宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ) -65ページ目

宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

$BOSSのブログ-K
写真のヒーローは、ロボット刑事。石森章太郎の作品では、比較的マイナーな中に入るのかもしれない。石森作品に一貫しているのは、ロボット(アンドロイド系)の悲哀だ。それは、名作「サイボーグ009」に始まり、「仮面ライダー」「キカイダー」「イナズマン」等、科学の進化とともに、色合いも濃くなっていく。その意味で、1973年少年マガジンに掲載されたこの作品は、完成度が高い。TVの実写版(特撮)の方はあまり観ていないけれど、マンガは秀逸だった。一話完結ものではなく、非情な組織「RRKK」との長い葛藤の末の闘いが描かれている。「RRKK」とは、ロボットレンタル株式会社の略。その発想だけでもすでに面白いけれど、初老の刑事(TVでは高品格が演じた)と寝食をともにし、人間としての心を求めながらも、結局ロボットとしての使命が優先する。石森章太郎得意のヒューマニズムがストーリーを深くしている。1987年のアメリカ映画で大ヒットした「ロボコップ」は、まさしくロボット刑事のバクリだ。興行収入5300万ドルの何%かは、石森プロに行くべきだろう。♪叫ぶサイレン、ライトはまわる 事件だジョーカー、空飛ぶパトカー♪ のTV主題歌の方が、45歳以下のファンには懐かしいかもしれない。

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$BOSSのブログ-マジンガー
写真のヒーローは、マジンガー(グレートマジンガー)。♪空にそびえる くろがねの城、スーパーロボットマジンガーZ♪と、水木一郎が声高らかに歌う、永井豪 会心のロボットマンガだ。1972年少年ジャンプにマジンガーZが掲載されてまもなく、TVでもアニメ化された。その人気は誰もが知る所だけど、いちばん凄いのは「ホバーパイルダー」という発想だろう。それまでのロボットは「鉄人28号」に代表されるリモコン式の操縦だった。今、プレステ等で「ロボット」を操縦するとわかるのだけど、ロボットがビルに隠れてしまうと、どこにいるかがわからなくて、操縦などできない。さらに、空を飛ぶと遠隔操作なんて、全くムリ。たちまち、どっかにぶつかって大惨事になる。というワケで、乗り込んで操縦するという独創性には、感嘆する。あの時代に、すでにパイルダーオンという発想があったことが素敵だ。実は、私の世代で永井豪と言えば、「ハレンチ学園」や「キッカイくん」、「あばしり一家」など、どっちかと言うとちょっとスケベな作品を描く「マンガ家」だったけれど、マジンガーZ以降の永井豪は「科学と未来と神」をも操る先生となってしまった。でも、マジンガーZに登場した、おっぱいミサイルの「アフロダイA」、スケベで好きだったなぁ。

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$BOSSのブログ
そのブームは突然訪れた。1973年秋、極真空手の通信教育を受けていた友達が言った「ドラゴン知ってるか?」。私はもちろん怪獣のことだと思い、「東宝か?」と聞き返した。「いや香港だ」とニヤリと笑った友達の横顔が、その時やけに年上に見えた。そうして12月、写真の映画「燃えよドラゴン」は公開され、どの劇場にも長蛇の列を作った。観た者たちは、異口同音に「凄すぎる・・」。それはまさに、超人の映画なのだと。あまりの人気で機会を逃し、私はロードショーでは観られなかった。空手映画はさらに熱を帯び、翌年も香港空手ブームは続いた。ようやく観ることが出来たのは、「吠えろ!ドラゴン、起て!ジャガー」という映画だったが、ブルース・リーとは全く関係無かった。次に観た映画が千葉真一の「激突! 殺人拳」。今となってはただのアクション映画に過ぎないけれど、ブームの波は恐ろしい。すっかり興奮していたのだ。ブルース・リーと千葉真一はどっちが強いか、なんてくだらない論争は繰り返された。そしてついに、地元の映画館でも「燃えよドラゴン」が公開され、私の口は閉じることを忘れてしまった。「凄すぎる・・・」半年遅れで同じ言葉を口から漏らした私は、その帰り道、ヌンチャクを買うことだけは心に決めていた。

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