先回の「PowerPoint リハーサル機能」でご紹介した「リハーサル」機能は、プレゼン本番での発表に備えて事前に予行演習(練習)するためのものでした。
今回ご紹介する「記録」機能は、プレゼンを文字通り“記録”し、自分の記録として保存したり、プレゼンに参加できなかった人に後で見せたりできます。
もちろん、事前の“練習”用に自分の話し方や内容などをチェックするために記録するという使い方もできます。
プレゼン用のスライドを開いて、[スライドショー]-[設定]-[録画]-[先頭から]をクリックします。(下図)
あるいは、新しいバージョンでは、画面右上に「記録」ボタンが設けられていますので、これをクリックしてもよいです。
さらに、[ファイル]-[オプション]-[リボンのユーザー設定]で「記録」タブにチェックを入れて有効にすると、[記録]タブが表示され、その [先頭から]をクリックしてもよろしいです。(下図)
実は、この画面は「テレプロンプター」ビューという表示モードで、画面右下にある「ビュー」により、他に「発表者ビュー」「スライド表示」が選択できます。(下図)
「発表者ビュー」については、先の「PowerPoint スライドショー(2)」記事でご紹介しましたので、使い方などはそちらをご参照ください。
「スライド表示」は通常のスライドショー表示とほぼ同じです。
この「記録」画面は、それらのスライド表示画面の上方に録音録画用ボタンや計時表示などを配し、画面下部にはスライド送り/戻し、レーザーポインターやペンの色設定などのボタンが配置されたものです。
また、スライドの右下には、発表者の顔が表示され、この記録ビデオを後で見れば表情なども確認しながらプレゼン内容を視聴することができます。
「テレプロンプター」は新しい機能なので少し説明を加えておきます。
この表示モードは、「発表者ビュー」にあった「ノート」部分をより大きく画面上部に表示したものです。
ノートPCなどを自ら操作しながら発表する方にとって「発表者ビュー」での「ノート」領域はやや小さかったので、このモードでは“原稿”に相当する「ノート」をより大きく、見やすい位置に配置したものと考えられます。
さて、この「記録」画面上部にある赤い丸ボタン「記録を開始」を押してスタートです。
このとき、マイクが接続されていれば、説明している音声も同時に録音されます。
このほか、アニメーション、画面切り替え効果、手描き入力、レーザーポインターのジェスチャなども記録されます。
(スライドの途中で終えることもできますが)プレゼンを終了し、画面上部の「エクスポート」をクリック、または「編集」を押して編集画面に戻り [記録]-[エクスポート]-[ビデオにエクスポート]をクリックして動画ファイル(*.mp4)として出力できます。
または [ファイル]-[エクスポート]-[ビデオの作成]からもできますが、こちらを使うときはそのオプション「記録されたタイミングとナレーションを使用する」を有効にしないと、単に一定時間ごとのスライドショーの記録となってしまいますのでご注意ください。
なお、記録したスライドを「編集」または「スライド一覧」モードで見ると、スライドのサムネイルに発表者の顔が表示されています。
そのスライドを選択し、[記録]-[プレビュー]をクリックすると、そのスライドにおける記録内容を再生することができます。
スライドごとに説明時の話速や内容・示し方などのチェックに使えます。
そして、[記録]-[編集]-[録画をクリア]を使えば、そのスライドあるいはスライド全部の記録を消去することができます。