女神の歌声でコラボする、いま 再び「ルーム・ライト」。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

ルームライト

フォークソングと言えば、かつては反戦だったり、反権力の歌だったりしたけれど、70年代あたりから徐々に変わっていった。フォークソングがポピュラーになっていったのは、やはり吉田拓郎の存在があったからだろう。思わず口ずさんでしまう彼の名曲は数々あれど、私はこんな曲が好きだった。写真のレコジャケは、1973年に由紀さおりが歌った「ルーム・ライト(室内灯)」だ。作詞 岡本おさみ、作曲 吉田拓郎。時代が生んだ二人の天才の詞と曲に、由紀さおりの静かなヴィブラートが冴える。もはや、フォークソングの域は超えているものの、当時はその新しさに少なからずショックを受けた。♪あの薬屋の角を左に曲がると 車はスピードゆるめ 私は降りる・・♪という岡本おさみの日常の情景描写が、独特のリズムと美声によってそのイメージを広げていく。これがコラボレーションの魅力である。由紀さおりは、ピンク・マルティーニとのコラボで、2011年には世界20ヵ国以上でCDを発売。デジタル配信も手伝って、その歌声の人気は日本でもたくさんの支持を集めた。あの頃 衝撃を憶えた「ルーム・ライト」も、今思えばコラボの感動だったのだ。美しい声は楽器となって、ピアノやギターと重なっていく。フォークも、演歌も、これからはコラボによって、新しい音楽を生みだしていくのかもしれない。

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