カードでお買い物、それだけで憧れた丸井の赤いカード。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

赤いカードの丸井

こんな広告を見かけたのが、1978年。赤いカードで有名になった丸井のポスターだ。当時はまだ関東圏だけの店舗展開だったので、関西に住んでいた私は、その東京イメージだけで憧れていた。JCBやVISAカードはもちろんのこと、学生がクレジットカードなんて持てる時代じゃなかっただけに、丸井の赤いカードにはしびれた。夢のまた夢でしかなかった、カードでお支払いという未来が自分にもやって来たような気がして・・。丸井の成功は、月賦で買うカッコ悪さを、クレジットという言葉を活用してカッコよく変えたところ。このポスターを見ても、「ひとりよりふたり。」というコピーが何のことなのかさっぱりわからなかったけれど、なんか新しいようで、都会的だった。丸井は70年代に急成長、物を売るだけでなく、人と人とが出会える店づくりを売りにしていた。当時のコンセプトは、ふたりの丸井だったと後になって知った。だから、コピーが「ひとりよりふたり。」だったらしい。80年代にはDCブランドのブームに乗って、さらに若者を取り込んだ。丸井のバーゲンにDCブランドを求めて全国から大挙した人の波、その中に私もいた。O l O l のマークに引き寄せられて、クレジットで物を買い、そしてバブルへと突入していく。そんな時代の、ひとつの象徴だったのかもしれない。

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