元祖ジャニーズからソロへ。大人の匂いがした あおい輝彦。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

あなただけを

夏が近づくと、なんだかふとこんな曲が口をついてくる。♪ああ今年も 南の風に誘われてきたよ♪ と始まる、1976年のあおい輝彦のヒット曲。写真のレコジャケ「あなただけを」である。連綿とつづくジャニーズの初代アイドル、つまり元祖ジャニーズのメンバーとして人気を集めたのがあおい輝彦だということさえ、もう知らない世代も多いだろう。ジャニーズを経てソロに。そして11曲目のシングルがこの曲だけれど、かく言う私も、特に好きだったワケではない。さしてこの曲に想い出もない。ただ、何十年か経つとジンワリと心に懐かしい、そんな曲なのかもしれない。76年頃の歌謡曲と言えば、花の高3トリオにヒデキ、ヒロミ、ゴローの新御三家、太田裕美に岩崎宏美、キャンディーズなど、もっぱら20歳前後のアイドルが全盛。そんな中で、当時すでに28歳だったあおい輝彦のこの曲がオリコンチャート1位に輝いたのだ。歌番組のアイドルに混ざって、大人の曲が顔を出す。音楽はアイドルだけじゃない、若者だけのものじゃないんだぞ! とでも言うように、そんな光景が、昭和のポップスにはちょくちょくあった。ちなみに、76年の年間ランキングの7位が「あなただけを」で、3位が都はるみの「北の宿から」。アイドルの中で、大人も時々健闘していた、あの頃の昭和である。

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