Wordや Excelには備わっていない、PowerPoint独自の機能の 1つに「図形の結合」があります。
この機能については、「PowerPoint 図形の結合」記事でご紹介しています。
とても有用な機能で、便利によく使われています。

ところが、これを利用しようとしても「図形の結合」ができないというご相談をよく受けます。
そこで、今回は「図形の結合」をするためのチェックポイントをまとめてみます。

(1) 2つ以上の図形を選択する

最初に嵌るのがこれです。
つまり、スライド上には複数の図形が配置されているとしても、図形を 1つも選択していない、またはそのうちの 1つだけ選択している状態では、「図形の結合」ボタンはアクティブにならずグレイアウトされている状態です。
必ず 2つ以上の図形を選択した上で、[図形の書式]-[図形の挿入]-[図形の結合]メニューから機能を選択します。(下図)

 

そもそも、図形を 1つも選択していないときは [図形の書式]タブが現れませんが‥‥。

(2) グループ化している?

結合しようとしている図形の中にグループ化している図形はありませんか?

下図において、円形図形と三角形図形とはグループ化しており、右側の矢印図形はグループ化していません。

 

これら両者を選択しても「図形の結合」はアクティブになりません。
さらに別の図形を追加して、それも選択したとしてもやはり「図形の結合」はアクティブになりません。

つまり、選択した図形の中にグループ化した図形が含まれていると「図形の結合」は利用できないということです。

(3) 図形以外の画像と結合

例えば、先ほどの三角形図形とアイコン(りんご)と結合したらどのようになるのでしょう。
下図の左上が元の図形とアイコンです。

 

この 2つを選択すると「図形の結合」はアクティブとなります。
でも選択する順番により動作が替わります。
最初に三角形図形を選択し、次にりんごアイコンを選択して、5つの結合モードを試したものが上図となります。

りんごアイコンがそれを囲む四角形図形のような扱いになります。

最初にりんごアイコン、次に三角形図形を選択して「図形の結合」の各結合モードを施すと違った結果になります。

アイコンだけでなく、写真やイラストなどの画像との組合せでも同様です。

アイコンの場合は、それを [グラフィック形式]-[変更]-[図形に変換]すると、そのアイコンの輪郭をもった図形となり、「図形の結合」をして予想通りの結果が得られます。

(4) 図形が重なっていない

結合しようとしている 2つの図形が重なっていないと、「図形の結合」は利用できるものの、思っていたものと違うことがあります。
(動作としては正しく動いています。)

例えば、円形図形と三角形図形とが重なっていないときに [図形の結合]-[接合]としてみると、下図のように 2つの図形が単純に含まれた 1つの図になるだけです。(下図)

 

「図形の結合」が上手くいかないときは、以上のチェックポイントをご確認のうえお試しください。