客様がInstagramにカチューシャをつけた写真をあげるようになったことがあげられます。実際に「#サンリオピューロランド」で検索すると、実際に人が映っている投稿ではほとんどの方がカチューシャをつけていることがわかります。それを見た他のお客様が来場するときにカチューシャを買っていくという流れが考えられます。
Q8. 今回取り上げた以外の売り上げを上げる工夫が知りたい。
A8. 「品川紋次郎」というシナモロールに姿形がそっくりな、袴を着たさすらいの浪人キャラクターが存在します。2014年のエイプリールフールにシナモロール公式ツイッター上に突如イラストが投稿されました。この投稿はあっという間に拡散されリツイート数は一万件に届く勢いを見せました。人気者となった品川紋次郎ですが、サンリオ本社では商品化の予定はありませんでした。そこで先駆けてSPLで扱おう、となりました。折しもSPLでは2017年のシナモロール15周年に向けた企画を練っており、専用のグッズ売り場を設けることはほぼ決まっていました。そこを品川紋次郎の売り場にすることを決めたのです。店頭ではSPL限定のグッズを販売することで「SPLに行かないと手に入らない」というレア感を全面に出したことで、グッズは爆発的にヒットしました。販売初日はこの購入を目当てに長い行列ができたほどです。これはグッズが来場動機になる、というSPLにとって新しい発見でもありました。
Q9. 最近女子高校生がSPLをよく訪れている印象を受けるのですが、今回の発表の中でどの要素が女子高生を惹きつける要因になってるのか、考えがあれば知りたいです。
A9. ショーや食事など、SNS映えを意識したものを取り入れたことが女子高生を惹きつける要因になっていると考えます。「ミラクルギフトパレード」であれば何周もパレードをしてくれるので、どこの場所でもお気に入りのキャラクターを間近で見ることができ、シャッターチャンスが何回もあります。レストランであればメニューだけでなく、店内にも工夫がされています。エリアごとに壁紙や椅子の色が違うので、店内込みでかわいい写真を撮ることができます。