デスクトップ版 Wordで貼り付けオプションが変更されました。

Word文書に何かしらのコンテンツを貼り付けるとき、元のコンテンツの書式や貼り付け先の Word文書の書式などにより貼り付けオプションが変わります。
元のコンテンツが Webページのテキストであったり、テキストエディタ上のテキストであったり、図を含んでいたりなどにより貼り付けオプションが変わります。

代表的には、以下の 3つがあることが多いです(下図):

  • 元の書式を保持
  • 書式を結合
  • テキストのみを保持


 

ある Webページの一節をコピーし、それらを 3つのオプションで貼り付けてみました。(下図)

 

これで見ると、「書式を結合」オプションで貼り付けたものが一番妥当な結果となっています。

以前は「元の書式を保持」オプションが既定であり、単に「貼り付け」ボタンを押したり [Ctrl]+[V]キーを押したりしたときにはこのオプションで貼り付けられました。
「元の書式を保持」オプションでは、文字通り 元のコンテンツのフォントの種類、色、サイズをはじめ太字・下線など、書式とレイアウトのすべてを保持して貼り付けます。
このオプションで貼り付けて問題ない場合もありますが、Webページや他の文書から貼り付けた場合にレイアウトや体裁が大きく崩れてしまうことが多く、既定の貼り付けオプションを変更して欲しいというユーザの声が多く上がっていたそうです。

今後の既定オプションは「書式を結合」になるそうです。
「書式を結合」オプションでは、元のコンテンツのうち、意味を持つ書式(太字、下線、リストや表の構造など)のみを維持して貼り付け、それ以外は貼り付け先の書式に合わせます。

今回の変更は、Wordのバージョン「バージョン 2405」でなされるそうです。
Wordを開いて Backstageビューにおいて [アカウント]をクリック、開いた画面の右側にある「Wordのバージョン情報」で確認できます。(下図)

 

もし、「バージョン 2405」以前であれば、その上にある「更新オプション」から「今すぐ更新」をクリックしてみてください。

また、Backstageビューで [オプション]-[詳細情報]を開き「切り取り、コピー、貼り付け」項で既定のオプションを設定することもできます。(下図)

 

これまでに Wordを多く使ってきた人にとっては、この既定オプションの変更はさほど大きな問題にはならないと思います。
従来から貼り付けオプションを適切に使い分けたり、上記オプション設定を変更することで対応できます。
むしろ、Word初心者に配慮したものと考えられます。
Webページを Word文書上にコピペしたら、大きくレイアウトが崩れた文書がいきなり貼り付けられビックリするというシーンです。

この問題は「書式」や「テーマ」などの理解と扱いに関わり、単に「書式を結合」オプションを既定にするという対処で終わるものではないとも考えられます。
今後 Excelのようにたくさんの貼り付けオプションが追加されるのか、このまま様子を見るのか、現時点で占うことは難しいですが、これらのオプションの意味合いを理解しながら効率よく文書作成していきましょう。