
昨年猛暑の中の参議院選挙、民主党から出馬したタレントにこの人がいた。環境問題を訴える姿はりりしかったけれど、私の中の岡崎友紀は、いつまでもチッチのままだ。72年に日テレ系で放映された「小さな恋のものがたり」でチッチ(小川チイコ)役だった岡崎友紀は、本当に可愛かった。原作は、みつはしちかこの4コママンガだったけれど、その4コマの叙情性を30分番組でうまく表現していた。彼女だからこそ、あのセンチメンタルなストーリーやリリカルな演技も許せたのだ。岡崎友紀と言うと「おくさまは18歳」の高木飛鳥の印象が強く、ラブコメのアイドルとして君臨していたけれど、本当はもの悲しい表現も実にうまかった。写真のレコジャケは、ちょうどチッチ役の頃。72年の「私は忘れない」。「黄色い船」というドラマの挿入歌がヒットし、その次に出した曲で、ちょっとイメチェンを図った感じの大人の曲に仕上がっている。ちなみに、「小さな恋のものがたり」の相手役は沖雅也。裏番組が「仮面ライダー」だったので、視聴率が上がらず、長くは続かなかった。残念だった、チッチとサリー。
