Windows PCには「Microsoft Defender」というウィルス対策アプリが備わっています。
PCを安全に保つために、定期的にスキャンしてウイルスに感染しているかどうかを確認するようにしましょう。

Microsoft Defenderは、既定では、PCが AC電源に接続されており、アイドル状態になると、自動的にスキャンをしてくれます。
でも、すぐに作業したいために PCを起動し Windows OSが立ち上がると作業に入り、作業が終了するとすぐにシャットダウンしてしまうという方が多いのではないでしょうか。
そうなると、上記アイドル状態になる時間が短く、スキャンが十分に行えないということが続くことになります。

たまには、手動でスキャンを実行してみましょう。

(1) 手動で Defenderのスキャンを実行する

[スタート]から [Windowsセキュリティ]を選択し、開いた画面の左側で [ウイルスと脅威の防止]を選択します。(下図)

 

右側画面の「クイックスキャン」ボタンをクリックします。
デバイスのスキャンが開始され、ファイルやアプリの数や PCの性能にもよりますが、数分程度でスキャンが完了します。

「クイックスキャン」ボタンの下に表記される「スキャンのオプション」をクリックすると、下図のように 4つのスキャン方法は表示されます。

 

先の「クイックスキャン」ボタンを押した時は、システム内で脅威が検出されることが多いフォルダをスキャンします。
文字通り、短時間でスキャンが完了するので、日常的に使うのに適しています。
でも、システム全体をスキャンするわけではないので、十分ではないことがあります。
システム全体をスキャンするなら「フルスキャン」を、ファイルやフォルダを指定してスキャンするなら「カスタムスキャン」を選択し「今すぐスキャン」ボタンを押します。
「Microsoft Defender Antivirus(オフラインスキャン)」は、PCを再起動し、Defenderだけが稼働している状態でスキャンします。
スキャン中は PCが利用できなくなります。

ところで、「フルスキャン」をすると、PCの構成にもよりますが、スキャンが完了するまで 1時間以上、PCによっては数時間かかることがあり、毎日のようには利用できません。
そこで、スケジュール設定をして、ユーザが作業しない間にスキャンを実行するするようにします。

(2) 自動で Defenderのスキャンを実行する

「タスクスケジューラ」を利用して定期的にスキャンを実行します。
Windows11では [スタート]から [Windowsツール]を開いて [タスクスケジューラ]を起動します。
Windows10では [スタート]から [Windows管理ツール]-[タスクスケジューラ]を起動します。
あるいは、いずれの場合もタスクバーの検索ボックスに「タスクスケジューラ」と入力して検索結果の「タスクスケジューラ」をクリックして起動することができます。

起動した「タスクスケジューラ」の左ペインで [タスクスケジューラライブラリ]-[Microsoft]-[Windows]-[Windows Defender]を選択します。(下図)

 

既定では、中央のペインに既に 4つのタスクが登録されています。
このうち 3つめの「Windows Defender Scheduled Scan」をダブルクリックします。
「Windows Defender Scheduled Scanのプロパティ」ダイアログが開きます。(下図)

 

その「トリガー」タブを開き、下方にある「新規」ボタンをクリックします。
「新しいトリガー」ダイアログが開きますので、ここにスキャンするスケジュールを設定します。
例えば、「毎週」「金曜日」「23:30」にスキャンを開始するなら、下図のように設定し「OK」を押します。

 

元の「Windows Defender Scheduled Scanのプロパティ」ダイアログに戻り、トリガーとして設定したスケジュールが登録されています。
登録されたスケジュールを変更するなら、そのスケジュールを選択して下方に見える「編集」を押します。
スケジュールが不要になれば「削除」を押します。

これで、指定したタイミングでスキャンが実行されますが、(1)項でご紹介した「スキャンのオプション」で「クイックスキャン」を選択しているときは「クイックスキャン」が実行されるだけなので、ここで「フルスキャン」を選択しておきましょう。

基本的には、これでスケジュール設定できましたので、あとはシステムが自動的にスキャンしてくれます。

なお、「Windows Defender Scheduled Scanのプロパティ」ダイアログで説明をスキップした「操作」「条件」などのタブにおいて、より詳細な設定ができるようになっています。

PCを使わない時間帯にセットしておけば、定期的にスキャンしてくれるので便利です。