「TVジョッキー」を観るたび思った、いつかはEDWIN | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

エドウイン

それは、単なるジーンズだ。ただ、私の世代にとってEDWINのジーンズは、輝いていた昭和の記憶でもある。1971年に日本テレビ系でスタートした「TVジョッキー」の奇人変人コーナーに出演するともらえた、若者の勲章だったからだ。土居まさるのおしゃべりと話題の音楽(あの頃は歌謡曲)、そして今で言うグラビアアイドル的なアシスタントがいて、若者に超人気の番組だった。当初は「生放送」だったので、ドキっとするようなアクシデントもまた新鮮だったのだろう。参加すると、白いギターとジーンズがもらえる。ジーンズの袋にはEDWINのロゴ。ラジオに投稿したハガキが読まれただけでも学校の人気者になれた時代に、テレビに出演するなんて・・。そんなコトができるヤツはひと握り。つまり、EDWINのジーンズは、その選ばれた勇者の戦利品だったといえる。日曜昼の放送だったので、出演すると翌月曜日にはもうスターだ。アメリカ生まれのジーンズがまだ高価だった頃、国産初のジーンズとして脚光を浴びたのが、このEDWIN。ちまたで、「江戸が勝つ」という意味でエドウインだと噂されていたけれど、真相はわからない。でも、東京のテレビというメディアのスゴさに、憧れと驚異のどちらも抱いていた私には、あながち嘘だとも思えなかった。EDWINを穿くと、今でも「東京人」になった気がするから、不思議なもんだ。

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