2月の結婚式には新緑だった夫の田舎の麦畑も、4月末〜5月始めは収穫の季節だそうで、先週末またまたヒマチャル州の村へ助っ人に。
週の半ばから「今すぐ来て〜」と、お義母さんから電話が来てた。でも土曜の夜中に駆けつけると、すでに麦刈りは終わってた。小さな畑は手作業で、大きい畑は従兄弟がトラクターで刈ったそう。
しかし作業はまだまだあるらしい。
日曜の早朝、疲れて眠っていたら、外から初めて聞くメロディアスな小鳥の鳴き声。5時には裏の家の犬のルーシーが、家の前でクンクン鳴いて呼びに来る。6時にはお義母さん「チャイ出来たわよー!」と。
深夜2時に着いても、朝6時起きですか。。
するといつの間にか起きてどこかへ行っていた夫が「これ見て〜!」と、帰って来た。
ピヨピヨ、ピヨピヨピヨ!
手には2匹の小さなひよこ!
もう眠れそうにない。泣
夫が「ニワトリを見に行こう!」と言うので、お隣りのお宅へ行くことに。この辺りの家庭は、誰かが都会などで働いて収入を得て、あとの大家族は畑作や水牛を2、3 頭飼って暮らす半自給自足。作物もミルクも市場には出さずに自分たち用。でもこのお隣りさんだけは珍しく、卵やニワトリを売って暮らしている。
行ってみると、家の横の森で十数羽のニワトリが放たれていた。ちょうど餌の時間になり、お父さん、遠くから小石を投げたり呼び声をかけたりして家まで戻すところ。お婆ちゃんが持って来た餌は、余りご飯。ムキムキで健康そうな鶏たちが、すごい勢いで走って来てご飯に飛びつく。
森と家の境には、ザクロやレモンの木があって、豊かに花や実を付けていた。レモンはどこかで見たけど、ザクロの花や実の生るのを見るのは初めて!椿の様に真っ赤な美しい花で、すっかり魅了されてしまった。
この家の子の9才のニシャーントは夫と仲良しで、2人でクリケットをしたり、スマホで例のバトルロワイヤルゲームをしたりしてた。いつも忙しい夫も子供の頃に戻ったように?楽しそう。
午後からの仕事は、地面に広げて天日干ししていた麦の実を、麦藁やゴミなどと選り分けて貯蔵する作業。
この玄麦(麦芽?)の状態で保存して、その都度食べる分だけ近所の製粉機にかけるらしい。その方が鮮度が落ちず、一年中風味の良いチャパティが食べられるそう。
この作業が、結構なモノ。大きな扇風機をかけながら、1人が上から麦の実を振り落とし、もう1人が麦藁やゴミを払う。仕上がった玄麦を更にもう1人が日陰に運ぶ。。。
3時頃に何気な〜く始まり、何気に夜8時までお義母さんの作業はノン・ストップ。
いつもあちこち痛いと言ってるから病弱なのかと思いきや否や。働きすぎだったのね!しかもめっちゃ力も強いし。プルプルしながら平気を装ったけど、筋肉量の少ない私はヨレヨレに。。w
ようやく終わったと思ったら、ふいに従兄弟のお兄さんとお姉さんが現れた。この従兄弟、夫の亡き父と同じく現職の警察官。このお兄さんが大ー好きな夫は、大喜びでどこかに隠してあったウィスキーのボトルを出して来た。こうなったらご馳走を作らない訳にはいかない。汗
でも2人ともとても気さくで優しくて、私の拙いマタ・パニール作りを手伝ってくれ、お兄さんは自ら得意料理のチキンカレーまで作ってくれた。この間お義母さんは前庭の簡易ベッドでごろ寝。いつもながら緩急の使い分けがスゴいです師匠。
息子のラッキー君20才も加わり、皆で夕食を囲んだ。私は未だバハリ語がよく分からず、合わせるので必死。お調子者の夫は「今度は日本のオスシ作って」「ラッキー君に日本語を教えて」と、無理難題を振って来る。笑って誤魔化したけど、後でお説教確定。
みんながニコニコと和気あいあいで、笑い声の絶えない夜になった。停電してランタン1つでも物ともしない明るい人たち笑。
バビジは毎回「アナタはチキン食べるの?お酒飲むの?」と同じ質問をする。村では食べないので「ネヒン」と答える私。でも今回は変化球で「バビジはどうなの?」と。
すると「私は無理無理。瞑想会のグルジがダメって言うから」って。
ヘぇー。グルジが言わなかったら食べたいみたいな言い方。インドのベジタリアンの殆どは宗教上の理由。でも正直、みんなちょっと残念そう?
ベジでいると身体は軽く気力や体力も増す。集中力も忍耐も出る。感情に振り回されなくなる。(単に年を取ったからか?)いずれにせよ、インドは美味しいしベジ食がいっぱいで素敵。
一家が帰ってからも、お義母さんと夫のおしゃべりは尽きない。親戚やご近所、将来の事を話し続け、結局寝たのは1時過ぎ。
実りの季節の濃い1日でした。
でも二毛作なので、また秋にはとうもろこし刈りがある。筋トレしなきゃ。。。