日比谷 松尾ホール | たかがピアノされどピアノの日常

たかがピアノされどピアノの日常

埼玉県戸田市のピアニスト伊集院紀子の毎日

先週末のコンサートは日比谷のスタンウェイサロン内にある松尾ホールでした。

このホールは初めてだったんですが、とてもいいピアノで(そりゃそうだ)色々な意味で面白かった!

弾きやすいピアノというのは2種類あって、「気兼ねなく、細心の注意を払わずとも、上手く言う事を聞いてくれるピアノ」と、「ピアノ自体がとてもいい音を持っていて、こちらがやればやるほどいい反応をしてくれるピアノ」と言っていいかなと思います。

前者は、万全の準備をしていなくても、気分よく弾けちゃうピアノです。アラも目立たず、ラクちんなピアノと言っていいでしょうか。

しかし後者は、下手に弾くとアラが目立つので、指への指令と頭の中身をはっきりしておかねばなりません。更にペダルも、いつもの3倍くらいの神経を使って準備しておくと、おもしろい事ができたりします。むしろいつもよりペダルを減らすとか、細かく踏む・・・とかですね。

松尾のピアノは完全に後者で、リハの時は、いいピアノだなーと少し「焦り」ました。場所がら、予期はしていたんですが、もっといいピアノだった。

11月はPC作業が多くて、生徒のレッスンは普通にあったので、殆ど自分の練習ができず、毎週末の本番とその数時間前が練習時間・・・という状態だったので、このピアノで弾くには準備が少し荒かった。

幸いリハから一度帰る時間があったので、家で1時間半ほど、もう一度松尾のピアノを想定してペダルと指の連携を取り直しました。もちろん全部はできません。特に気になる部分だけです。

結局は、リハよりは数段まとまるものになり、チマローザは素晴らしくいい音で鳴ってくれた(大体は)ははは、ので、満足しています。ほどほどに。

音にうるさいうちの両親もすごくいいピアノだと思ったようです。いい音だねーを連発してました。もっとできるピアノだったけどね、それにはリハも練習ももっと必要だね、という話をして帰りました。

しかし主催者によると、好き嫌いが分かれるピアノでもあるそうです。自分の真の姿が映し出されるようなところがあるからでしょうか?まああとは部屋がめちゃくちゃ狭くホールというよりサロンなのでfは気を使いますし、確かに曲を選ぶホールではあります。でも品がよくていい雰囲気のスペースです。

リハがもっと長いと色々できて面白いピアノですねーと主催者に話したら、来年ぜひ独演会で(今回はジョイントだったので)、と言っていただきびっくり。。。ちょっと面白そうだなと思いますが、まあもうちょっと先の話で、、、来年上半期は余裕無いし。無理は失敗のモト、、私の場合汗

またいつか弾けるといいな、なピアノでした。