8月27日実施の試験問題の解説です。
5.実務上の知識及び能力
問28です。
問題文を見てみましょう。
問28 自動車の運転に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
答えは適1.2.3.です。
選択肢を見てみましょう。
1.自動車のハンドルを左に切り旋回した場合、左側の後輪が左側の前輪の軌跡に対し内側を通ることとなり、この前後輪の軌跡の差を内輪差という。ホイールベースの長い大型車ほどこの内輪差が大きくなることから、運転者に対し、交差点での左折時には、内輪差による歩行者や自転車等との接触、巻き込み事故に注意するよう指導する必要がある。
内輪差の説明である。
よって選択肢は適。
28年1回27問でも同じ問題が出題されています。
引用します。
1.自動車のハンドルを切り旋回した場合、左右及び前後輪はそれぞれ別の軌跡を通る。ハンドルを左に切った場合、左側の後輪が左側の前輪の軌跡に対し内側を通ることとなり、この前後輪の軌跡の差を内輪差という。ホイールベースの長い大型車ほどこの内輪差が大きくなる。したがって、このような大型車を運転する運転者に 対し、交差点での左折時には、内輪差による歩行者や自転車等との接触、巻き込み事故に注意するよう指導する必要がある。
選択肢は適です。
選択肢を見てみましょう。
2.前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界や見え方が異なり、大型車の場合には運転席が高いため、車間距離をつめてもあまり危険を感じない傾向となるので、この点に注意して常に適正な車間距離をとるよう運転者を指導する必要がある。
トラックの車高の特徴
トラックは、車高が高いことから、視界が広く見えますが、重心が高い、接触が多いなどの特徴を十分理解する必要があります。
視点が高く、手前の路面もよく見えるが、車間距離が長く感じ、知らず知らずのうちに車間距離をつめてしまい、追突事故の要因となる。
よって選択肢は適。
選択肢を見てみましょう。
3.運転中の車外への脇見だけでなく、車内にある画像表示用装置を注視したり、スマートフォン等を使用することによって大幅に追突事故等の危険性が増加することについて、日頃から運転者に対して指導する必要がある。
法律を見てみましょう。
(運転者の遵守事項)
第七十一条 車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
五の五 自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。
よって選択肢は適。
選択肢を見てみましょう。
4.四輪車を運転する場合、二輪車との衝突事故を防止するための注意点として、①二輪車は死角に入りやすいため、その存在に気づきにくく、また、②二輪車は速度が実際より速く感じたり、距離が近くに見えたりする特性がある。したがって、運転者に対してこのような点に注意するよう指導する必要がある。
平成26年交通安全白書より
交通事故の中には、二輪車と四輪車が衝突することによって発生する事故が少なくない。このような事故を防止するためには、四輪車の運転者から二輪車が、二輪車の運転者から四輪車がどのように見えているのか理解しておく必要がある。四輪車を運転する場合、二輪車に対する注意点として、(1)二輪車も四輪車と同じように急に停車できない。(2)二輪車は死角に入りやすく、その存在に気づきにくい。(3)二輪車は速度が遅く感じたり、距離が実際より遠くに見えたりする。したがって、運転者に対して、このような二輪車に関する注意点を指導する必要がある。
二輪車は速度が遅く感じたり、距離が実際より遠くに見えたりする。
よって選択肢は誤り。
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